10月31日(木)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別銘柄】
アドバンテスト(6857)が4日続伸し、上場来高値を更新しています。
同社は、30日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比96%増の1220億円になる見通しだと発表しました。
従来予想から170億円上方修正し、市場予想の平均であるQUICKコンセンサスの1158億円(16社、28日時点)も上回っています。
米エヌビディアの生成AI(人工知能)半導体向けなどの試験装置が伸びています。
今期下期の為替レートは1ドル=140円としていますが、実勢は153円近辺で推移しています。
同社は対ドルで1円の円安が営業利益を年11億円押し上げますので、足元の円相場の水準が続いた場合は今期業績には上振れ余地もあります。
市場では「申し分ない業績だ。半導体が複雑化してテスト項目も増えるなかで、アドテストの試験装置の需要の大きさがあらためて示され、買いが集まっている」(岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリスト)との見方がでています。
カバー(5253)が大幅続伸しています。
30日は中間期業績の上方修正をキッカケに買われていましたが、本日はモルガン・スタンレーMUFG証券の強気レポートが刺激となり買われています。
同証券が同社を新規にOverweightでカバレッジを開始しており、目標株価は3,900円としています。
世界的なVTuber人気拡大と更なる競争力の強化から高い収益成長が続くと想定しているとのことで、このような高い収益成長はまだ株価に十分に織り込まれていないと指摘しています。
同社は11月12日に2Q決算発表を予定していますが、先日据え置いた通期業績予想を上方修正してくるのか注目されます。
なお、同証券では今通期は会社計画や市場コンセンサスをも上回ると予想しています。
ウェルネット(2428)がストップ高買い気配になっています。
同社は30日引け後に、2025年6月期第1四半期の単体決算を発表しました。
売上高は前年同期比21.6%増の28億1,600万円、経常利益は同63.4%増の4億2,700万円、最終利益は同64.7%増の2億9,400万円で着地しています。
主力商材であるマルチペイメントサービスと送金サービスの需要が拡大したようです。
株価は8月高値から10月安値までの下げ分の半値戻しを達成しましたが、本日はストップ高の一本値で220万株超の買い物を残しており、戻り相場は続きそうです。
ガーラ(4777)がストップ高まで買われています。
同社は30日引け後に、連結子会社である韓国のGala Labが開発してサービス提供中のパソコン向けオンラインゲーム「Flyff Online」について、オンラインゲームプラットフォームを運営する中国のBEST KIRIN GLOBAL社とライセンス契約を締結したと発表しました。
この契約を通じてBEST KIRIN GLOBAL社は台湾、マカオ地域で「フリフオンライン」の再ローンチを担当します。
両社は協力関係のもと中国でのローカライゼーションを推進するとしています。
株価は8月急落前の水準まで戻してきており、ここからは新しいステージに入っていきます。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
ローソク足は、高値と安値も前日から切り下がり、陰線で終了しています。
右肩上がりで推移する25日線(38,849.53円)割れまで下ヒゲを伸ばした後、終値は25日線上方に戻すとともに39,000円台を維持しています。
本日も上昇して、10/15の「アイランド・リバーサル」の窓埋めを期待したのですが、なかなかそう簡単なものではなさそうです。
むしろ、明日以降、25日線、5日線(38,756.35円)を割り込んでいくようなら、短期的な「ヘッド・アンド・ショルダーズ」が形成される可能性がでてきます。
その時には、ネックラインとなる37,700円前後を守れるかがカギになりそうです。
【本日のトピック】
さて、本日の正午ごろ、日銀は金融政策の現状維持を決めました。
「利上げなし」はほぼ確実視されていましたし、公表文も非常にアッサリしたものでした。
日銀は展望レポートにおいて、25年度実質GDP成長率を+1.0%から+1.1%に上方修正しました。
ただ、日銀としては0.1ポイント引き上げた今回の修正について「概ね不変である」としていることから、この変化は、あまり重要視しなくてよさそうです。
日銀は「(現在0%台後半とされる)潜在成長率を上回る推移が続く」と評価していますので、日銀は穏やかなインフレを伴う成長が続くとの見通しをもっているということですね。
25年度のコアCPI予想は前回+2.1%から今回+1.9%に引き下げられています。
これは原油など資源価格がこのところ下落している状況を反映した結果です。
政府が断続的に行っているガソリン・電気・ガスの補助金がこの先順次終了するならば、それは本来25年度のコアCPIにとって押し上げ要因になるはずですが、それでも、なお下振れするとの判断です。
日銀は、「物価の見通しについては、25年度は上振れリスクの方が大きい」と記述していますが、資源価格の下落でコアCPIを下方修正しているわけですから、結局円安による物価上振れリスクを意識しているということになりますね。
植田総裁の会見発言要旨は上記の通りですが、その中での注目点は、植田総裁が前回会合で述べた「時間的余裕」という表現が「不要になる」としたことです。
「時間的余裕」という表現は、一時の円安がかなり是正されたことによって輸入物価への上昇圧力が和らぎ、価格転嫁による物価上振れリスクが相応に後退したことが背景にあり、明らかにハト派を印象付けさせるものでした。
つまり、前回会合時より、ドル円が142円台から152円台まで円安が進行したため、このキーフレーズが外されることになり、明らかにタカ派、つまり追加利上げへの助走という印象を与えることになりました。
これにより、円高が再加速し、日経平均先物も一段安で反応しています。
今回の会合を一言でまとめると、「12月や来年1月の利上げの可能性も残した。あとは米大統領選やマーケットをみて判断」という感じです。
早めの利上げがあってもおかしくないということで、円高・株安が進んでいますが、選挙後の株高トレンドに水をさす形にならないか心配です。
11月のマーケットは波乱含み?になるかもしれません。