12月3日(火)
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【個別銘柄】
ニデック(6594)が反発しています。
米サーバー大手のスーパーマイクロ・コンピューター(SMCI)が2日、特別委員会による調査で不正会計の証拠がないことがわかったと発表しました。
同社は、スーパー・マイクロと冷却装置を共同開発しているため、協業や業績への影響に対する警戒感が和らぎ、買いが入ったようです。
スーパー・マイクロの不適切な会計操作を巡る疑惑については、8月に調査会社から指摘を受け、特別委員会によって調査が進められていました。
特別委はスーパー・マイクロの経営陣や監査委員会の健全性への懸念を示す証拠もなかったと発表したため、スーパーマイクロ株は一時、前週末比35.2%高まで上昇しています。
アイザワ証券の横山泰史アナリストは「スーパー・マイクロの不正会計の疑いで、ニデックは少しネガティブな印象を持たれていた。ニデックが手掛けるデータセンター向けの冷却装置の需要の拡大期待は高く、株式市場でも再評価が進んでいくだろう」と話しています。
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伊藤園(2593)が大幅高になっています。
同社が、2日に発表した2024年5〜10月期の連結決算は、純利益が前年同期比18%減の91億円で着地しました。
5〜7月期は35%減の44億円と大幅減益であったものの、8〜10月期は8%増の47億円と増益に転じています。
業績の改善が進んでいるとの見方から、買いが入ったようです。
猛暑による止渇需要などで8月の販売が伸びた他、大型ペットボトルの価格改定効果などもプラスとなったようで、特に海外での売上高が8%増と好調に推移しています。
みずほ証券の佐治広シニアアナリストは2日付リポートで、通期で77億円と試算される原材料コスト高の影響を飲料の値上げ効果で吸収する見込みの伊藤園側の計画について「値上げ効果は計画を上回る」と評価しています。
サイゼリヤ(7581)が大幅反発しています。
同社は2日、レストラン業態「サイゼリヤ」の11月度の月次報告を公表しました。
既存店売上高は前年同月比21.3%増となり、23ヵ月連続での2桁成長となっています。
10月は同17.4%増で客数が同19.7%増加した他、客単価も同2.8%上昇しています。
第1四半期の既存店増収率は前年同期比21.7%増、全店売上高は同20.5%増となり、業績の上振れも期待される展開となりました。
株価は、目先は11月6日の高値5,860円が意識される動きになりそうです。
エイチーム(3662)が大幅反発し、ストップ高まで買われています。
同社は、本日12時に、株主優待制度を新設すると発表しました。
毎年1月末と7月末時点で500株以上を保有する株主を対象に、QUOカードを各1万円分、計2万円分の贈呈を来年1月から開始するとしています。
配当を入れた利回りは8%を超えることになり、株価も一段高が期待できそうです。
【本日のトピック】
さて、3日に発表になった11月のISM製造業景気指数は総合指数が48.4と前回46.5から改善し、市場予想47.6も上回る結果となりました。
景況感の境目となる50を下回る状況が8ヶ月間続いていることから、依然として "景況感は悪い" という評価になりますが、底入れ感が期待できる動きになっています。
米国景気は非製造業のサービスが引っ張ってきましたが、製造業もようやく軌道に乗り始めたというところでしょう。
注目すべきは、仕入れ価格指数が4.5ポイント低下の50.3と、今年に入ってからの平均値を大きく下回ったという点です。
恐らく前回のハリケーンの影響が一段落したものと思いますが、インフレ再燃に関する懸念を沈静化させるものとして捉えることが出来ると思います。
ウォラーFRB理事も、「現時点で12月会合での政策金利引き下げを支持する方向に傾いている」と語っています。
FEDwatchをみても、12月の利下げ確率が70%を超えてきました。
ドル円も、日銀の利上げ観測と米国の利下げを見越してか、やや円高になってきたようです。
私個人的には、ドル円次第というところがあるものの、日銀は12月18-19の会合で利上げを実施すると考えています。
ただ、昨日のブログにも書いたように、米国の原油増産で日本のインフレも沈静化が見られ、かつ円高が進むのであれば、日銀の利上げは12月で打ち止めになると思います。
もし、そうなれば、日本市場の大きな懸念事項であるインフレと利上げが一段落すると思います。
本日のマーケットは、米国の人工知能(AI)向けの先端半導体や高性能の半導体製造装置の輸出規制から日本は対象外になったことから、ショートカバーが入り大幅高になりましたが、どこまで持続するかはわかりません。
12月に利上げが実施されれば、いったんは押し目をつけると思いますので、上昇したところは売ってキャッシュポジションを高めたいところです。