9月14日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄数132/値下がり銘柄1675
騰落レシオ(25日)98.29%
空売り比率 46.9%
売買代金
東証プライム 3兆0620億円
東証スタンダード 752億円
東証グロース 1492億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
インバウンド関連が強く、JAL(9201)、ANA(9202)、JR東日本(9020)が逆行高になっています。
3Q決算で、最終損益が332億円の赤字になるも、通期ではハウステンボスの売却益を計上することで最終黒字になる見通しを発表したHIS(9603)が5%を超える上昇になり、HANATOURJAPAN(6561)やオープンドア(3926)など、他の旅行関連も総じて買われています。
鳥貴族HD(3193)が「やきとり大吉」を買収すると発表し、6%を超える上昇になっています。
繁華街中心に出店する鳥貴族が、住宅街中心に全国500店以上出店する「やきとり大吉」を買収するのは相乗効果が大きいと見られています。
今期経常利益は前期比44.7%減の25.7億円に落ち込むも、来期は前期比16.1%増の29.8億円に回復する見通しを発表したプレミアアンチエイジング(4934)がストップ高まで買われています。
アナリティクスコンサルティング事業が好調で前期比34.5%増の4.4億円に拡大することを発表したマクビープラネット(7095)がストップ高まで買われ、好調な月次と共に、株主優待を新設することを発表した大洋物産(9941)もストップ高になっています。
kabutan.jp
上期営業益が一転2ケタ増益になる上方修正を発表したTDCソフト(4687)が大幅高になっています。
反面、ナスダック大幅安を受けて、東京エレクトロン(8035)やソフトバンクG(9984)、リクルート(6098)など主力グロース株が全面安になり、キーエンス(6861)やファーストリテイリング(9983)、ファナック(6954)など値嵩株も厳しい下落になっています。
今期過去最大となる営業赤字と創業来初の無配転落を発表した中国電力(9504)が急落し、九州電力(9508)や関西電力(9503)も大幅安になっています。
売上原価の上昇と広告宣伝費拡大により、1Qが大幅減益になったヤーマン(6630)が12%を超える急落になっています。
未定としていた上期予想が38%営業減益になる見通しになることを発表したフロンティアインターナショナル(7050)がストップ安まで売り込まれています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
ギャップダウンからスタートし、下値抵抗線になると期待していた25日線(28291円)、5日線(28251円)をあっさり割り込む大陰線になっています。
FOMCに向けて、米株に下落圧力がかかる中、日本株は米株にアウトパフォームしながらも下値模索の動きになっています。
さしあたって、75日線(27507円)、200日線(27430円)あたりが下値メドになり、先週買い転換をしたと思われるCTA等、短期海外投資家がどのような動きをとるかにかかっていると思います。
【本日のトピック】
さて、ご存じの通り、昨日発表になった米8月CPI(消費者物価指数)が発表になり、市場予想を上回る結果になりました。
「総合」は6月9.1%→7月8.5%→8月8.3%と2か月連続で下落したのですが「コア」は7月5.9%→8月6.3%と再加速する結果になりました。
原油価格が下落し、「総合」は想定通りピークアウトの兆しを見せているのですが、人手不足による強い賃金インフレが継続していることにより、モノやサービスに値上げ圧力がかかっています。
米インフレは、一筋縄ではいかない粘着質の性格をもつようです。
この結果、9月のFOMCで1.00%の利上げ確率が36.0%まで上昇しています。
米2年国債利回りは、3.8%を越えてきて、15年ぶりの水準に到達してきています。
Twitterでは2008年と2022年のS&P500が酷似していることが話題になっています。
リーマンショックの再来か?
FRBはブラックアウト期間(FOMC前に金融政策について公の発言ができない)に突入していて、これがいきすぎだとしても訂正できない状態です。
しかしながら、もし、これがFRBの望むところでないとすれば、何らかの手段で市場との対話を試みると思います。
(ここもとはウォールストリートジャーナルのニックという記者がリークすることが多いです。)
カシュカリ総裁やメスター総裁が見せている姿勢(株安歓迎)が続くのであれば、これに対してノータッチということも考えられ、FOMCまで株が軟調になる要因になります。(マーケットは1.00%の利上げは織り込んでいません)
私としては9月は0.75%の利上げに留まると思いますが、その場合は11月も0.75%の利上げになる可能性が出てきたと感じています。
来週のFOMCが0.75%の利上げに留まれば、株価はいったん反発するかもしれません。
しかしながら、11月の0.75%利上げは織り込んでいるとはいえませんし、米企業の決算も、あまりいいものではないと思います。
いずれにしても、米株は戻り売りのスタンスかと思います。