10月25日(月) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり736/値下がり1326
騰落レシオ 76.39%
空売り比率 44.1%
売買代金 東証一部 2兆2792億円
マザーズ 1484億円
業種 鉄鋼、鉱業、海運など上昇。
ゴム製品、食料品、情報・通信など下落。
個別 日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運大手3社がそろって上昇しています。
上方修正を発表した東京製鉄(5423)が値を飛ばし、日本製鉄(5401)や神戸鋼(5406)、JFEHD(5411)など鉄鋼株全般に見直し買いが入っています。
決算が好感された中外製薬(4519)が10%を超える急騰になり、上方修正を発表したヤマト(1967)も急伸しています。
仮想空間で交流する「メタバース」で専門アパレルブランドの新設を発表したシーズメン(3083)がストップ高になり、筆頭株主から譲渡を受けてラウンドワンの持ち分法適用関連会社となることになったSKジャパン(7608)もストップ高まで買われています。
反面、指数寄与度の高いファーストリテイリング(9983)やソフトバンクG(9984)が大幅安になり、2銘柄で日経平均を145円引き下げています。
本日、POの値決め(1株820.6円で決定)となった日本郵政(6178)が全市場売買代金2位になる大商いで4%を超える下落になっています。
レーザーテック(6920)や東京エレク(8035)など半導体関連が軟調になり、円安に一服感が出てきたことから、トヨタ(7203)やSUBARU(7270)など自動車関連も売り込まれました。
マザーズではメルカリ(4385)が3%を超える下落になり、BASE(4477)も急落しています。
CSが「Outperform」→「Neutral」 目標株価10000円→8500円に格下げしたフリー(4478)が売り込まれ、派手な上昇が続いていたグローバルウェイ(3936)もストップ安になっています。
日経平均は反落!
終値ベースで75日線(28534円)が意識された形になり、陽線を形成しています。
本日も野村証券が日経平均の先物を1473枚も売り越ししていて、本日の日本郵政の値決めを意識したものと思われる動きをしています。
恐らく、米株など外部環境に特段変化がなければ、明日以降は国内勢の先物の買戻しも期待でき、反発に入ることも想定されます。
ただ、週末の静岡補選は岸田首相が現地入りまでしたにもかかわらず、自民党候補の敗北に終わっていて、衆院選の与党の苦戦が想定されます。
したがって、明日以降反発に入ったとしても、週末29日は投開票日前日と月末安アノマリーが重なりますので再度要警戒となる可能性もあると思われます。
テクニカル上も、日々70円ほど下落してくる25日線(28961円)が200日線(28808円)や75日線(28320円)とデッドクロスする可能性が高くなっており、来週以降のマーケットは要注意になると思われます。
さて、上記は日経平均とTOPIX NT倍率を示しています。
上記をみると、今年の5月あたりから、TOPIXに対して、日経平均の優位性が薄れてきていて、NT倍率が低下傾向に入っていることがわかります。
上記は日経平均とTOPIXバリュー、TOPIXグロースの対比ですが、おおむね日経平均はTOPIXグロースと連動していることがわかります。
上記は日経平均の構成比率の上位10銘柄ですが、この上位10銘柄で日経平均全体の40.5%にあたります。
そして、この上位10銘柄は、すべてTOPIXグロースに分類されています。
ご存じの通り、11月2日、3日のFOMCではテーパリングが正式に決まる可能性が高く、それを織り込んで長期金利も上昇傾向です。
つまり、金利上昇のヘッジをするなら、グロース株比率の高い日経平均を売ればいいということになります。
世界の株価指数に対して日経平均の下落率が高くなりやすい原因の一つとして、この構成銘柄の関係があると考えられます。
個別銘柄を選ぶ上でも、グロース株より、低PER、低PBRのバリュー株のほうが上昇トレンドの持続が長いケースが多いようです。
短期のスペキュレーションなら別ですが、リスクを避けて中長期投資を目指すなら、バリュー株から選んだほうがよさそうです。