5月12日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄330/値下がり銘柄1477
騰落レシオ(25日) 79.45% (年初来最低値)
空売り比率 48.4%
売買代金 東証プライム 3兆2683億円
東証スタンダード 710億円
東証グロース 991億円
【恐怖指数】
VXN(NASDAQ)が、ついに40突入!
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
Fear & Greed Indexも20を切ってきています。
【業種】
【個別】
地合いが悪い中でも、好決算銘柄には買いが入り、電源開発(9513)や、神戸製鋼所(5406)、アシックス(7936)、SUBARU(7270)などが急騰しており、OATアグリオ(4979)や日立造船(7004)はストップ高まで買われています。
前期の営業益が前期比6.5倍になったヨネックス(7906)もストップ高まで買われ、オルガノ(6368)は1:4の株式分割が好感され大幅高になっています。
原油高を受けて、富士石油(5017)や出光興産(5019)に買いが入り、ここもと軟調であった三菱商事(8058)や丸紅(8002)など商社株にも見直し買いが入っています。
反面、指数寄与度の高いファーストリテイリング(9983)やソフトバンクG(9984)、東京エレクトロン(8035)などが大幅下落になり、レーザーテック(6920)やエムスリー(2413)、SHIFT(3697)などグロース株が売りこまれています。
通信のソフトバンク(9434)が決算失望で売り込まれ、今期2ケタ減益計画が嫌気された日本水産(1332)も急落しています。
花王(4452)、NTTデータ(9613)、日本新薬(4516)などが決算を材料に急落し、上期大幅減益のMTG(7806)はストップ安まで売られています。
事業再生ADRの利用を検討していると報じられた日医工(4541)は場中値つかずのストップ安比例配分まで売り込まれています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅下落!
ギャップダウンからスタートし、昨日の安値26003.26円を割り込み、ほぼ安値圏で終える陰線を形成しています。
昨日まで、下値を固めると思われる動きであったものの、米株暴落を受けて下抜けする動きになっています。
この水準から下抜けすると、3/9につけた24681円を目指すトレンドになりますが、日経平均PERがすでに、コロナショック時大底の水準(11.97倍)近くまで下落しているため、下落しても、20倍割れになる、25000円までと思われます。
企業決算をみても、かなり割安な銘柄が続出してきており、それらの下落は限定的です。
ここからは、数年に一度のバーゲンハンティングの好機ととらえ、強気に攻めたいところです。
【本日のトピック】
さて、ご存じの通り、昨日CPI(消費者物価指数)が発表になり、市場予想より、若干高い数字になっています。
エコノミストの見方では、3~4月がCPIのピークとみる向きも多いのですが、今回の発表をみても、生活に密着している分野は物価上昇が止まっていません。
FED WATCHによると、6月、7月は、ほぼ0.5%以上の利上げ予想になっており、9月、11月、12月においても0.5%以上の利上げの可能性が取り沙汰されてきています。
S&P500のPERは、今なお19倍水準であり、このハイペースで利上げがおこなわれれば、まだ下落する余地がありそうです。
年3%ほどの金利上昇を容認することになれば、上記のように、中立金利の水準を越えてきて、リセッション入りする可能性があることがわかります。
マーケットは、リセッション入りの可能性にも怯えている状況です。
もし、30年金利が4%を超える状況になれば、GAFAMの期待収益率を超えてくるため、米株は失われた10年サイクルに突入する可能性も出てきます。
なぜ、昨年までマーケットフレンドリーであったFEDが超タカ派に転じたかは、支持率低迷にあえぐバイデン政権の政治的圧力も無関係ではありません。
おそらく、バイデン政権は、中間選挙をにらんで、夏場までに、インフレのある程度の沈静化をはかり、選挙にむけて景気対策を発表すると思います。
(バイデンは検討だけで支持率があがる岸田首相を見習うべきか⁉)
バイデン政権の思惑どおりに事が運ぶかはわかりませんが、場合によっては、株価下落には目をつぶり、6月、7月のどちらかに、0.75%の利上げをぶち込んで、インフレ沈静化に走る可能性もあります。
米株については、夏場までは、様子見しながら、買い場を探すのが得策と思います。