4月26日(金)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別株】
三益半導体工業(8155)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
25日の取引終了後、信越化学工業(4063)が同社にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表しました。
買い付け価格は1株3,700円で、同社の株価はこれにサヤ寄せする形となっています。
買付予定数の下限は768万2,076株(所有割合23.91%)とし、上限は設定しない方針で、TOB成立後、所定の手続きを経て、同社株は上場廃止となる見込みです。
信越化学工業は日本と台湾の競争当局の手続きを経て7月下旬に買い付けを始める予定で、持ち分法適用関連会社である同社を完全子会社化とし、機動的な経営体制を構築するとともに、顧客への安定供給体制の強化につなげるとしています。
同社も、TOBに賛同の意見を表明しており、東京証券取引所は25日、三益半導を監理銘柄(確認中)に指定しています。
ローランド ディ. ジィー.(6789)が反発し、年初来高値を更新しています。
同社は、大株主の米投資ファンド、タイヨウ・パシフィック・パートナーズと組み、MBOで株式を非公開化する方針を2月に発表し、1株5,035円でMBO実施中ですが、MBO発表後にブラザー工業(6448)が同社に対して1株5,200円で買収提案しています。
同社は、26日、ブラザーに対抗して、MBOについて買い付け価格を1株5,035円から5,370円に引き上げると発表しました。
同社は、ブラザー傘下になった場合、2026年12月期に営業利益ベースで50億円の減益要因が生じるとの試算を示し、過去にブラザーと協業した際、技術戦略や企業文化が大きく異なることがわかったとも主張しています。
株価は、すでに、同社のMBO価格の5,370円を上回ってきていますが、ブラザーもTOB価格を引き上げてくる可能性もあるとの思惑が働いているようです。
ブラザーは同社が示した新たな価格や発表内容について社内で精査する方針としており、TOB期限の5月15日までに今後の対応を表明するとみられています。
「同意なき買収」の提案が広がる背景には、経済産業省が企業買収指針をつくったり、東京証券取引所が株主重視の経営を促したりしたことがあると言われ、今回の買収合戦がどの様な結末を迎えるか注目されます。
https://www.softbanktech.co.jp/
SBテクノロジー(4726)がストップ高まで買われています。
ソフトバンク(9434)が、25日、同社を完全子会社化を目的に1株2,950円でTOBを実施すると発表しました。
同社もTOBに賛同の意見を表明しており、株主に応募を推奨しています。
東証は25日付で、同社株を監理銘柄(確認中)に指定しており、株価は週明け30日の完全合致から横這い推移になることが見込まれます。
また、SBテクノロジー傘下のサイバートラスト(4498)も大幅上昇しています。
同社は、24日に本決算を発表しており、今期見通しは二桁の増収増益計画となるも、コンセンサスに届いていなかったためか、25日は大きく売り込まれていました。
しかしながら、受注を得ているSBテクノロジー(4726)がTOBされたことから、いずれ同社もTOBされるという思惑や、今後ソフトバンク(9434)からの受注が期待できるとの思惑で26日の株価は、前日の下落分以上に上昇しています。
株価は思惑先行の動きになっていますが、何れにせよ見直し買いのキッカケとなった模様で来週も買いが続くのか注目されます。
INFORICH(9338)が大幅上昇になっています。
同社は、25日、首都圏新都市鉄道のつくばエクスプレス線で同社のモバイルバッテリーシェアリング「ChargeSPOT」の新規設置を開始し、7月までに全20駅に順次設置すると発表しました。
乗客は周辺店舗や施設に立ち寄ることなく、駅構内でバッテリーをレンタルでき、電車での移動中に充電し、目的地の駅で返却できるとのことです。
株価は直近1ヵ月、急調整をを余儀なくされてきましたが、本日の大幅高で底入れ確認が進んでいる状況です。
【テクニカル分析】
日経平均は反発!
ローソク足は上下にヒゲをつける陽線となり、上向きに転じた5日線(37,802.82円)を上回る一方で、高値と安値はともに昨日の水準を下回って75日線(38,177.54円)下方で推移するなど強弱感の対立をうかがわせる動きとなりました。
日経平均の週足をみると、4月に入ってから2回目の「陰の陽はらみ」を形成しており、来週の動きが上寄りの陽線で終わるか下寄りの陰線になるかで、中期の方向性が決まりそうです。
ナイトセッションの日経平均先物は38,350円 +450円で戻ってきており、29日の昭和の日の日経平均先物は9:43の段階で38,480円 +580円まで上昇してきています。
来週はGWの谷間で立会が3日間しかありませんが、ここもとのGW期間は株が上昇する傾向がみられます。
為替介入で、一時的にぶれる可能性も否定できませんが、中期上昇トレンドが形成されることになりそうです。
【本日のトピック】
さて、引き続き米金利は高止まりの様相を呈してきています。
FEDWATCHをみても、9月に利下げが1回、年1回の利下げになることをマーケットが織り込んでいることがわかります。
にもかかわらず、株式マーケットは比較的好調で、S&P500も年始を基準とすれば7.5%以上上昇してきています。
Mag-7銘柄もアルファベットが初めての配当を出すことを発表し高騰したほか、決算発表時に売り込まれた銘柄も総じて戻りに入っています。
今週は4/30にアマゾン、5/2にアップルの決算が予定されており、アップルは中国でのiPhone販売不振などから、5四半期ぶりの減収減益と予想されています。
ただ、すでに株価には織り込まれていると見るべきで、5月に開催予定のイベントで新型iPadを発表するのでは?と報道されていることからもイベント通過で反発することもあるかもしれません。
アマゾンの決算では、稼ぎ頭のクラウド事業「Amazon Web Service(AWS)」が、AI需要を受けてどれほど利益を積み上げられるかが焦点で、同社がAI分野において重要なポジションにあることが改めて強調されれば、先々への市場の期待も高まるものと思われます。
つまり、金利は高止まり状態であっても、米株市況は、それを上回る企業業績(益回り)を明示し始めており、改めて見直し買いが入り始めているものと思われます。
FEDのデュアル・マンデートには、「最大限の雇用」「安定した物価」とともに「適度な長期金利」が明記されています。
つまり、長期金利水準そのものがパウエル議長が政策判断をするうえでのポイントになっており、長期金利が上がりすぎれば、QTをやめたり、利下げの実施に踏み込む可能性があることを示唆しています。
1日(日本時間2日の3:00)のパウエル議長の会見で、長期金利の水準についてのコメントがでた場合、マーケットが想定よりハト派と判断して、株が買われるというシナリオも考えておいてもいいのかもしれません。