6月10日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄176/値下がり銘柄1634
騰落レシオ(25日) 99.58%
空売り比率 45.2%
売買代金 東証プライム 3兆1449億円
東証スタンダード 1168億円
東証グロース 898億円
【恐怖指数】
米株下落の割にはVIX指数の上昇が鈍いようですが・・
6/10 20:00の状況ですが、これからどのように変化していくのか注目です。
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
全業種下落です。
【個別】
商船三井(9104)が逆行高になり、NTT(9432)、KDDI(9433)もディフェンシブ性を発揮してプラスで終わっています。
石炭の市況変動をセメント価格に反映する「サーチャージ制」を導入することを発表した太平洋セメント(5233)が急騰し、連想で住友大阪セメント(5232)も大幅高になっています。
外国人観光客受け入れ再開初日となり、HANATURE JAPAN(6561)やエアトリ(6191)、ラオックス(8202)などインバウンド関連が物色され、月次が評価されたラウンドワン(4680)、椿山荘東京で「もっとTokyo」対象プランを発表した藤田観光(9722)も大幅高になっています。
1Qの好決算が評価された積水ハウス(1928)が3%を超える上昇になり、三菱地所(8802)や東急不動産HD(3289)、L Aホールディングス(2986)など不動産株が逆行高になっています。
昨日上場してストップ高で終わっていたANYCOLOR(5032)が、本日もストップ高まで買われる強い動きになり、Vtuberをサポートする「クリエイトVT」を手掛けるエヌリンクス(6758)もストップ高まで買われています。
反面、半導体関連が総崩れになり、レーザーテック(6920)や東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)などが大幅安になっています。
値がさグロース株も売り込まれ、キーエンス(6861)やファナック(6954)、富士通(6702)などが大幅安になっています。
今期営業赤字転落の見通しとなったカラダノート(4014)が急落し、東京楽天地(8842)やロック・フィールド(2910)も決算を材料に売り込まれています。
子会社役員が組織的詐欺の疑いで逮捕されたソフィアHD(6942)が11%近い下落になり、前日リバウンドをみせたIRジャパン(6035)も、本日は一転、16%を超える下落に沈んでいます。
【テクニカル分析】
日経平均は6営業日ぶりに大幅反落!
SQ値は28122.81円になり、現物市場でつけることのない幻のSQ値となりました。
先週までの上昇は、SQに向けたポジション調整の可能性が高いことを指摘してきましたが、幻のSQ値が発生したということは、おおむね間違いではなかったのではないかと思います。
5日線(28032円)、週足の52週線(28002円)、心理的な節目28000円、200日線(27943円)を下回り、短期上昇トレンドが転換してきています。
為替が134円台の円安状態を保っていますので、米株に対しての日本株の相対的優位性は保たれるとおもいます。
しかしながら、25日線(27015円)、75日線(26858円)あたりまでの下落は覚悟すべきかもしれません。
注目された、米CPI(消費者物価指数)は市場予想を上回る8.6%となりました。
事前にCPIキャストナウなどから、インフレ沈静化論に対し、CPIが上昇する可能性、および、VIX指数やFear &Value indexが楽観にはしっていたことから、思わぬ米株の下落がありうることを予見しましたが、S&P500、ナスダックともに5月につけた最安値に接近してきています。
バークレイズは6月に0.75bpの利上げを予想し、Fedwatchをみても、6、7月のどちらかに0.75bpの利上げがある予想に転じてきています。
日本時間6/16(木)のFOMCは、がぜん、注目度が高くなります。
あくまで、私見ですが、週初の米株は下落傾向と思いますが、FOMCにおいて、パウエル議長は、インフレ状況に臨機応変に対応すると発言しながら、予告通りの0.5bpの利上げをおこない、マーケットをおもんばかった発言をするのではないかと想像しています。
米10年国債利回りも、引き続き注目です。
5月の高値3.2%を上抜けることなく、なんとかとどまれば、いったんは米株市場も落ち着きを取り戻し、反発にはいるかもしれません。
しかしながら、仮に反発に入ったとしても、米株は下落トレンド中のリバウンドになると思います。
米株の買いは、VIX指数が30を越え、Fear &Greed indexが、再び1ケタになるような、市場参加者が恐怖に打ちひしがれるタイミングを待つべきと思います。
【本日のトピック】
さて、ナイトセッションの日経先物は続落し、「三羽烏」
を形成しています。
前述のとおり、27000円程度の下落は覚悟しなくてはいけないと思われますが、円安の流れが変わっていませんので、日本株の個別銘柄は買い場を迎える可能性もあると思います。
三井松島の大株主に躍り出たことで、一躍有名になった井村氏は、少なくとも2倍が見込めるような、割安な銘柄に集中投資して財をなしたことで有名です。
上記のようなテーマの割安株を狙ってみるのもいいと思います。
また、地銀については、上記のようなtweetもしています。
上記は、有価証券の含み益が多い地銀のランキングですが、任天堂の大株主として君臨する京都銀行(8369)は断トツの含み益になっていることがわかります。
ちなみに少々見にくいですが、自己資本比率の高いランキングのtweetも見つけましたので貼っておきます。
八十二銀行(8359)や名古屋銀行(8522)、福岡FG(8354)は低PER低PBR高配当銘柄ですね。
山口FG(8418)やひろぎんHD(7337)あたりは優待もついてますので長期で楽しめると思います。
地銀は狙い目かもしれません。
あと、相場が急落した場合、長期投資家にとっては、上記のように、納得のいく株価水準というのを設定しておき、バーゲンハンティングに徹するのもありかもしれません。
大事なのは、高配当株投資において、高配当株そのものを買うのではなく、高配当になるタイミングで買うということだと思います。
連続増配株を長期で持ち、利回りが10%くらいになれば、トータルリターンでかなり潤います。
相場が下落するタイミングだからこそできる投資だと思います。