10月31日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1478/値下がり銘柄314
騰落レシオ(25日)97.97%
空売り比率 40.8%
売買代金
東証プライム 3兆1853億円
東証スタンダード 913億円
東証グロース 1482億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
ソフトバンクG(9984)が6%を超える大幅続伸になり、1銘柄で日経平均を76円引き上げています。
2Qの営業利益が1386億円になり、コンセンサスを150億円近く上回ることになったキーエンス(6861)が9%近い大幅高になっています。
同社は、通期予想は発表しない方針ですが、年間配当は200円→300円に増配しています。
通期営業利益予想を7250億円→7530億円に上方修正することを発表した日立(6501)が6%を超える急上昇になっています。
コンセンサスは7400億円浜辺になっていて、上回る発表がされたことが好感されているようです。
通期経常利益を7100億円→8000億円に上方修正し2期連続最高益になることを発表した商船三井(9104)が買われています。
配当も500円→550円に増額修正しています。
日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)も連れ高になっています。
通期経常利益を85億円→110億円に上方修正、年間配当も240円→310円に増配することを発表した東京エレクトロンデバイス(2760)がストップ高まで買われ、昨日このブログで紹介したタカトリ(6338)もストップ高まで買われています。
タカトリはPTSでも、さらに買い進められています。
通期営業利益予想を前期比49.7%増の31.50億円となることを発表したM&A総合研究所(9552)がストップ高まで買われています。
同社は6月に新規上場し、すでに公募価格1330円の5倍強、初値からも2.8倍になっていて、今後も上昇トレンドを描けるか注目されます。
10/26の開示で、「メメントモリ」の売上が現行ペースで1日約3億円/年間1080億円になる思惑(2021年のウマ娘の年間売上と同等)で短期資金が集中したバンクオブイノベーション(4393)が全市場売買代金5位になる大商いをこなしてストップ高まで買われています。
オオカミおばちゃんが煽りまくっていますが、ここまでの株価上昇は私には理解不能です。
反面、通期営業利益を15.2億円の赤字→100億円の赤字に下方修正、無配転落になることを発表した大平洋金属(5541)が8%を超える急落になり、年初来安値を更新しています。
上半期の営業利益を40億円→48.2億円に上方修正するも、自治体のコロナワクチン接種が想定より前倒しで実施されたことが要因で、通期予想を据え置いていることが嫌気されたベネフィットワン(2412)が8%を超える急落に沈んでいます。
上半期決算において、5Gチップセットの開発やデータセンターなどのネットワーク高速化に向けた開発を獲得し、売上こそ伸ばしたものの、原材料価格高騰などで営業利益が減益になることを発表したアンリツ(6754)が急落になっています。
上期が大幅減益になった日本M&Aセンターホールディングス(2127)や今期減益計画を発表したM&Aキャピタルパートナーズ(6080)が大幅安になっています。
新株予約権を9万個(潜在株式数は900万株)発行すると発表したサンバイオ(4592)が11%を超える急落になり、年初来安値を更新しています。
新株予約権を発行する会社は連続して発行するケースが多い(特にバイオやゲーム株に多い)ため、過去、新株予約権を発行している会社の投資には注意が必要です。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反発!
75日線(27560円)を終値ベースで上回ってきていて、「アセンディングトライアングル上抜け」にも見えるのですが、明日以降も、明確に75日線超を固めることができるかが注目になると思います。
明日から、FOMCがスタートしますが、11/2のパウエル議長講演の翌日は、日本は「文化の日」で休日になります。
積極的なポジションはとりにくいと思われますので、小動きになることも十分あり得るでしょう。
仮に調整になっても、5日線(27344円)、200日線(27177円)が下値抵抗線として機能するかが要注目になると思います。
【本日のトピック】
さて、ご存じのとおり、明日からFOMCがスタートし、11/2にはパウエル議長の会見があります。
ところが、ここにきて、FRBの代弁者とも言われるWSJのニック記者が、「FRB最終利上げ地点(ターミナル・レート)よりも高くなるかもしれない」と発言し、従来のFRBの金利引き下げペースダウン観測を修正してきています。
今回の発言が、FRBの代弁なのか、彼の個人的な見解なのかわかりにくいところはありますが、株価の上昇は、よりインフレを助長させることになりますので、FRBが彼を通じて牽制したという可能性もあると思います。
そもそも、FRBは9月のFOMCから、年内の金利は4.4%~4.6%のレンジを予測していました。
それが、10/13の9月CPI(消費者物価指数)発表を皮切りに、マーケットが5%を織り込むようになりました。
すなわち、ブラックアウト前のFRB高官やニック記者のハト派発言は、9月からの見解が変わっていないということをしめしたもので、金利上昇鈍化や金利引き下げを示唆したものではない可能性があります。
米株式マーケットは、パウエル議長の「利上げ鈍化につながる見解」を期待しているのかもしれませんが、恐らく、「いままでと見解は変わらない」ことを示唆するものと思われます。
上記はNAAIM指数といって、全米のアクティブ運用を行う機関投資家のアンケートです。
これを見ると、10/12の19.84%から10/26には53.91%まで、一気に上昇していることがわかります。
つまり、現状かなり強気のポジションに移行している可能性が高いということです。
先日のGAFAMの決算はアップル以外はこけましたので、米株のEPSは低下しています。
今度のFOMC通過後は、米株は再度調整にはいることも想定しておいたほうがいいと思います。