12月11日(水)
【相場概況】
【売買代金】
【米株市況】
【個別銘柄】
花王(4452)が反発しています。
10日に提出された大量保有報告書によると、アクティビストのオアシスマネジメントが同社株を5.23%保有していることが明らかになっています。
それが刺激となり買われて始まるも、寄り後は上値を追う動きは限定的で、上げ幅を縮小する流れになっており、一時マイナスに転じる場面も見られました。
同ファンドは今年4月に同社の株式を3%以上保有していることを明らかにしていたこともあり、目新しさは乏しい様子です。
なお、同ファンドは日本時間の今朝に、声明を発表しました。
2025年3月に開催される同社の定時株主総会に向けて、業界をリードする取締役候補5名を指名する予定とのことです。
同社は国際的な成長の可能性を十分に生かすことができておらず、自社ブランドを活用して力強い国際的な成長を推進すれば、P&Gなどの企業と競争できる世界的な企業になる可能性があると指摘しています。
https://www.token.co.jp/
東建コーポレーション(1766)が急伸し、年初来高値を更新しています。
同社は、10日、2025年4月期(今期)の連結純利益が前期比47%増の131億円になりそうだと発表しました。
従来予想の97億円から上方修正し、大幅増益見通しを好感する買いが入ったようです。
建設事業で工事の進捗管理を徹底し、工期の短縮に努めたことで、5〜10月期(上期)の売上高と受注額が増加しています。
早期着工によってキャンセル率が改善したほか、工事の増加で経費負担が減り、採算も改善したようです。
東建コーポの広報IR担当者は「これまでの価格改定によって適正価格で発注できるようになり、業者が働きやすくなった」と話しています。
本日の株価は高寄り後大きく上げ幅を縮め終えており、先ずは居所を早期に固めたい処です。
テモナ(3985)が大幅続伸しています。
同社は、10日、自社の不正注文検知サービス「ECield」を、日本サブスクリプションビジネス振興会の共創型不正情報プラットフォーム「SubsCield」にOEM提供したことを発表しました。
「ECield」は、いたずら注文や転売屋注文、アフィリエイト報酬目的の注文など高い広告費をかけても費用回収できない注文を未然に検知するサービスです。
今回の協業では、テモナのD2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー:店舗を持たずにネットで直接消費者に販売するネット通販のスタイル)ビジネスに特化したEC事業者1,000社以上へのカート導入実績に裏付けされるノウハウと、サブスク振興会の「SubsCield」を利用するサブスク事業者の不正データを融合させることで、両社の強みを生かし、不正注文対策の強化を実現しているとのことです。
株価は、業容拡大へつながるとの期待から買いが優勢になりましたが、目先はボラタイルな動きになるかもしれません。
フィックスターズ(3687)が急反発しています。
米アルファベット傘下のグーグルが、量子コンピューターの活用により、従来のスーパーコンピューターで「10の25乗年」の時間が掛かっていた計算を5分程度で完了できるようになったと公表しました。
これを受けて10日のアルファベット(GOOGL)の株価は急伸しました。
東京市場においては量子コンピューター関連銘柄への注目度を高める方向に作用し、同社株に短期資金が買い向かったようです。
本日は、同社株のほか、台湾のアドバンテックと資本・業務提携をし、量子コンピューター関連銘柄とみなされている日本ラッド(4736)や、子会社で量子コンピューターの関連機器を扱うYKT(2693)なども物色されました。
同社株も、目先は2,000円大台復帰も視野に捉えたと思われます。
【本日のトピック】
さて、昨日、7-9月の米単位労働コストが下方修正されたという記事がブルームバーグに掲載されました。
一方、非農業部門の労働生産性指数は前年比年率2.2%上昇しています。
アトランタ連銀のGDPナウは、ついに3.3%まで上昇してきており、米経済は絶好調であることがうかがえます。
つまり、従来より少ないコストで生産性が上昇していることを示しており、このウラには生成AIの台頭があるようです。
それを裏付けるのが、10日発表になったTSMCの好決算と思われます。
生成AIバブルという論調もありますが、生成AIは順調に拡大しており、強い米経済を支えているようです。
日本市場は、日銀の追加利上げを警戒して上値が重い状況が続いていますが、イベントが通過すれば上昇トレンドに転じるのではないでしょうか?
(追加利上げがあれば、一旦は下落すると思いますが・・・)
来年はかなり期待の持てる相場になると感じています。