11月16日(木)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
リクルート(6098)が大幅続伸しています。
アクティビスト(物言う株主)として知られる米バリューアクト・キャピタルが同社株式1800万株超を取得したと発表していて、これを手掛かり材料視した投資家が積極的に資金を振り向けているようです。
バリューアクトが取得した株式は同社発行済み株式総数の1%あまりにあたりますが、同社のロバート・ヘイル共同最高経営責任者(CEO)は「リクルートの資産は現在の株価の2倍の価値がある」とし、今後数年間で大幅な増益につながる可能性があるという見解を示したと報じられています。
バリューアクト・キャピタルはJSR(4185)やオリンパス(7733)を保有して社外取締役を派遣していて、セブン&アイHD(3382)にも投資し、株主提案をした経緯もある他、トレンドマイクロ(4704)なども大量保有しています。
アイザワ証券の三井郁男投資顧問部ファンドマネージャーは「バリューアクトの株式取得をきっかけに、リクルートの中長期的な成長を意識した買いが入っている面もありそうだ」とみているとのことです。
寺岡製作所(4987)が大幅高になり、年初来高値を更新しています。
15日提出された大量保有報告書によれば、アクティビストの村上世彰氏が関わるシティインデックスイレブンスが、同社株を5.78%保有していることが明らかになっています。
保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としています。
同社は1株564円でMBO実施中ですが、シティインデックスイレブンスは、MBO発表後から取得を始めており、平均買いコストは約566円となっています。
MBO価格が安過ぎるとの判断で買っていると思われ、更なる買い増しやMBO価格引き上げ提案などに動くとの思惑から本日買われています。
最近ではTOBを発表した焼津水産化学工業(2812)に対し、村上世彰氏が関わる投資会社の南青山不動産が大量取得した経緯があり、南青山不動産は焼津水産株を買い増して10%超まで保有比率を増やし、結局TOBは不成立に終りました。
同社株も更に買い増してくるのか注目されます。
尚、13日にスパークス・グループ(8379)が手掛ける日本モノづくり未来ファンド傘下のARTS-1が、1株812円でTOBを実施すると発表したIJTT(7315)も、本日825円で終わっていてTOB価格を上回ってきています。
同社株もアクティビストが買っているという思惑が出ているようです。
イワキ(6237)が大幅高になっています。
アクティビストの米ファンドであるダルトン・インベストメンツが、同社株を発行済み株式総数の5.02%保有していることが、本日に提出された大量保有報告書で明らかになっています。
保有目的は、さまざまな状況に応じて株式の追加取得や売却などあらゆる措置をとる可能性があるとしたほか、株価や株主価値の向上のため建設的な対話を行うことを求めていく可能性があるとしています。
下落局面にあった株価も再度上昇トレンドを取り戻すきっかけになりそうです。
ペルセウスプロテオミクス(4882)が続急伸しストップ高まで買われています。
同社は15日引け後に、2024年3月期第2四半期の決算説明会資料をホームページ上に公開しました。
「PPMX-T003」の真性多血症患者向けの第1相試験において、10月に患者6人の組み入れ完了を発表していましたが、新たに組み入れた2人への初回投与を実施したとのことです。
2024年の市場規模で2,800億円と予測されている新薬の早期製品化と収益貢献を期待した買いが集まったようです。
株価は、差し引き446万株超の買いを残して終えていて、10月11日の年初来高値694円に目先どこまで迫れるか注目されます。
インバウンドプラットフォーム(5587)が急反発しています。
15日、日本政府観光局が発表した今年10月の訪日外客数(推計)は251万6500人となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準となる2019年同月の水準を初めて上回りました。
これを受け中小型のインバウンド関連株に物色の矛先が向かい、同社は業績好調且つ株価が安値圏で推移していたことで投機資金が流入しています。
株価は5日線付近へと戻りを試す格好となっており、目先は同ラインを突破出来るか否かが焦点となりそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
しかしながら、高値と安値は前日から切り上がり、株価下方を走る5日線(32,958円)は上向きをキープしています。
ローソク足は寄り引け接近の小陽線の胴体部分から上下にヒゲを伸ばす十字足を示現していて、足元の株価水準での売り買い拮抗状態を窺わせています。
現状で値固めをして、過熱感を抑えることができるか注目です。
年末高の可能性が色濃くなってきたマーケットですが、気がかりなのは海外投資家の手口です。
海外投資家は、SQ週の11/3-11/10、現先合計で、+1兆1292億円(現物+783億円/先物+1兆509億円)と大幅に買い越しています。
しかしながら、この週も含め、彼らは4月〜6月以降、現物株を殆ど買っていません。
極論すれば日本株は足の速い海外先物投資家が売れば下がり、買い戻すと上がる展開が続いている状況です。
15日の米株市況は、10月PPIが予想外に下落したことから、インフレ沈静化期待でしっかりした動きになりました。
現状はゴルディロックス相場の体で好調であるものの、今後についてはクレジットカード金利の上昇、貯蓄の減少、学生ローンの返済再開などが年末商戦の消費を抑える可能性があります。
日本株が短期の先物主導で動いていて、現物買いが入っていないという構図がある以上、「海外投資家による見直し買いが日本株を押し上げる」というような、よく聞くシナリオを鵜呑みにするわけにはいきません。
米株市況が、利下げを催促するようなマーケットに変貌すれば、日本株も同様に下落するものと思われます。
今しばらくは好況な相場が続くと思いますが、利益確定もこなしながら、メリハリのきいた対応が必要と思います。