11月20日(水)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別銘柄】
KADOKAWA(9468)が一時ストップ高になるまで買われ、上場来高値を更新しています。
20日付の日本経済新聞朝刊などは「ソニーグループがKADOKAWAの買収に向けた協議に入った」と報じています。
今後、ソニーGがTOB(株式公開買い付け)を実施するとの思惑が高まり、買いを集めたようです。
ソニーグループ(6758)も買われています。
ソニーGはKADOKAWAの株式を約2%保有し、世界的なヒット作となったアクションRPG「エルデンリング」を手掛けたKADOKAWA傘下のフロム・ソフトウェアにも子会社を通じ約14%出資しています。
KADOKAWAはアニメを制作するほか、大手出版社でアニメの原作となる若者向けのライトノベル「電撃文庫」など複数のレーベルや人気マンガを多く抱えており、知的財産(IP)戦略の一環といえそうです。
東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは、「ソニーGにとっては、有力IPを持つ大手出版会社で上場しているのはKADOKAWAだけで狙いやすい面はあるのだろう」と指摘し、数少ない日本発の世界的ゲームのエルデンリングを手中に収める価値は大きく、アニメも米国では1990年代半ば以降に生まれたZ世代の視聴数が急増しており、「IP強化は戦略として分かりやすい」と評価しています。
KADOKAWAもソニーブランドを使い、海外向けにアニメなどの展開がしやすくなるのではないかと語っています。
セブン&アイ・ホールディングス(3382)が一時、前日比265円(10.86%)高の2703円まで上昇し、上場来高値を更新しています。
NHKは19日、セブン&アイの創業家側が「金融機関から8兆円超の資金を調達した上でセブン&アイ株のTOB(株式公開買い付け)を実施し、今年度中に手続きを完了させる案を軸に調整を進めている」と報じました。
一方、セブン&アイは、場中に「現時点で何も決まったものはございません。」とのコメントをだしています。
岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは、「創業家のTOB価格がどの水準になるか分からないが、ACT側が買収価格を引き上げる可能性は当然ある」と指摘し、そのうえで、「PBR(株価純資産倍率)が低く割安な日本企業は円安もあり狙われやすくなっている。今回ほど規模が大きくはないにせよ、海外企業による買収が今後増えるのではないか」と語っています。
SOMPOホールディングス(8630)が急伸し、上場来高値を更新しています。
同社は、19日に2025年3月期(今期)の連結純利益が前期比4%減の4,000億円になりそうだと発表しました。
従来予想(45%減の2,300億円)から上方修正したほか、市場予想平均であるQUICKコンセンサスの2,652億円(10月22日時点、8社)も大幅に上回っています。
年間配当は1株132円(中間56円、期末76円)と、従来予想(112円)から積み増します。
また、あわせて自己株式を除く発行済み株式総数の7.44%、1550億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しています。
モルガン・スタンレーMUFG証券の竹村淳郎アナリストは19日付のリポートで「追加還元の発表はポジティブサプライズであった。」
「持続的に同様の還元が行われる可能性も否定できず、バリュエーション(投資尺度)の切り上がり余地が大きいと考える」と評価しています。
東京ガス(9531)が大幅反発し、年初来高値を更新しています。
19日に提出された大量保有報告書によると、アクティビストで知られる米ヘッジファンドのエリオットが同社株を5.03%保有していることが明らかになっています。
保有目的は「投資」としたうえで「状況などに応じ発行会社及びその関係会社との間で議論を行い、またはこれらに対し重要提案行為などを行うこと」としています。
日本経済新聞によれば、同社が保有する不動産や有価証券の削減を巡って協議している模様です。
現状でも同ファンドは日本株に多く投資していますが、5%超保有して大量保有報告書を出すことは珍しいとのことで、過去の例で同ファンドが5%超保有していたのは経営統合前のアルプス電気とアルパイン、TOB合戦で争奪戦となり最終的には従業員によるEBOで上場廃止となったユニゾHDだけです。
それだけにインパクトも強いようで、先行きへの思惑にも繋がっている様子です。
明日以降も確りとした展開が続くのか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅反落!
ローソク足は、陰線となり、終値は7営業日連続の5日線(38,433.25円)割れになっています。
今のところ、18日安値38150.39円割れは回避していて、38,000円付近での一定の押し目買い需要は感じさせるものの、200日線(38,562.55円)レベルでは頭を抑えられています。
売買代金も3兆7000億円と少なく、21日早朝に発表になるエヌビディアの決算待ち状態です。
エヌビディア決算後の半導体関連の値動き次第で日経平均の方向性も決まってくるのかもしれません。
【本日のトピック】
さて、日本時間の21日、6時すぎに注目のエヌビディアの決算が発表になります。
同社株は、決算後株価が大きく動くことで知られていますが、前回8月の決算時は、いい内容であったにも関わらず、直後の株価は大きく下落しました。
今回も、TSMCの月次等から、いい数字が出ることは想像できます。
それだけに、市場期待も高くハードルが高くなっています。
同社は、これまでも、ガイダンスを上回る決算を発表してきましたが、毎回期待値が高くなり、予想をどのくらい上回ったかを表す「超過率」は縮小してきています。
現状、株価は高値水準であるため、最低ガイダンスを3%くらいは上回るサプライズがでないと、株価は好反応にならないかもしれません。
あとは、次世代GPUのブラックウェルの動向も注目されます。
18日のブルームバーグでは、過熱の問題のためここ数カ月にサプライヤーに対してサーバーラックの設計変更を要請しており、投入遅延の懸念が生じていると報じられています。
The 1st in the world @nvidia GB200 NVL72 server racks are now shipping. We are thrilled to deliver our liquid-cooled PowerEdge XE9712 to @CoreWeave. The AI rocket just got a massive boost! 🤖🚀🤝 pic.twitter.com/2QzlxbQE5f
— Michael Dell (@MichaelDell) 2024年11月18日
一方で、Dell創業者のMichael Dell氏のポストによると、GB200 NVL72の第一号がDELLから出荷されたとのことです。
アマゾンやソフトバンクによるとブラックウェルの納入が本格化するのは「来年頭」となっていますが、予定通りの出荷が見込めるのかも、株価の動きに大きく左右するものと思われます。
エヌビディアの決算発表後、一番最初に影響を受けるのは日本市場になりますので、天下分け目の決算発表になりそうです。
NVIDIA Corporation - Financial Reports
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