4月11日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄数600/値下がり数1189
騰落レシオ(25日) 100.80%
空売り比率 44.70%
売買代金 東証プライム 2兆5014億円
東証スタンダード 760億円
東証グロース 1356億円
【恐怖指数】
【業種】
【個別】
岸田首相が記者会見で原子力を活用すると表明したことから、東電HD(9501)が16%を超える上昇になり、中部電力(9502)や北海道電力(9509)など電力株が軒並み大幅高になっています。
また、再生可能エネルギー活用期待も高まり、ウエストHD(1407)やレノバ(9519)なども大幅高になっています。
米長期国債利回りが2.7%を越えて上昇してきたことから、三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)など銀行株が上昇し、第一生命(8750)やMS&AD(8725)など保険株にも強い買いが入っています。
原油高を背景にINPEX(1605)や石油資源開発(1662)が買われ、三菱商事(8058)や三井物産(8031)など商社株もしっかりの動きになっています。
主力株が売られる中、ディフェンシブセクターの薬品株が買われ、アステラス製薬(4503)が5%を超える上昇になり、第一三共(4568)や持田製薬(4534)、日本新薬(4516)なども強い動きになっています。
その他、三井情報とローコード事業で資本業務提携を公表したブルーミーム(4069)がストップ高になり、上期経常が2.8倍の上振れ着地になったカーブスHD(7085)も9%近い上昇になっています。
反面、主力グロース株が軒並み売り込まれ、ソニーG(6758)が4%近い下落になり、レーザーテック(6920)やソフトバンクG(9984)、キーエンス(6861)、エムスリー(2413)などが大幅下落になっています。
今期強気の見通しが発表された安川電機(6506)も買い気配からスタートしたものの続かず、3%を超える下落になり、地合いの悪さを象徴しています。
マザーズ指数が4%の下落になる中、大和証券が投資判断を「1」で継続するも、目標株価を4800円→3700円に引き下げたメルカリ(4385)が7%を超える下落になり、フリー(4478)や弁護士ドットコム(6027)、FRONTEO(2158)、BASE(4477)など東証グロースの主力株が軒並み6%~8%の大幅下落に見まわれています。
引け後の決算発表を警戒してSanSan(4443)が9%を超える下落になっています。
直近上場のギックス(9219)やエフビー介護サービス(9220)も2ケタを超える下落になり、新株予約権の発行が嫌気されたメディアリンクス(6659)も急落しています。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
5日連続の陰線になるも、かろうじて、上向きの25日線(26811円)上はキープして終了しています。
引き続き25日線をサポートとして切り返せるかは極めて重要なポイントであり、3/9から始まったリバウンドが終了ということになれば、2007年のパリバショックや2015年のチャイナショックのリバウンド後の下落のように、全値戻し、場合によっては3月の安値割れの可能性もあるだけに注意が必要になると思います。
【本日のトピック】
さて、ここにきてSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の低下が顕著になってきています。
このブログでもマルマエ(6264)の決算後の下落から、半導体関連に注意が必要であることを書きましたが、その動きが他の銘柄にも波及してきているようです。
4/8にTSMCは1Qの売上報告を公表していますが、YonYで33.2%増 月次ベースでも17.0%増と好調な数字をだしています。
にもかかわらず、4/8のTSMCの株価は下落してきています。
これは、米国を中心とした世界的な金利上昇が関係しています。
半導体業界は、常に新しい設備投資を求められます。
したがって、借入金が多く、金利の上昇は負担になる可能性が高い業界です。
そして、米NVDAは6月の株主総会で発行可能株式総数を40億株から80億株に引き上げる決議を予定しているようです。
発行株式数を増やすには
・株式分割
・増資などの資金調達
のどちらかが考えられます。
分割ならいいのですが、増資は当然、株価の下押し要因につながります。
本日、引け後ローツェ(6323)が決算発表をおこなっています。
決算自体は非常にいい数字がでていますし、PTSも大きく上昇しています。
ただ、決算短信の今後の見通しについて、中国のロックダウンによるリスクについてふれています。
上海のコロナ感染者数は過去最高になり、ロックダウンも長期化する恐れがでてきていますが、それをふまえて、明日以降のローツェの株価は注目されます。
忍び寄る半導体株不況が、日本にも押し寄せるのか、金利上昇が抑えられている日本では杞憂に終わるのか見極める必要がありそうです。