1月16日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄458/値下がり銘柄1322
騰落レシオ(25日) 89.43%
空売り比率 49.0%
売買代金
東証プライム 2兆5564億円
東証スタンダード 633億円
東証グロース 1635億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
エーザイ(4523)が朝安後切り返しています。
同社は午前中、アルツハイマー治療薬の「レカネマブ」について、日本でも新薬承認を申請したと発表しています。
「レカネマブ」については、6日に米FDAから迅速承認を取得し、欧州でもEMA(欧州医薬品庁)に販売承認申請を提出しています。
今回、日本でも新薬承認を申請したことが報じられ材料視された様子です。
ベイカレント・コンサルティング(6532)が一時ストップ高になるまで急騰しています。
同社は2023年2月3Q決算を発表していますが、3Q累計が前年同期比30%以上になる大幅増収増益の発表をしています。
通期は据え置いていますが、進捗率が80.4%になっていて、上方修正期待が高まりやすい内容です。
9-11月期の営業利益率が41.6%と4割を超えており、一時期ささやかれた成長鈍化懸念を完全に払しょくしています。
昨年来高値の5230円は射程圏になっていて、一段高が期待されるところです。
明和地所(8869)が大幅高になり昨年来高値を更新しています。
同社は2023年3月期配当を35円→45円に増配することを発表しています。
今回の増配で、本日の株価でも配当利回りが5.66%になり、高配当を好感した買いが入ったようです。
不動産株は12月末の日銀緩和修正より苦戦している銘柄が多いのですが、同社は12/12に株主優待を新設したことが好感され、ほとんど影響を受けていません。
同社は2/9に3Q決算発表を予定していますが、決算上振れも期待できると見る向きもあるようです。
サブスク型英語学習サービスを手掛けるプログリット(9560)が場中値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
同社は2023年8月期1Q決算を発表し、過去最高益を更新しています。
サブスク型の英語学習サービスの申し込み数増加や平均継続期間の増加が見られ、有料課金ユーザーが増加の一途になっています。
4ケタを奪還し、上場来高値の1314円を目指す動きになるか注目です。
反面、デンカ(4061)が大幅続落になり、昨年来安値を更新しています。
同社は電子・先端製品やクロロプレンゴムといった主力製品の需要減少が響き23年3月期の業績を大幅下方修正しています。
また、期末配当も75円→30円に減配することを発表し、年間配当予想も145円→100円に減配します。
一転減益になる下方修正と減配が失望を呼んでいるようです。
オキサイド(6521)が場中値つかずのストップ安比例配分まで売り込まれています。
同社は半導体事業において、海外から調達している部材に不具合が多発し、レーザー装置の生産量が一時大幅に落ち込んだようです。
現状部材調達の合格率は回復基調にあるようですが、部材不具合の原因は、いまだ解明できていないようです。
直近はエーザイの「レカネマブ」関連としても物色されていただけに失望も大きく、しばらく調整することは否めない状況です。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続落!
大幅ギャップダウンからスタートし、陰線ながら十字足に近い足形になっています。
空売り比率が49.0%まで上昇していますので、明日はなにがしショートカバーがはいってもおかしくないとは思いますが、日経平均はまさに正念場を迎えています。
「YCC撤廃とETF再強化」と言うような、ホントか!と言いたくなる観測記事もでていますが、いずれにしても18日は「決戦の水曜日」になりそうです。
私個人的には、いったん反発が入ると思っているのですが、来週米国決算発表が本格化すればシビレル展開があるかもしれません。
方向性がでるまでは静観するのも一考でしょう。
【本日のトピック】
さて、本日は半導体セクターの投資タイミングを探る方法を考察してみたいと思います。
日本株が復活するためには、半導体セクターの復活が絶対条件です。
半導体株の動きを捉えることが出来れば、運用成果も向上していく可能性が高いと思います。
上記は東京エレクトロン(8035)の週足チャートですが、長期では上昇波動継続のように思いますが、2020年2/13高値(25875円)から3/23安値(16370円)まで一カ月くらいで9500円以上下落するとか、2022年1月高値(69170円)から10/12安値(34550円)まで1年足らずで、ほぼ半値になるなど、非常にボラティリティが高いことがわかります。
半導体は、一般的にシリコンサイクルに沿って動くと言われています。
半導体メーカーは好況期になると一斉に設備の増強に走ることになりますが、製品になるまで非常に多岐な工程を踏むことになるため、生産が軌道にのるのは1年半から2年後になると言われています。
そして、結果、同時期に各社から大量の製品が供給されることになるため、一気に値崩れが起きて、調整局面に入ると言われています。
半導体の「山」はGDPより1年早いと言われ、株価も好不況の波に激しく左右されます。
上記東京エレクトロンも、米中貿易戦争とか、コロナの巣ごもりの反動とか、経済の流れに大きく翻弄されてきたことがわかります。
したがって、半導体関連に投資する場合、タイミングをいかにつかむかが重要になります。
タイミングを把握するのには、いろんな方法があると思います。
チャートもそのひとつですが、えてして、後から見ればなるほどと思いますが、実際の売買ではダマシも多いため、それだけでは、なかなか困難であると思います。
決算を見るのは大事です。
しかしながら、数字だけ追っていても、半導体の場合は出遅れることがよくあります。
上記は東京エレクトロンの四半期決算ですが、2022年の4-6決算をみると、巣ごもり需要の反動で売上や営業利益が減益になっていることがわかりますが、4-6決算が発表されるのは8/8です。
8/8の段階では、東京エレクトロンの株は、すでに天井を打っていて、高値からはすでに20000円以上下落した水準です。
決算短信で今後の見通しや受注残などを見て、仮説を立てるのは非常に大事な事項と思いますが、半導体セクターの場合、それとて出遅れになることがままあります。
そこで、有効と思われるのがメモリの値段を把握することです。
半導体の場合、「記憶」のために使われる半導体メモリが半導体全体に対して大きなシェアを占めているため、ここの価格で半導体業界全体の趨勢を占うことができます。
上記のDRAMexchangeというサイトを見れば、左下のところでメモリ価格のチャートを見ることができます。
決算短信やIR等で仮説を立て、メモリの価格推移を見ていれば、半導体関連の投資タイミングもおぼろげに見えてくると思います。