1月12日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄743/値下がり銘柄1002
騰落レシオ(25日) 95.66%
空売り比率 45.3%
売買代金
東証プライム 2兆8018億円
東証スタンダード 654億円
東証グロース 1554億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
日銀が1/17-18日の金融政策決定会合で、「大規模な金融緩和策にともなう副作用を点検する」と報じられ、金利上昇期待から銀行株が全面高になっています。
三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、みずほFG(8411)のメガバンクは、全市場売買代金2位、3位、4位となる大商いをこなしながら、それぞれ昨年来高値を更新しています。
地銀株も全面高になり、八十二銀行(8359)や山口FG(8418)、九州FG(7180)などが昨年来高値を更新しています。
タマホーム(1419)が急騰しています。
同社は2023年5月2Q決算を発表していますが、住宅事業が過去最高になり、通期予想も上方修正しています。
業績好調につき期末一括配当も130円→135円に増配しています。
株価は昨年来高値の2879円が意識されるところと思います。
エスプール(2471)が急反発しています。
同社は、共同通信等が報じた「障害者法定雇用率を満たすためのあっせんビジネス」という報道に対してコメントを発表し、過度な先行き不安が薄れたとし、買いが入ったようです。
同社は、引け後決算発表を行ない、営業利益が8期連続の過去最高益になることを発表し、8円→10円の増配も発表していますが、障害者雇用支援が絶好調であることをしめしています。
今後も厚労省の対応いかんでは、株価も乱高下しそうです。
ラキール(4074)が大幅続伸しています。
同社は、日東工業(6651)より、ビジネスインテリジェンスシステム「LaKeel BI」を受注したと発表していて材料視されたようです。
株価は75日線に達していて、明日以降上抜けていけるか注目です。
シャノン(3976)がストップ高まで買われています。
同社は子会社の「ジクウ」が提供するメタバースイベントプラットフォーム「ZIKU」が、みずほ銀行の主催する「M’s Salon メタバース展示会」に採用されたと発表しています。
株価は安値浜辺からの切り返しになっていて、物色が持続するか注目です。
反面、コシダカホールディングス(2157)が急落しています。
同社は2023年8月1Q決算を発表し、経常利益が5億3500万と黒字転換になることを発表しましたが、コンセンサスの8億7000万円を下回り、通期目標に対する進捗率も7.2%に留まっています。
主力のカラオケ事業が改善していて、通期見通しは変更していませんが、進捗の悪さを嫌気した動きが先行しているようです。
ABCマート(2670)が続落しています。
同社は2023年2月期3Q決算を発表し、3Q累計営業利益が46%増の289億9100万円になることを発表しています。
しかしながら、通期見通しは据え置いていて、直近の月次が好調であったことからも、通期の上方修正を期待していた向きの失望を呼んだようです。
同社は、業績モメンタムが強いため、昨年から割高な水準で推移していて、今回の下落で適正な水準に戻ったと見る向きもあるようです。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
ギャップアップからスタートするも、「日銀が17-18日の金融政策決定会合で、副作用点検する方針」であることが報じられると、日経平均も上値が重くなり、陰線で終了しています。
今晩の米CPIを警戒した向きもあるようですが、5日線(26173円)を下値支持線として、25日線(26859円)に向けた上昇があるのか、それともCPIショックのようなことがおこるのか、SQも含めたイベント通過後の値動きが注目されるところです。
【本日のトピック】
さて、1/10に発表になった安川電機(6506)の決算は正直意外でした。
同社は、最近でこそ、米州での売上比率が増える傾向にありますが、中国・アジアの売上比率が高い、いわゆる「中国関連銘柄」です。
アップルやテスラのIR等から、中国経済は厳しく、同社の決算もあまり期待は持てないと思っていました。
しかしながら、2023年2月期3Q決算は、売上過去最高、営業利益も約169億円とコンセンサスの165億円を上回る着地になっています。
通期の見通しも、4Qの為替想定を140円→130円に円高修正したにもかかわらず、部品の需給圧迫緩和による生産増加を折り込み、2Q決算発表時の通期見通しより据え置きとしています。
決算短信をみると、中国についてはロックダウンやゼロコロナ政策などにより、一般産業の設備投資が伸び悩んだことがうかがえますが、EV化の加速を背景に自動車・ニューインフラ関連など、一部の市場で需要は堅調に推移したと書かれています。
同社の四半期受注推移をみても、中国は受注が回復してきていることがわかります。
本日発表の中国のCPIも3か月ぶりの伸びになったことが確認されました。
ようするに、この国は、コロナでいくら死者が出ようとも、習近平が「ただの風邪!」と言えば経済は回り始めるということなのでしょう!
日本電産(6594)
中国が復活するのであれば、中国関連銘柄最右翼である日本電産(6594)にも買いが入るのではないでしょうか?
同社は、昨年、後継者問題を通じて、永守会長のガバナンスが批判の対象になりましたが、株価も年末から年初来安値を更新する日々が続きました。
同社の決算発表は1/24ですが、中国復活が見えれば、同社の株価も見直し買いがはいるのではないでしょうか?