10月18日(水)
【相場概況】
【日経平均寄与度ランキング】
【業種別】
【売買代金】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
【個別】
ソシオネクスト(6526)が急騰しています。
同社は本日前引け後に、TSMCの2nmプロセステクノロジーを用いた革新的な32コアCPUチップレットの開発において、ArmおよびTSMCと協業すると発表しています。
これにより、大規模データセンター用サーバーや5/6Gインフラストラクチャー、DPU、ネットワーク・エッジ市場向けにスケーラブルなパフォーマンスを提供するとしています。
これが好感されて後場買われて始まるも寄り後は売りに押されて前引け値水準まで垂れていました。
しかし、その後切り返して徐々に勢いを増して大幅高となったことで、短期資金が集まってきた他、急騰したことによる1日信用売りなどで空売りも入ってきて、それが踏み上げられて上昇に一段と拍車が掛かった様子です。
ただ、エンジニアリングサンプルの提供は、2025年上期を目標としているとのことだけに、未だ先の話で続く物色にはなり難いとの見方もあるようです。
京成電鉄(9009)が大幅反発しています。
本日、日経新聞電子版が、同社株の1.6%を所有する英投資ファンドのパリサー・キャピタルが、同社に対して保有するオリエンタルランド(4661)株の一部売却を求めていることが17日、分かったと報じています。
東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、同社の本業との相乗効果が薄く、資産価値が事業投資などに生かされていないと指摘したとのことです。
同社はオリエンタルランドの発行済み株式約20%を保有していて、時価約1兆7,000億円で、同社の時価総額8,800億円を遥かに上回ります。
以前から同社とオリエンタルランドの資本のねじれは指摘されていて、アクティビストが突いてくるとの思惑などから、同社株は今年大きく買われてきています。
11月1日に社長と会合する予定であるようですが、目先は、保有株売却に伴う株主還元の拡充などを期待する思惑が先行する動きになりそうです。
ハピネット(7552)が急反発しています。
同社は17日引け後に、集計中の第2四半期累計連結業績の修正を発表しています。
売上高が従来予想の1,450億円から前年同期比14.0%増の1,600億円へ、営業利益が31億円から同43.4%増の47億円へ、純利益が20億円から81.9%増の41億円へ上振れて着地しています。
ポケモンカードゲームなどが好調に推移したほか、トレーディングカードなどを企画・販売するブロッコリーの株式を追加取得し連結子会社化したことで、株取得にかかわる差益約10億円を特別利益として計上したことも利益を押し上げたとのことです。
同社は2024年3月期(今期)通期の業績見通しを据え置いていますが、国内証券のアナリストからはブロッコリーとの事業シナジーも期待できるとみて、利益の上振れを予想する声もあるようです。
ハイアス・アンド・カンパニー(6192)がストップ高まで買われています。
同社は17日引け後に、スポーツ型アミューズメントパーク「ニンジャ☆パーク」を運営するゴールドエッグス社の全株式を取得し、子会社化することを発表しています。
同時に、スポーツ型アミューズメントパーク施設およびスポーツスクールの運営を新規事業として手掛けるともしています。
株価が前日時点で100円未満と超低位に位置していて、ここ相次いで人気化する低位株物色の波に乗る形となったようです。
アディッシュ(7093)が場中値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
岸田首相は今週20日に召集される臨時国会の所信表明演説で、一般ドライバーが有料で乗客を運ぶ「ライドシェア」の解禁に向けて検討する考えを表明すると複数のメディアが報じています。
同社は傘下のアディッシュプラスで長距離ライドシェアサービス「notteco(のってこ!)」を運営していて、思惑的な買いが入ったようです。
タクシー不足など深刻な社会問題もあり、引き続き同社への注目が強まりそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅続伸!
ローソク足は寄り引けほぼ同値の小陽線から上下にヒゲを出して2日連続の十字線を描き、32,000円前後での売り買い拮抗状態を強く示唆する形となっています。
前日に続いて、5日線(32,110円)を終値で下回って上値の重さを窺わせる一方、5日線自体は上向きをキープして一定の買い圧力を確認する形にもなっています。
相場の煮詰まりとその後のもみ合い圏離脱を待つ形状になっています。
【本日のトピック】
さて、17日の米国では、バイデン政権が、中国市場向けに特別に設計されたエヌビディア製半導体の販売規制を実施する方針と報じられました。
これを受けて、エヌビディア株は一時7.8%安と取引時間中として昨年12月以来の大幅下落となりました。
これを受けて、17日のSOX指数も下落しています。
ところが、本日、日本の主力半導体関連は総じてしっかりの動きになりました。
もちろん、前述の「ソシオネクストのTSMC・アームとの協業」のニュースがセンチメント改善につながったところはあるのでしょうが、前場のうちからレーザーテックなど半導体株には買いが入っていました。
ちなみに、本日の売買代金ランキングではレーザーテックが1位、ソシオネクストが2位となっています。
少し前の生成AIバブルの時には、半導体関連は、米株に完全に連動していたのですが、最近の半導体関連はグロース株の中でも、やや特殊な動きになっていて、金利上昇時にも上昇することがあります。
村田製作所の中島社長は、「来期(2025年3月期)のスマートフォン市場は今期に比べ数%程度伸び、市場が底を打った。」との見方を示しています。
米国では、18日、テスラやネットフリックスが決算を発表予定になっていますので、あすの東京市場ではグロース株の注目度が高まると思われます。
半導体関連がグロース株の代表として底堅く推移するのであれば、日本株の物色意欲も高まります。
やはり、年末ラリーに向けての準備が整いつつあるように思います。