6月13日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄332/値下がり銘柄1457
騰落レシオ(25日) 100.76%
空売り比率 46.0%
売買代金 東証プライム 2兆8954億円
東証スタンダード 959億円
東証グロース 1041億円
【恐怖指数】
VIX指数が32.60まで上昇してきました。
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
ほぼ全面安になる中、昨日のブログに記載した地銀株は総じてしっかりの動きになっていて、愛知銀行(8527)や京葉銀行(7184)、名古屋銀行(8522)、千葉銀行(8331)、コンコルディアFG(7186)などが逆行高になっています。
業務用食品卸大手のトーホー(8142)が今期予想上方修正を発表し、年初来高値を更新。同じく今期予想が好感された鳥貴族HD(3193)も大幅高になっています。
米子会社が開発している「Kubota Glass」が医療機器の登録を完了し、米国にてKubota Glassを医療機器として販売ができるようになったと公表した窪田製薬HD(4596)がストップ高まで買われています。
三菱UFJMSが、TVer向け事業が好調とのことで、目標株価を1850円→2500円に引き上げたフリークアウトHD(6094)が大幅高になっています。
ここもと、テーマとして物色されている防衛関連では、石川製作所(6208)や三菱重工(7011)が逆行高になり、農業関連では木徳神糧(2700)やクミアイ化学(4996)、サカタのタネ(1377)などが物色されています。
反面、東京エレクトロン(8035)やSCREENホールディングス(7735)、レーザーテック(6920)など半導体関連がほぼ全面安になっています。
SMC(6273)やベイカレント(6532)、キーエンス(6861)など値がさグロース株も軒並み売り込まれています。
通期の利益予想は上方修正したものの、22年7月期の経常損益の赤字が拡大したことが嫌気されたラクスル(4384)はストップ安まで売られています。
グロース市場が総売り状態で、ビジョナル(4194)、フリー(4478)、Appier Group(4180)、GMOフィナンシャルゲート(4051)など、時価総額上位20傑がすべて大幅下落に沈んでいます。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続落!
大きくギャップダウンからスタートし、週足の26週線(27250円)、13週線(27182円)、25日線(27042円)などを下抜ける大陰線になっています。
19:30現在で、ナイトセッションの先物は、さらに下落しています。
いっそ、明日もギャップダウンで窓開けをしたほうが、「三空叩き込み」の形になり、落ち着きを取り戻すかもしれません。
しかしながら、米FED Watchをみると、9月までに利上げが250bp(9月までの3回の利上げで1回は75bpの利上げになる)が最有力になっていることがわかります。
CMEの FedWatch ツール: FOMCへカウントダウン (cmegroup.com)
そして、年内のFED Watchをみても、9月以降も0.5bp以上の利上げがあることを織り込んできています。
さすがに、それはないと思いますが、実際のCPIの加速を見せられている以上、ブラックアウトの期間はFRBの要人からの発言は控えられるため、安心するきっかけはありません。
日本時間6/16のFOMCまでは、切り返す材料が出てこなそうに思えます。
【本日のトピック】
さて、本日は、今後の半導体関連の動きを予見させるのではないかと思われる事象がおこっています。
上記は、三井ハイテック(6966)ですが、先週末、引け後に1Qの決算を発表して、営業利益が前年同期比2.5倍という発表をしています。
素材高を織り込んでの好決算であり、文句がつけようのない業績と思います。
PTSでは13000円以上で売買され、本日も買い気配からスタートしました。
ところが、12560円の高値をつけたあと失速、12%を超える下落で終わっています。
イレギュラーなことがおこったからか、売買代金は全市場4位となる大商いをやっています。
もちろん、本日、マーケットが大きく荒れたため、おこった事例かもしれません。
しかしながら、先週あたりから、好決算を出したSCREEN HD(7735)やフェローテック(6890)、TOWA(6315)なども上値が重くなり、決算発表をする前の水準まで下落する銘柄が続出してきています。
決して、決算の見通しが甘いわけではなく、上記の日経新聞からも半導体は好調であることが伺えます。
ところが、半導体株には、景気敏感株という側面があります。
上記は東京エレクトロン(8035)の週足ですが、2018年の米中貿易戦争時には20000円台から11000円台まで、約50%にも及ぶ下落を記録しています。(その後は、70000円近くまで上昇していますが・・)
現状は、逆金融相場のフェーズに入っているという観測もあり、米国はスタグフレーションに陥っている可能性も出てきています。
景気敏感株の半導体関連は、世界景気悪化懸念の売りに押されてきているということが言えるのかもしれません。
最終的には、株は業績にサヤ寄せしますので、2019年の東京エレクトロンのように、大底から数倍の上昇をみせるのかもしれません。
しかしながら、底打ちから上昇を確認してからでも遅くはないと思います。
値ごろ感から買うのは危険かもしれません。
「Don't catch a falling knife」(落ちてくるナイフは掴むな)という姿勢でのぞむほうがいいと思います。