10月27日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄484/値下がり銘柄1273
騰落レシオ(25日)88.40%
空売り比率 43.8%
売買代金
東証プライム 2兆6894億円
東証スタンダード 682億円
東証グロース 1580億円
【恐怖指数】
Neutral→Greedに移行しました。
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
米金利低下を受けて、東京エレクトロン(8035)やレーザーテック(6920)、アドバンテスト(6857)など半導体関連が買われ、ソフトバンクG(9984)も年初来高値を更新しています。
九電工(1959)が急反発になっています。
上半期の経常利益は前年同期比11.5%減になるも、最終益はハウステンボス(HTB)株売却で最終増益を確保しています。
また、上半期の工事受注高が屋内配線工事中心に48.3%拡大していて業績拡大期待の買いも入ったようです。
旧作ゲームソフトのダウンロードが好調であることと、6月販売の「モンスターハンターライズ:サンブレイク」が想定以上の伸びになっていることから、最高益を見込んでいた今期最終益予想を追加で上方修正することを発表したカプコン(9697)が8%近い上昇。
上場来高値を更新しています。
三菱UFJモルガンが投資判断を「オーバーウエイト」、目標株価を20600円とカバレッジを開始したエニーカラー(5032)が急騰し上場来高値を更新しています。
世界的VTuber人気拡大から、今期会社予想EPSが140.4円のところ220.2円 来期は447.1円 再来期は850.8円に拡大するというインパクトのある予想をしています。
カバレッジをしているのが1社だけですので、にわかには信じがたい話で、株価も買い一巡後は上げ幅を縮小していますが、今後の動きが注目されます。
ベトナムのグループ会社で、太陽光パネル製造の第4工場が竣工し、今月中に稼働開始予定と発表したAbalance(3856)が急騰しています。
業績に与える影響は精査中で11/14の1Q決算発表時に公表する予定で、明日以降も買いが継続するか注目です。
トビラシステムズ(4441)が8%を超える急伸になっています。
NTTドコモが提供を開始するセキュリティサービスに組み込まれる「迷惑メッセージ対策機能」に必要な役務提供に関する契約を締結したと発表しています。
尚、業績への影響は「2021年10月期の売上高の10%に相当する額以上」と発表していますが、およそ1.4億円程度と推測でき、影響は限定的かもしれません。
ただ、契約期間が示されていないことや10%以上としていることから期待する向きもあるようです。
12/9発表予定の本決算発表で、どの程度の数字をだしてくるのか注目されます。
反面、米金利下落をうけて、三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)などの銀行株、第一生命(8750)やかんぽ生命(7181)など保険株が軟調になっています。
地銀株は、ほぼ全面安になっていて、京都銀行(8369)やコンコルディアFG(7186)、千葉銀行(8331)、ふくおかFG(8354)などは5%を超える大幅安に沈んでいます。
為替が円高に振れたことから、自動車株も軟調になり、トヨタ(7203)、三菱自動車(7211)、SUBARU(7270)などが売り込まれています。
キヤノン(7751)は今期売上高予想を4兆800億円から4兆900億円に引き上げる発表をしたものの、急激な円安で子会社の外貨借入金に為替差損が発生し、従来予想から120億円下方修正することが嫌気され6%を超える下落になっています。
また、印刷機を手掛けるプリンティング部門が想定を下回っていることから、エプソン(6724)やリコー(7752)も連想売りに押されています。
信越ポリマー(7970)は上半期決算を発表し、経常利益が前年同期比で52.3%増になることを発表したものの、通期見通しを据え置き、コンセンサスからも大きく劣後しているため急落。7%近い下落になっています。
決算短信をみても、為替の円安がカバーしたことがうかがえ、円安トレンドが転換した場合は、苦戦する可能性も出てきていると思われます。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
小幅の陰線で、今晩のアップル、アマゾンの決算、明日の日銀政策決定会合の黒田総裁会見を控えて終始小動きになりました。
一旦、75日線(27542円)に跳ね返された形になりましたが200日線(27197円)が下値抵抗線として機能するのであれば、再度上値トライでアセンディングトライアングル上抜けになる可能性もあると思います。
明日大きく崩れなければ、週足も4週連続の陽線になり52週線(27517円)トライの体制が整います。
引き続き、米国がアップル、アマゾンの決算をどのように消化してくるのかも含め、注目されるところです。
【本日のトピック】
さて、昨日カナダ銀行は、0.75%の利上げになるとの大方の予想に反し、0.50%の利上げに留めました。
マックレム総裁は「必要以上に引き締めをおこなえば、景気を減速させかねない」と景気に配慮する構えをしめし、「引き締め局面は終盤に近づいている」との認識をしめしています。
11月FOMCの前哨戦との思惑から、米株も上昇してスタートしましたが、長期国債利回りの下落が限定的であったからか、急速に失速して終わっています。
米国金利上昇転換については、ブラックアウト期間直前にFRB高官等のハト派のコメントがあったことに端を発していますが、多くのトレーダー(特に債券トレーダー)は懐疑的です。
それに対して、米株強気派は、11月0.75%→12月0.5%→1月0.25%の利上げ、もしくは11月0.75%→12月0.75%で終了。4.75%あたりがゴールになると見ているようです。
GAFAMの決算悪は、決してドル高だけに起因しているものではなくリセッション入りを示唆しています。
インフレとの板挟みにFRBは極めて困難な決断を迫られていると思います。
仮に、米金利上昇が打ち止めになり、金利低下を折り込みはじめるならば、日本株の戦略も変えていく必要があると思います。
金利低下が見えてくれば、為替が円高転換する可能性がありますので日本株のEPSは下がります。
これまでの外需主力株は厳しくなり、小型グロース株が物色される可能性がでてくると思います。
上記のドーン(2303)は時価総額が63億円しかない超小型株です。
正直、今の相場では蚊帳の外であり、出来高も少ないので、資金が寝てしまう恐れがあると思います。
しかしながら、毎年最高益を更新する優良株であり、金利低下で小型株が物色される相場になれば、いずれ相場をつくる銘柄と思います。
覚えておいてもいいと思います。