5月21日(火)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別株】
C&Fロジホールディングス(9099)が大幅続伸し、年初来高値を更新しています。
17日、日本経済新聞電子版が、「SGホールディングス(9143)が同業のC&Fロジの買収に乗り出すことがわかった」と報じており、同社株はストップ高まで買われていました。
同社にはAZ丸和ホールディングス(9090)がすでにTOB(株式公開買い付け)を実施しており、SGHDの参入によってTOB合戦になれば買収価格が引き上がるとの思惑から連日で買いが優勢となったようです。
AZ丸和HDはC&Fロジ経営陣の同意を得ないまま1株3000円で5月2日から6月17日を期限としたTOBを実施していますが、SGHDは現在の株価にプレミアム(上乗せ幅)を付けてTOBをする方針とされており、市場ではSGHDのTOB価格の発表まで「できるだけ株価をつり上げて、高い提示価格を発表させようとの意向が働きやすい」(外資系証券トレーダー)の声がでています。
20日には、米投資ファンドのカーライルが、日本KFC HD(9873)を1株6,500円のTOBで買収すると発表しており、想定以上に高いTOB価格となったことも刺激になっている様子です。
運転手の残業制限に伴って輸送能力が不足する「2024年問題」がクローズアップされる中、同社の争奪戦でSGHDがいくらのTOB価格を提示するのか注目されます。
同社は本日10時30分頃に、船舶用メタノール燃料エンジンを完成したと発表しました。
国内初のメタノールを燃料とする内航タンカーに搭載されるとしており、今後の業績寄与期待感などから大きく買いが向かいました。
株価は、意識されていた75日線(2373.08円)を超過してきており、目先、現水準を保てるか否かで今後の方向性が定まりそうです。
リベルタ(4935)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、21日、住友化学(4005)の固体ポリマー型温度調節材料「コンフォーマ」を用いた新生地と、ユタックス(兵庫県西脇市)の冷感プリント技術を活用した衣料品「氷撃α」を3社で共同開発し、6月下旬に発売すると発表しました。
新商品は温度調節繊維と遮熱繊維を独自配合した生地を採用しています。
温度変化によって吸熱・放熱する冷感プリントにより、人が快適と感じる温度帯にコントトロールし、冷感を持続させるとのことです。
酷暑の問題に対する関心が世界各地で高まるなか、同社は、日本に限らず海外での販路拡大に向け、まずは北米で現地法人を設立する方針です。
今回の新製品による業績寄与が期待されている様子で、小型の同社株の期待買いがどこまで続くのか注目されます。
https://www.ms-ad-hd.com/
MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)が大幅高になり年初来高値を更新しています。
同社は20日引け後に、2024年3月期の連結決算発表に併せて今期の業績・配当予想と自社株買いの実施を公表しました。
自社株買いについては、取得総数1億3000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の8.2%)、取得総額1,900億円を上限とします。
2025年3月期の純利益は前期比65.2%増の6,100億円と最高益の更新を計画し、年間配当予想も実質増配の見通しを示しています。
今期の年間配当予想は株式分割考慮後ベースで145円としており、株式分割前の水準では435円となります。
前期の年間配当270円から実質的な増配となる見込みで、本日の株価でも配当利回りは4.6%になります。
高水準の株主還元が好感されており、株価も上値余地がありそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
ギャップアップからスタートするも、日本の長期金利が1%に接近したことから、日銀の国債買い入れの早期減額観測が浮上し、次第に値を消す形になりました。
大きく方向性がでたわけではありませんが、ローソク足は「かぶせ線」に似た形状で、ほぼ安値引けになっています。
結局、23日(木)の早朝に発表になるエヌビディアの決算次第なのかもしれませんが、仮にエヌビディア決算が悪材料になった場合、EPSの伸びが少ない日本株のほうが米株より大きく売られる可能性も頭にいれておいたほうがいいかもしれません。
【本日のトピック】
さて、旧マザーズ指数であるグロース250が酷い動きになっています。
同指数は米10年国債利回りと逆相関の関係にあり、米国金利が高止まりする中、大きく水準を切り下げてきています。
日経平均が上昇しても上がらず、下落する時は一緒になって下がるという状況で、私のまわりでも、「持ってる銘柄が、ちっとも上がらん!」との嘆き節が多く聞かれます。
そして、4月末から決算発表が本格化してくると、その傾向はより顕著になってきました。
上記は前述のMS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)の今期損益要因ですが、同社は2025年3月期の当期純利益が6,100億円と過去最高益の予定であるものの、資産運用損益・その他、つまり政策保有株の売却益3,531億円を除けば、本業は実質1,000億円ほどの減益であることがわかります。
それでも、本日株価が大幅高になったのは、自社株買い、増配、政策保有株の売却による、更なる株主還元増加期待によるものです。
こんな芸当ができるグロース株はほぼ皆無であり、余計にグロース株が敬遠される要因になっているものとおもわれます。
しかしながら、このような環境の中、ゴールドマン・サックス・グループは「小型株は出遅れたが、投資家の間で大型株への物色集中に対する懸念が依然として残る中、中小型株に注目する絶好の機会だ」と語っています。
また、フィデリティ投信のシャモビッツ氏は日本株市場において「中小型の割安株は長期的にみて、おそらく最も興味深い」と言及しています。
仮に、現状の日本に金利のある世の中が近づいて、金融相場→業績相場に移る端境期にあるとすれば、業績に夢の持てる変化率の高いグロース株を仕込んでおくのも一考かもしれません。
上記のような「需給悪化で成長度外視で売られた中小型グロース株」をマークしておくのもいいかもしれません。