5月29日(水)
【相場概況】
【日経平均寄与度ランキング】
【業種別】
【ヒートマップ】
【売買代金】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別株】
日産化学(4021)が続伸しています。
同社は、28日の取引終了後に、13日公表の自社株の取得枠を50億円から100億円に拡大すると発表しました。
取得する株数の上限は125万株から250万株(自社株を除く発行済み株式の1.8%)に増え、取得期間も、従来の7月31日までから2025年3月31日までに延長しています。
同社は、今回の枠拡大に対し「経営環境の変化に対応し、株式市場の動向も考慮した機動的な資本政策の遂行および株主還元の一環」と説明しています。
SMBC日興証券の宮本剛氏は28日付のリポートで日産化は(以前から)自己株式取得に積極的な会社と前置きしながら「一度発表した枠を(短期間で)拡大することは異例」と語り、「(13日の)決算発表後の株価下落を経て、足元の水準が過度に割安であると(経営陣が)判断した」、「(投資家に現状の株価が割安だと示す)シグナリング効果が生じる可能性もある」と指摘しています。
SOMPOホールディングス(8630)が大幅続伸し、年初来高値を更新しています。
同社は28日、新中期計画を発表し、経営数値目標として、修正連結ROE13-15%(23年度11.8)を目指すほか、修正EPS成長率は年率12%超を目標としています。
また、政策株式は2024年度2,000億円以上、3年間で6,000億円削減を最低ラインに更なる加速を計画しており、株主還元として、政策株式売却益(税後)の50%を追加還元していくなどとしています。
株価は一段高が期待できそうです。
GLOE(9565)が大幅反発し、ストップ高まで買われています。
一部報道で、自民党のスポーツ立国調査会が、eスポーツの振興や選手強化を推進することを盛り込んだ提言をまとめたと報じられました。
これを受けeスポーツイベントの企画・運営を行う同社に思惑的な買いが向かったようです。
報道によると、同調査会は28日に開催した会合で提言をまとめ、eスポーツの普及、振興および選手の強化を推進することを盛り込んでいます。
6月頃に策定される「骨太方針」への反映を目指し、近く政府に提出する方針とのことで、同社の業績の追い風になるとの見方から買われたようです。
なお、同社の親会社であるカヤック(3904)も大幅続伸となっています。
https://www.kaken.co.jp/
科研製薬(4521)が急反発し、年初来高値を更新しています。
同社は、29日、スイスのバイオ医薬品企業であるニューマブ社と共同開発するアトピー性皮膚炎対象の新規多重特異性抗体 「NM26」に関し、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)グループ企業の関連会社であるスイスのシーラグ社との間で知的財産の譲渡と販売提携オプションに関する契約を締結したと発表しました。
科研薬はジョンソン・エンド・ジョンソン側に知的財産を譲渡するとともに、契約一時金2,000万ドルを今期中に取得する予定です。
日本とアジアでの開発の進捗や売り上げの目標達成に応じたマイルストーン収入を最大で1億3,850万ドル、更にアジアでの売り上げに応じたロイヤルティー収入を受け取る権利を持ち、ニューマブ社からは契約一時金として今期中に6,600万ドルを取得する予定です。
加えて、ジョンソン・エンド・ジョンソン側の開発進捗に応じたマイルストーン収入について最大で1億1,390万ドルをニューマブ社から受け取る権利を持つとしています。
株価の新展開入りが期待される局面です。
【テクニカル分析】
日経平均は続落!
ローソク足は、上ヒゲの長い陰線となり、5日線(38,812.32円)を下回る「リバーサルハイ」を形成しており、短期トレンド転換を示唆しています。
緩やかに、上昇を続ける25日線(38,423.78円)上はキープしており、レンジ相場は継続しているものの、下落トレンドに入った場合、25日線は下値抵抗線にはなりにくいため、下振れる可能性も想定したほうがよさそうです。
一目均衡表では、来週6/3が変化日となっており、もみ合いを脱して上下どちらかに放れる可能性もあることを留意しておいたほうがいいと思います。
【本日のトピック】
さて、国内の長期金利が2011年以来の1.075%まで上昇する中、グロース250は4年ぶりの安値水準に沈んでいます。
なぜ、金利が上昇するとグロース株が下がるのか?
金利1%の世界
現在の99万円≒1年後の100万円
例えば、金利が1%の場合、99万円を銀行に預けておけば、1年後にはほぼ100万円が受け取れます。
つまり、金利1%の場合の現在価値は99万円になります。
金利5%の世界
現在の95万円≒1年後の100万円
同じく、金利が5%の場合、現在価値は95万円ということになり、金利が上昇することにより現在価値が下落していることがわかります。
グロース株は、一般的に「将来」大きな収益が期待される株であり、その「期待」を現在の株価に織り込んでいます。
金利が上昇するということは、グロース株が「将来得られるはずの利益」の現在の価値が減ってしまっているということであり、PERが50倍とか100倍とか、凄まじい量の「将来得られるはずの利益」を織り込んでしまっている株は、それだけ現在の価値が減少する度合いが大きいということになるため、金利上昇が見込まれる現在の環境では、極めて不利ということになります。
27日にはこれまでも金融政策の変更を主導してきた日銀の内田真一副総裁が足元の経済環境はインフレが定着しつつあるとして「今回こそはこれまでと違う」と言及しました。
長期金利の一段高もあり得る状況です。
当面、グロース株は敬遠されるものと思われます。
安易に値ごろ感で買うのは危険ですし、信用で買っているような場合は、整理も必要と思われます。
一方で、相場の世界には「人の行く裏に道あり花の山」という有名な格言もあります。
上記、エムスリー(2413)のようなグロース株の代名詞のような銘柄が底打つタイミングを確認してからグロース株投資を検討するのも一考かもしれません。