10月26日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1218/値下がり銘柄547
騰落レシオ(25日)95.06%
空売り比率 42.0%
売買代金
東証プライム 2兆7070億円
東証スタンダード 713億円
東証グロース 1966億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
米長期金利が下落し、米国株が上昇。香港市場上昇も追い風になりソフトバンクG(9984)が年初来高値を更新しています。
グロース株が買われ、エムスリー(2413)やテルモ(4543)、リクルート(6098)などが大幅高になっています。
シマノ(7309)が5%を超える大幅上昇になっています。高価格帯の自転車部品が好調に推移し、為替の円安メリットを享受したことにより今期予想利益を上方修正しています。
バンクオブイノベーション(4393)が3営業日ぶりに場中に値が付き大幅続伸しています。
同社は新型RPGの「メメントモリ」の課金高速報値を発表し、リリース6日間で課金高速報値は18億円になったことを発表しています。
しかしながら、株価はすでに説明できるレベルを超えて上昇しており、ランキングが失速してくれば反動安も考えられることから、この水準での買いはリスクが高いと思います。
通期利益予想の大幅上方修正と増配を発表したテセック(6337)が20%を超える急上昇になっています。
しかしながら、受注はPCやスマホの減速で、全体としては受注残高も急減しています。
会社が円安が進行する中で、2Qに戦略的に一気に受注をこなしたのか、最終製品需要が減ってきているのかはわかりませんが、3Qは受注を取り直さなくてはいけないレベルです。
本日は高騰していますが、今後円高に振れたり、需要が戻ってこないということなれば、売り込まれることもあるかもしれません。
反面、パワー半導体の需要は落ちていないことから、11/11決算発表のタカトリ(6338)は注目されると思います。
今期営業黒字転換する見通しとなったサイボウズ(4776)が年初来高値を更新し、通期営業利益70億円→130億円、配当を100円→150円に大幅上方修正したリョーサン(8140)も13%を超える急騰になっています。
反面、レーザーテック(6920)や東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)など半導体関連の一角が軟調になり、反転していた日本電産(6594)にも利益確定売りが出ています。
三菱UFJモルガンが海運3社のレーティングを「ニュートラル」→「アンダーウエイト」に引き下げ、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)が大幅反落になっています。
目標株価は日本郵船が4333円→2400円、商船三井が4500円→2600円、川崎汽船が3767円→2200円に引き下げています。
コンテナ船運賃の大幅低下を想定しているようです。
東芝(6502)が、一時2%を超える下落。
共同通信が、同社の経営再建案で優先交渉権を得た企業連合が「期限までに銀行から融資の確約を得られない見通しになった。」と報じ売りを浴びています。
最終的にはTOBになるにしても、結構先になる可能性もあり、投げを呼んでいるようです。
樹脂製ファスナー等自動車部品を扱うパイオラックス(5988)は、大和証券が投資判断を「3」→「2」、目標株価を1600円→2300円に引き上げたことが好感し前場は買われていたものの、後場から会社が中間業績の大幅下方修正を発表し下落に転じています。
(ろくに会社に足を運ばず、数値分析だけですますから、こういうことになる。)
進捗率の低さから、精査中としている通期業績も下方修正になる可能性が高く、大和証券がどの様なレポートを出してくるのか注目です。
上半期決算が大幅上方修正で着地となったKOA(6999)は通期見通しが据え置かれたことが失望を呼び、12%近い大幅下落になっています。
しかしながら、決算短信をみると、フォードやトヨタなど完成車メーカーが青色吐息で需要減を示唆する中、同社が扱う抵抗器は売上が増加していることがうかがえます。
市場全体が軟調な時でも、シェアを伸ばしている会社は業界で確固たる地位を築いていることが想定され、非常に有望と思われます。
PERは10.6倍 PBRは1.07倍でバリュエーションも決して高くありませんので、下げ止まったところは狙いたい銘柄です。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
ギャップアップからスタートし、一時心理的な節目の27500円を上抜く局面もありましたが、終値では75日線(27531円)に頭を押さえられる、うわヒゲの長い「トンカチ」を形成しています。
しかしながら、ボリンジャーバンドでは、明確に+1σ(27307円)を上抜いてきており、上昇トレンド継続になっています。
一旦調整に入ったとしても200日線(27204円)が下値抵抗線として機能するのであれば、28000円に向けた上昇が継続すると思われます。
【本日のトピック】
さて、米株は、FRB高官がブラックアウト期間前に、ハト派発言をしたため、利上げ減速期待で上昇してきています。
実際に長期国債利回りは下落し、為替もやや円高になっています。
昨日、発表になったアルファベット、マイクロソフト、テキサスインスツルメンツの決算は、想定通りドル高が足を引っ張り悪い決算を発表しています。
いずれも時間外で大幅下落していて、織り込んでいたとはいえない状況になっています。
恐らくアップルやアマゾンも決算は期待できないと思われ、米株のEPSは下落することになるでしょう。
米株はしばらく、「金利低下期待の買いと業績悪化の売りの綱引き」になると思います。
バロメーターは米長期国債利回りになると思います。
長期国債利回りが、4%を下回るようなことがあれば、少なくともブラックアウト期間は米株は上昇し、為替も円高になると思います。
長期国債利回りが、再び上昇に転ずるようなら、米株はEPSが下がっている分、より深い下落になり、為替も円安継続になると思います。
すでに、日銀の為替介入にはいる基準は、1ドル=150円が防衛ライン、もしくは、前日比で1.2%以上変動するときに「過度な変動」とみなし介入にはいるなどパターン分析が行われています。
日銀の介入にトレンドを変える力はなく、時間稼ぎでしかありません。
結局、為替のトレンドを決めるのは米金利であり、10/24(月)のブログに書いたような、為替トレンドに合わせた戦略が必要になると思います。