10月25日(水)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
シマノ(7309)が大幅続伸しています。
同社は、24日、2023年1〜9月期の連結決算に併せ、2023年12月期(今期)の連結営業利益が前期比54%減の770億円になりそうだと発表しました。
従来予想(700億円)を上方修正し、好感した買いが入ったようです。
自転車部品の低迷が想定を下回っているほか、為替差益を営業外収益に計上するとのことです。
同社は、自転車部品の一部で点検関連費用に関する特別損失を計上し、純利益は49%減の660億円と従来予想(690億円)を下方修正しましたが、営業利益の上方修正の方が評価されているようです。
野村証券の小笠原れいリサーチアナリストは24日付リポートで、決算の印象を「ややポジティブ」と指摘し、無償点検関連費用の計上についてはシマノの財務体質の強さや対象製品のシェアの高さなどを考慮し、中期的な影響は限定的との見方を示しています。
野村マイクロ・サイエンス(6254)がストップ高まで買われて、年初来高値を更新しています。
同社は、24日引け後に業績上方修正を発表しています。
2024年3月期第2四半期累計の連結経常利益を従来予想の28.6億円から62億円へと2.2倍となる上方修正を発表し、通期の連結経常利益も従来予想の69.8億円から95.5億円へと36.8%上方修正しています。
水処理装置・メンテナンス共に受注が堅調に推移し、大型水処理装置案件の工事なども想定以上の好進捗となりました。
もともと、上振れ期待はありましたが、上振れ幅の大きさがインパクトとなり買いが向かいました。
株価は7,000円大台乗せも視野に捉えたと見られます。
石塚硝子(5204)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、25日、2024年3月期第2四半期累計(3月21日~9月20日)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正しています。
最終利益の見通しを12億円から30億円(前期比12倍)に引き上げ、年間配当予想を10円増額して50円(同15円増配)に見直してています。
円安に加え、エネルギー価格が想定より落ち着いていて、製造工程の合理化を通じたコスト低減施策や価格改定の取り組みにより、利益を押し上げるとのことです。
1株あたり利益は当初予定の286.7円から718.96円まで上方修正していて、割安感から、見直し買いが集まっています。
依然として低PBR銘柄ということから、明日以降も見直し買い続くと期待する向きも多い様子です。
また、連想的に日本山村硝子(5210)も大きく買われています。
ちなみに、日本山村硝子は11月13日に2Q決算発表を予定しています。
ベイシス(4068)がストップ高まで買われています。
同社は24日引け後に、売上高300億円を目指す「2030年ビジョン」を掲げた上で、2026年6月期の売上高目標を96.12億円(2023年6月期実績68.63億円)、EBITDA目標を7.53億円(同3.99億円)とする中期経営計画を発表しています。
5Gエリア構築から6Gエリア構築に向けてモバイルのシェア維持・拡大を図る他、IoTシフトを進めて第2の柱に育てる方針です。
また、サーバーやネットワーク関連のITインフラ領域に事業を拡大させるとしています。
底値圏で推移していた株価は戻りを試す格好となりましたが、目先は75日移動平均線へ向けた動きが期待されます。
アクアライン(6173)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は24日引け後に、水のトラブルサービスを展開するイースマイルと資本業務提携契約を締結すると発表しています。
第三者割当でクシム(2345)の子会社クシムインサイトとイースマイルに新株計73万7800株を割り当て、約3.3億円の資金調達を行います。
調達した資金は、運転資金やシステム導入費に充てるとしています。
水道緊急修理サービスでアクアラインがカバー出来ない顧客エリアをイースマイルが補完します。
株価は、目先は75日線を突破するか注目されます。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
上影の長い陰線で上値の重さを感じさせますが、高値と安値を前日水準から切り上げて終値は5日線(31,204円)を上回って終わっています。
東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は74.46%と2021年12月20日の73.52%以来の低水準にあります。
調整局面終盤入りを示唆していて、短期的には5日線とのプラス乖離キープが焦点になりそうです。
【本日のトピック】
さて、注目のマイクロソフト(MSFT)の7-9月(第一四半期)決算は売上高が過去6四半期で最大の伸びを記録したようです。
新たな人工知能(AI)製品を求める法人客が支出モードに戻りつつあるのを背景にクラウドコンピューティングの成長が回復したことが業績を後押ししたとのことです。
それに対して、アルファベット(GOOGL)は、クラウドコンピューティング部門の利益がアナリスト予想を下回ったことから、時間外で一時7.2%の下落になりました。
しかしながら、生成AIでMSFTに出遅れたことが要因と言われ、MSFTより性能の良い生成AIを来年には新モデル上市計画で、巻き返しを図るとのことで、この下落は過剰反応と見る向きもあるようです。
いずれにしても、クラウドコンピューティング市場の成長は、両社の決算からもゆるぎないものと思われ、マーケット全体にはプラスに作用すると思います。
とりあえず、ビッグテック2社の決算はクリアと言っていいと思います。
そして、ブルームバーグは、「中国の習近平国家主席が経済を支援する姿勢を鮮明にしている」というビッグニュースを掲載しています。
中国は良くも悪くも習近平次第であり、今の中国の低成長を招いたのは、「共同富裕」の大義名分で悪政を敷いた習近平の責任と言っても過言ではないでしょう。
その習近平が、異例の中国人民銀行(中央銀行)訪問を行ない、追加の国債発行や財政赤字拡大を決めたということですから、これは大きなニュースと思います。
早速、銅やアルミニウムなど金属相場が反応しています。
そして、李尚福国防相が解任されたとも報じられています。
李氏はトランプ前米政権時代に制裁を科されていて、それを理由に中国は米国からの対話の申し入れを拒んでいた経緯があります。
李国防相の解任により、過去1年余り停滞していた米中の国防対話は再開する可能性が出てきたようです。
このあたりも、習近平の姿勢の変化を確証づける事象と思います。
日経平均が14:30くらいから、200円ほど急速に値を消したのは、碧桂園(カントリーガーデン)のドル建て債について、初のデフォルト(債務不履行)に該当すると受託機関が債券保有者に通知したというニュースが報じられたのが要因のようです。
しかしながら、習近平の立ち位置に変化がみられる以上、これは押し目と捉えるべきでしょう。
少しづつ、マーケットが好転する地ならしが進みつつあるように感じます。