11月2日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄739/値下がり銘柄1019
騰落レシオ(25日)101.41%
空売り比率 44.5%
売買代金
東証プライム 3兆3798億円
東証スタンダード 757億円
東証グロース 1302億円
【恐怖指数】
Greed→Neutralに移行しています。
恐怖と貪欲指数:投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
ゲーム事業は下方修正するも、半導体供給不足の改善によるプレステ販売続伸と円安というシナリオで今期業績を上方修正したソニーG(6758)が7%を超える上昇になっています。
EV向け電子部品の販売が続伸する見込みであることと円安で今期業績を上方修正することを発表したTDK(6762)が7%近い急騰になっています。
値上げや構造改革が奏功し、今期業績を上方修正し、一転2期連続で最高益更新になる見通しを発表した日本製鉄(5401)が大幅高になっています。
一方で最大の消費国である中国を中心に鋼材価格は低下傾向であると認識していると警戒感も強めています。
直近、決算を上方修正した銘柄が続伸しパナソニック(6752)やJT(2914)が大幅上昇になり、三井物産(8031)も年初来高値を更新しています。
後場から上方修正と増配を発表したSUBARU(7270)が7%を超える急騰になり、前日ストップ高した日本冶金工(5480)やスミダコーポレーション(6817)も2ケタを超える大幅続伸になっています。
日経新聞に「10月に新型コロナ対策の入国制限が緩和され、百貨店大手4社の10月免税売上が前年同期比を上回った。」と報じられ、百貨店株が全面高になっています。
いちよし証券が目標株価を9500円→11000円に引き上げたエンプラス(6961)が8%近い急騰になっています。
いちよし証券は「同社の半導体検査治具の受注が好調で陰りがまったく見られない。遺伝子検査装置向けも黒字化が見込まれ、円安効果も手伝い業績拡大が加速する」と評価しています。
時価の倍以上の評価であり、明日以降の展開が注目されます。
8/19のこのブログでも紹介したマイクロ波化学(9227)が「国内初のマイクロ波を用いたケミカルサイクル技術の大型汎用実証設備が完了」と発表し、大幅続伸。上場来高値を更新しています。
反面、輸入する素材高と円安が響き3Qが大幅減益になった花王(4452)が9%近い急落になっています。
日用品は値上げで補えていない側面があり、ファンケル(4921)やコーセー(4922)、ユニチャーム(8113)、ライオン(4912)などが軒並み連れ安になっています。
天然ガスなど発電用燃料の高騰と円安により東京電力HD(9501)の上半期決算が1433億円の赤字になるなど大手電力9社が赤字に転落しています。
関西電力(9503)と中部電力(9502)を除く8社が無配になっていて、同2社以外の電力株が全面安になっています。
石油化学製品の出荷減や石油精製製品の市況悪化が響き、今期業績を大幅下方修正することを発表した住友化学(4005)が5%を超える下落になっています。
健康・農業関連を牽引役とした上振れも想定されていただけに、想定外の下方修正と受け止められているようです。
エンタープライズDX関連で、主力プロダクトから外していた「V-CUBEミーティング」において想定以上の解約があったことや、イベントDX関連で、国内製薬業界向けや米子会社事業が低調に推移したことが響き、今期業績が一転大幅下方修正になることを発表したブイキューブ(3681)が場中値つかずのストップ安比例配分に沈んでいます。
この会社、社長が四季報にかみついたり、アピールは上手ですが、事業計画と軌道修正が雑なような気がします。
環境に合わせた軌道修正が出来ないと「テレキューブ」も二の舞になるような気が・・・
400億円のユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行することを発表したサイバーエージェント(4751)が8%を超える急落になり、年初来安値を更新しています。
バイオやゲームの会社は唐突にこういうことがありますので、過去、新株予約権などを発行している会社は注意が必要です。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅反落!
ギャップダウンからスタートするも、終値ベースで75日線(27594円)はキープしています。
11/3の13:30現在の日経平均CFDは27342円 -322円で推移しています。
11/4はギャップダウンからスタートし、75日線(27594円)、5日線(27476円)は下回る動きになると思いますが、200日線(27169円)が下値抵抗線として機能し、下値切り上げのパターンが維持できれば、28000円に向けた上昇トレンドは継続すると思います。
米株に比べ、値持ちの良さを発揮できるか注目です。
【本日のトピック】
さて、ご存じの通り、昨日FOMCでパウエル議長の会見がありました。
声明では12月の利上げ縮小の可能性をにじませた一方で、記者会見では「従来以上に利上げが必要」「利上げ停止は早すぎる」というタカ派発言をしています。
NYダウは声明公表後418ドル高まで高騰しましたが、会見がはじまり、509ドル安まで下落しています。
結果、12月のFOMCは0.5%の利上げが優勢になりましたが、ターミナルレートは5.0%~5.25%に上振れています。
結局、パウエル議長は玉虫色の発言をすることにより、「利上げ到達はインフレ次第」という、従来と変わらない姿勢を示し、今回もFRBは「マーケット動向を掌握できていない」自信のなさを露呈しています。
アップルの株価は、先日決算が好感されて上昇した分のほとんどを吐き出し、アマゾン、マイクロソフト、メタ、アルファベットは安値を更新し始めています。
クアルコムは利益が予想を下回る決算が嫌気されて、時間外で7.6%下落しています。
先日のGAFAMの3Q(7-9月)の決算は、まだ金利が3%以下の水準でしたので、その時より金利が上昇する中、決算がよくなることは考えられません。
FED PIVOT(政策転換)が見られない中、株価が下げ止まることはないでしょう。
今後も「賃金」や「CPI」などインフレ指標の動向が重要になることは言うまでもありませんが、「米中間選挙」の行方も重要になると思います。
WSJによると、「米中間選挙」は共和党が有利になりつつあると報じています。
共和党は「民主党が深刻なインフレを作った。インフレ退治が必要だ」と民衆にアピールして支持層を増やしています。
すなわち、共和党が復権すれば、インフレ退治→金利上昇を推進する可能性が高いと思います。
米中間選挙後に米株暴落なんてことにならなければいいのですが・・・