7月12日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄数161/値下がり銘柄1654
騰落レシオ(25日) 93.42%
空売り比率 48.4%
売買代金 東証プライム 2兆4593億円
東証スタンダード 652億円
東証グロース 1159億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
値上がりした業種は水産・農林業の1業種のみであり、極洋(1301)や日本水産(1332)、マルハニチロ(1333)などが逆行高になっています。
中国電力(9504)や関西電力(9503)、四国電力(9507)など電力株の一角がしっかりの動きになっています。
アンジェス(4563)やそーせい(4565)、ラクオリア創薬(4579)、カイオム・バイオサイエンス(4583)などバイオ創薬関連が物色されています。
1Qの大幅増収増益が好感されたローソン(2651)が大幅高になり、同社と資本業務提携を結んでいるポプラ(7601)にも思惑買いが入っています。
通期営業益の上方修正を発表したシライ電子工業(6658)が一時ストップ高になるまで買われ、再生医療に関する東京医科歯科大学との共同研究の進捗を発表したクリングルファーマ(4884)も一時ストップ高になるまで買われています。
反面、アリババが中国当局から罰金を受けたことで急落したため、筆頭株主のソフトバンクG(9984)が4%を超える下落になっています。
決算が失望を呼んだローツェ(6323)が9%を超える下落になり、東京エレクトロン(8035)やレーザーテック(6920)など半導体関連が全面安になっています。
前日決算で売り込まれた安川電機(6506)が続落になり、ファナック(6954)やSMC(6273)、キーエンス(6861)などFA・ロボット関連が大幅安になっています。
学習塾を展開するリソー教育(4714)と東京個別学園(4745)は、ともに1Q営業赤字が拡大していることが嫌気され大幅安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
ギャップダウンからスタートし、下値サポートとして期待されていた25日線(26614円)、5日線(26452円)を下抜ける大陰線を形成しています。
空売り比率が48.4%まで上昇していますので、明日はショートカバーが入りやすいと思いますが、13日の米CPIや米株決算を控えて上値を追っていく積極的な買いは期待しにくいと思います。
米国イベントを通過して、現状を維持できれば、短期のアセンディングトライアングルを形成して、27000円の壁を上抜ける可能性もあると思います。
逆に26000円を下抜けるようであれば、ダブルトップ完成となり、一段安は免れないと思います。
日経平均は正念場を迎えていると思います。
【本日のトピック】
さて、本日はローツェ(6323)の決算を検証します。
ミンカブの決算速報を見れば、すごくいい決算のように思えます。
ところが、ミンカブの速報は、AIを使って前年同期比でコメントを作成しますので、クオーター決算を見るうえでは注意が必要です。
上記はローツェの通期見通しと1Qの実績です。
確かに、1Qの売上は216億円 前年同期比+50.2%
営業益は50億 前年同期比+76.6%ですので、上記のコメントのように、いい決算と錯覚しがちです。
ところが、売上216億円×4=864億円となり、通期目標の887億円に届かない伸びであることがわかります。
営業益も50億×4=200億円 通期目標の247億円には届いていません。
営業益の進捗率は20.2%であることがわかります。
ローツェの売上が最も多いのは中国です。
決算短信の書き方が不親切で、伸び悩んだ理由は書いていないのですが、昨日の安川電機同様に中国のロックダウンが影響したものと思われます。
そして、受注残高が豊富なのも、安川電機同様です。
ローツェは、本日9%以上下落し、年初来安値を更新しています。
中国はコロナ拡大で、再度ロックダウンになる懸念がでてきています。
安川電機やローツェは、再度ロックダウンになれば、さらに売上は落ちるでしょう。
豊富な受注残もキャンセルになるかもしれません。
そうなれば、通期見通しの下方修正につながると思います。
習近平がゼロコロナ政策で、ロックダウンを選択するのか
共産党大会に向けて経済再興に舵をきるのか
中国関連については習近平の考え次第と言えそうです。