3月17日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1350/値下がり銘柄423
騰落レシオ(25日)110.52%
空売り比率 43.6%
売買代金
東証プライム 3兆6788億円
東証スタンダード 1486億円
東証グロース 1599億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
サンリオ(8136)がストップ高まで買われています。
同社は先月、ライセンス事業で売上計上の時期を操作していた疑いがあると発表し、売り込まれていました。
しかしながら、3/16に実施した、2023年3月3Q決算発表の結果は、コンセンサスを大きく上回る大幅増収増益となり、通期業績も上方修正しています。
国内外での複数のキャラクター展開が奏功し、長らく赤字が続いていた国内物販販売事業と北米事業が黒字化しています。
また、テーマパーク事業でも入園者数の大幅増加やオリジナル商品が好調で、大幅に売上を伸ばしています。
ライセンス売上時期操作についても、特別調査委員会の調査報告書を受領したと報じられていて、アク抜き的な動きも出ているようです。
Webマーケティング支援を手掛けるマクビープラネット(7095)がストップ高まで買われ、上場来高値を更新しています。
同社は2023年4月期通期の業績の大幅増額修正を発表しています。
営業利益は従来見通しの16億円→20億5000万円と65.6%の大幅増額修正になっています。
同社は、業績の修正要因を独自のデータ活用による収益の増加や新規顧客開拓によるもので、一過性のものではなく、継続的な収益貢献が見込まれるとしています。
大引けでは、約9万株の買いを残して終了していて、一段高も期待できそうです。
EduLab(4427)がストップ高まで買われています。
同社はOpenAI社の「GPT-3.5」を活用した新たなAI自動採点エンジンの提供を開始すると発表しています。
自社で提供する語学ラーニングツールに導入し、約95%の高い精度で自動採点を実現した他、より適切な表現をAIが提案するなど、今後の学習にも役立てることが可能になるとしています。
目先は25日線を捉える動きになるか注目されます。
サイバートラスト(4498)が急伸しています。
同社は、Linux/OSSサービスのライセンス販売等が来期にずれ込むことから、2023年3月期通期売上予想を66億円→61億円に引き下げています。
しかしながら、利益貢献の大きいリカーリングサービスの積み上がりにより、利益面は従来予想を据え置いています。
そして、従来は無配としていた2023年3月期末配当を35円の配当実施することを発表しています。
今期業績は売上・利益ともに過去最高益を見込んでいて、株主に対する継続的な利益還元が可能になったと判断したようです。
日足は底打ちの動きになっていて、一段高が期待できそうです。
宿泊施設向けクラウドサービスを提供する tripla(5136)が大幅反発しています。
同社は3/13に発表した2023年10月期1Q決算を発表していますが、1Qの経常利益の進捗率が20%と低いことから、一時ストップ安になるなど、大きく売り込まれていました。
しかしながら、3/14に公表された決算説明資料によると、1Qの実績は目標を大きく超過していて、同社は8月を含む4Qに収益が上がりやすい偏重の傾向があることを説明しています。
アフターコロナの回復傾向を見極めるため、現段階での通期予想は修正しないとのことですが、状況によっては上方修正もあり得ることを匂わしています。
足元は売られすぎと見る向きもあり、来週も戻りを試せるか注目です。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反発!
75日線(27256円)、下降する5日線(27325円)は上抜けるも、200日線(27361円)に頭を押さえられる動きになっています。
ナイトセッションの日経平均先物は26700円 -330円で戻ってきています。
米株に比べ、日本株の弱さが目立つのは為替の円高が関係していると思われます。
来週は日本が3/21が春分の日で休日になり、休日明けの3/22にはFOMCとパウエル議長会見が待ち構えているだけに、週前半どうしても積極的な売買はひかえられると思われます。
まずは、直近3/16安値の26632円あたりまでで踏み止まることができるかが注目です。
この水準を割り込むことになると、一気に26000円割れの可能性も現実味を帯びてきますので注意が必要と思います。
【本日のトピック】
マナックケミカル・ケミカルパートナーズ(4360)
さて、本日は新しく発売された四季報 春号をめくっていて気になったマナック・ケミカルパートナーズ(4360)を紹介します。
同社は2021年10月1日に設立された、臭素化化合物受託製造を行うマナックの持ち株会社です。
売上構成比は難燃材部門とファインケミカル部門で9割近くの売上をあげています。
同社の扱う難燃剤はカーテンや車のダッシュボードなど、ファインケミカルは医薬品原料や食品添加物、肥料などに使われていて、私たちの生活に密着しています。
業績は好調で、2/10には2023年3月期通期業績予想の上方修正を発表しています。
私が、今回の四季報で注目したのは、足元の業績が好調であるにも関わらず、まだ価格転嫁が進んでいないというところです。
いまのところ、会社は慎重に見ているとのことですが、東洋経済は原料高騰分の価格転嫁が後半に発現するとみているようです。
業績についても、東洋経済は会社予想より強気に見ているようです。
そして、利益剰余金は75億5600万円もあることが記載されています。
投資家向け説明会は3カ年の中期計画を固めてから発表するとのことですが、なんらかの株主還元発表があってもおかしくないと思います。
同社の時価総額は74.2億円です。
浮動株比率は16.3%ですから、浮動株は140万株ほどしかありません。
したがって、しばしば仕手化する傾向があります。
昨年も、ヨウ素関連として煽り屋さんがやってましたね。
PERも7.2倍でPBRも0.62倍です。
会社の業績に関するリリースなどが出れば、高騰してもおかしくないと思うのですがいかがでしょう。