6月7日(金)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別株】
レーザテック(6920)が9営業日ぶりに反発しています。
6日、海外の空売り投資家スコーピオン・キャピタルが、同社が不正会計を実施している疑いを指摘していました。
それに対し、同社はIRにより、完成品を意図的に計上しない不正な会計処理があるとの指摘について「検収時点まで製品とはみなされないため、会計基準に従い仕掛品と認識している」と説明しています。
また、製品のリードタイムが1〜2年と長く、受注増で仕掛かり品も増えているものの、仕掛かり品の品質低下や価格下落などは「適正に在庫評価へ反映している」としています。
EUV(極端紫外線)露光装置向けのフォトマスク検査装置「ACTIS」シリーズなど、製品の需要動向に対する疑義については「旺盛な需要を受けている」と反論しています。
市場では「参加した業界カンファレンスなどからは、ACTISは大手マスクショップ向けに採用が進んでいるとの理解」(外資系証券アナリスト)との見方も聞かれ、投資家の不安はいったん後退しているようです。
かっこ(4166)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は6日引け後、オンラインマーケット「Green Beans」を運営するイオンネクストが、クレジットカード不正利用に対するセキュリティ強化のために、不正注文検知サービス「O-PLUX」を導入したと発表しました。
国内にローカライズされた独自の不正検知機能により、より堅固で安全なECサイトを実現できることや、購入者への利便性はそのままに高いセキュリティ対策が可能であることが評価されています。
今後の需要増を期待し、投機資金が攻勢を仕掛ける形となりましたが、目先この勢いがどこまで続くかが注目されます。
ブルーイノベーション(5597)がストップ高まで買われています。
7日、日本経済新聞電子版が、同社が「ドローンの離着陸設備の管制システムの本格販売を始めた」と報道しました。
河川やダムといったインフラを自動で点検でき、災害時は被害状況などをリアルタイムで確認できるシステムで、これまで自治体に機能を限定して提供してきましたが、今後は電力会社やゼネコンなど民間企業の需要を取り込むとのことです。
点検員の人員削減につながるほか、遠隔地の状況をすぐに把握できるという利点があり、費用は導入規模などで異なるものの、月額で数十万円を見込むようです。
同社の熊田貴之社長は「毎年30%以上の成長を継続させたい」と語っており、株価も一段高が期待できそうです。
https://www.ainj.co.jp/corporate/
アインホールディングス(9627)が大幅反発しています。
同社は、6日、本決算を発表し、計画上振れで着地しましたが、今期見通しは増収計画ながらも2桁減益計画となっており、市場コンセンサスには届きませんでした。
しかしながら、株価は、減益ガイダンス自体は想定の範囲であること、保守的な前提であるとみられることなどから、あく抜け感が先行し買い優勢で推移しています。
また、同社は、アクティビストのオアシス・マネジメントが大量保有している銘柄で、オアシスは同社に取締役2人の解任などを含む株主提案を送っています。
こうした経緯から、オアシスによる業界再編が再び進むとの見方が市場でくすぶっており、思惑買いにつながっているようです。
休み明けも買いが続くか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅反落!
ギャップダウンでスタートするも、終値で25日線(38,603.24円)上はキープする陽線を形成しています。
ナイトセッションの日経平均先物は38,670円 +20円でもどってきています。
引き続き方向感のないヨコバイ相場が続くことを示唆しており、25日線と75日線(39,008.58円)の狭いレンジから上下持合い放れした方向にトレンドが形成されるものと思われます。
【本日のトピック】
さて、相変わらずグロース250は、低空飛行が続いています。
金利上昇が危ぶまれる中、資本力の乏しい中小型株は自社株買いもままならず配当も出せない。
カバレッジするアナリストも少なく注目されない等々、買われない理由いろいろあるのでしょう。
一方で、そんな中小型株を虎視眈々と狙っている投資家もチラホラ見かけるようになってきました。
上記、日本経済新聞の記事によると、スペインの運用会社ゲシウリス・アセット・マネジメントのマーク・ガリガサイト氏は、年間の売上高が8億ドルある企業で、時価総額が4億ドル程度と小さい企業を欧米市場で見つけることはほぼ不可能だ。
売上高との比較で時価総額が非常に小さい企業が多く、足元の日本市場での中小型投資は宝の山で、『一世一代のチャンス(once-in-a-generation opportunity)』と考えている。と語っています。
たしかに、グロース株というと『割高』というイメージがありますが、ここもとのグロース離れもあって、かなり割安な株価になっている銘柄も多々ありそうです。
シェアリングテクノロジー(3989)
1例として、本日はシェアリングテクノロジー(3989)を取り上げます。
同社は、全国、街の専門業者、約6500社と提携しており、害虫害獣駆除や水のトラブル、カギの110番など、暮らしのお困りごと(一般家庭で生じる生活トラブル関連サービス)解決のため顧客と業者をマッチングさせるサービスを展開しています。
同社は、単に顧客を業者に紹介するだけではなく、「Mover」というシステムで、GPSを使って業者がどこで作業をやっているか等、場所やスケジュールを把握しており、顧客のファーストコンタクトの時に、最速最短の提案ができるのが強みのようです。
加盟業者にとっても、業務の効率化がはかることができるため加盟店は増加の傾向にあるようです。
同社の収益は、マッチング手数料で、約10%~40%の高い利益率を実現しており、22.22%もの売上高営業利益率を確保しています。
同社は「暮らしのお困りごと」市場は約14兆円あるとみており、高齢化及び独居化が進むことにより、さらなる市場拡大が見込まれるとしています。
現状約200億円~300億円程度の流通総額のようですから、TAM(獲得できる最大市場規模)も大きそうです。
同社は、5/15に2024年9月期2Q決算を発表しましたが、その際株価は大きく下落しました。
恐らく、最終利益が10%減益というのが嫌気されたのでしょうが、決算説明資料をみると税効果会計の影響であり、業績は順調に推移していることがわかります。
2Q通過段階の進捗率が43.7%と50%を切っていますが、同社の業務は例年3Q~4Qが繁忙期であり、上半期の進捗率が低いのも例年通りと言えそうです。
加えて、同社は無配から15円配当と初の配当実施を発表しています。
今後の株主還元についても、安定的な配当を実施していくことを前提に検討中とのことです。
グロース上場の中小型株としては、PERが9.8倍で、かなり割安に放置されていると思います。
市場環境と決算に対する誤解が要因と思われますが、割安中小型株が狙われる動きになれば、水準訂正があってもおかしくないと考えますがいかがでしょうか。