4月18日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1371/値下がり銘柄388
騰落レシオ(25日)125.59%
空売り比率 40.1%
売買代金
東証プライム 2兆4932億円
東証スタンダード 1396億円
東証グロース 2578億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
カプコン(9697)が急騰し、上場来高値を更新しています。
同社は、「モンスターハンター」シリーズのスマートフォ
ン向け最新モバイルゲーム「Monster Hunte
r Now」を9月にグローバルで提供を開始すると発表しています。
Monster Hunter Nowは位置情報技術とAR(拡張現実)技術を強みに持つNianticが開発・配信を担う新モバイルゲームです。
モンスターハンターシリーズの持つ魅力とNianticの技術を掛け合わせた新たな作品を目指すとしています。
同社株は大型株であり、実際にヒットするのか不透明な状況では先回り買いも続かないとの見方もありますが、23年9月の提供開始に向け、きょうから参加希望者を募り、4月25日からクローズドベータテストを開始する予定としています。
株価の動きは、まずはそれを確認したいところです。
3/16のブログで紹介したアクシージア(4936)が急騰しています。
同社は、自社株買いを実施すると発表しています。
自社株買いの上限を75万株(発行済み株数の2.90%)・11億円としており、取得期間は4月18日から6月30日までで、成長投資と株主還元の両立を図り、株主への一層の利益還元を遂行できるようにすることを目的としています。
本日の大幅高で株価は3月7日以来約1ヵ月半ぶりに25日線超で商いを終えており、2月に実施した売出し株(1235円)の戻り売りをこなすことが出来れば、景色が変わると思います。
QDレーザ(6613)が大幅続伸になり、一時ストップ高まで買われています。
引き続き量子ドットレーザ量産受注を好感した動きですが、昨日引け後には早速「第16回新株予約権の大量行使」が発表されています。
行使停止取り消しをした297万株分の新株予約権の内、昨日100万株分が行使されたとのことで残りは197万株分となり、早ければ本日中に行使が完了する期待もあった様です。
行使が完了すれば、需給改善への期待に繋がるため、追い風になるとの見方がある一方で、行使が完了しても改めて好感されるかは不透明との声も聞かれ、出尽くし的に売られる懸念もあるようです。
引け後に大量行使が発表されましたが、57万株分に留まっており、未だ140万株分の未行使新株予約権が残っています。
これを受けて、明日の株価がどの様に反応するのか注目です。
先日のブログで紹介した新日本科学(2395)ですが、昨日は赤字の米バイオテクノロジー企業Satsuma社を買収すると発表したことを受け財務悪化懸念やファイナンス懸念からストップ安まで売られていました。
本日は反発して始まったものの、買いも続かず改めて売られる場面も見られました。
しかしながら、後場に同社が買収に関する追加コメントを発表すると下げ幅を縮小してくる動きとなり、その後プラスに転じて値を伸ばしています。
それによれば、改めて市場からの資金調達は予定は無いとコメントしており、更にSatsuma社について既に大規模臨床第3相試験を終了しており、その研究開発費が44百万米ドルを要したために結果として2022年度は大きな赤字となったものの、今年3月に米FDAに新薬承認申請を提出しているため、今後臨床試験を追加で実施する予定は無いとのことです。
業績に対する影響は精査中のようですが、 2024 年 3 月期は Satsuma 社の2023 年 7 月から 12 月までの 6 か月分の業績が連結され、FDA の承認要件である STS101 の製造
施設準備費が主な経費となり、合計で 11 百万米ドルほど費用を想定しているようです。
2025 年 3月期はその半分程度の経費を試算するとのことです。
株価の動きは、依然として懸念が強い様子ですが、買収金額を市場から調達する予定はなく、経費も限られているようです。
成長ストーリーに変更はないと思われますので、落ち着けば買いになると思います。
ELEMENTS(5246)が大幅続伸になっています。
同社は、グループ会社のLiquidが手掛けるオンラインでの本人確認サービス「LIQUID eKYC」について、ZOZO(3092)のファッションEC「ZOZOTOWN」の年齢確認に導入されることとなったと発表しています。
正確な年齢確認により、顧客年齢に応じた適切なマーケティング施策の実現などにも繋がるとのことです。
株価は、直近数日レジスタンスとなっていた25日線を明確に上放れており、先ずは3月30日以来の1,200円台乗せがターゲットになりそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は8日続伸!
5日線(28381円)を超える陽線を形成していて、3/9高値(28734円)に肉薄してきています。
上記は日経平均のボリンジャーバンドですが、現状+2σに沿ったバンドウォークをしていることがわかりますが、通常+2σにタッチすれば、2日~5日程度で、いったん反落するケースが多いようです。
足元ではプライム売買代金が低迷する中で、足の速い海外投資家の買い戻し以上の動きは確認できていません。
個別株は、IPO等も好調で回転がきいているため、すぐに急落ということはないと思いますが、ぼちぼち、警戒したほうがいいと思います。
【本日のトピック】
さて、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数は、市場の予想外に活動拡大を示しました。
拡大圏に浮上するのは5カ月ぶりであり、新規受注と出荷が急回復しています。
この結果、金利が上昇したのですが、株はしっかりの動きになっています。
やはり、マーケットは
インフレによる金利上昇→株安の流れから、インフレ懸念はもう和らいできていて、金利上昇は限定的。
すなわち、
Goodnews is Goodnews Badnews is Badnews
と反応する正常な状態に回帰していて、昨日は、素直に、債券が売られて、その資金がリスク資産の株に流れるという状況であったということだと思います。
一方で、リッチモンド連銀のバーキン総裁は、労働市場を巡っては「過熱から単なる好調へと変わった」と分析しながらも、インフレ率が金融当局の目標である2%まで鈍化することを示すさらなる証拠が必要との見解を示しています。
先日のCPIの発表をみても、予想より鈍化する傾向は見えたものの、まだ5%台であり、当局が目標とする2%には程遠い状況です。
にもかかわらず、マーケットは、5月のFOMCは0.25%の利上げが86.4%の確率であるとしながらも、9月には利下げが行われるとみています。
そうなれば、やはり目先最大のリスクシナリオは5月のFOMCでしょう。
FRBが、あくまで2%目標にこだわる姿勢をしめすのであれば、5月以降の利上げ、もしくは金利高止まりが継続する方針をアナウンスすることになると思います。
その場合は、決算もあらかた出た後になりますし、株価にとってはマイナスに作用すると思います。
逆に、将来のリセッションを懸念して、インフレ目標2%にこだわらないハト派の姿勢をみせるのであれば、米株市場に本当の春が来ると思います。
FRBは現状のインフレ退治か、将来のリッセッション懸念か、非常に難しい判断を迫られていると思いますが、今のところ、当局要人からは2%目標にこだわる発言しか聞こえてきません。
日本株も目先は、非常に好調ですが、5月には米株下落のリスクも考えておいたほうがいいかもしれません。