3月23日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1059/値下がり銘柄688
騰落レシオ(25日)110.22%
空売り比率 44.3%
売買代金
東証プライム 2兆4742億円
東証スタンダード 780億円
東証グロース 1928億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
HOUSEI(5035)が一時ストップ高になるまで買われ、大幅続伸しています。
同社は、顔認証システムにより入退室管理を可能にしたシュミレーションゴルフシステム「ガレージゴルフ」の発売を開始したと発表しています。
ユアサ商事(8074)と協業し、稲葉製作所(3421)のガレージを活用するとのことです。
短期間かつ低コストで設置が可能なため、遊休土地の有効活用につながるほか、手軽にゴルフを楽しみたいニーズにも対応するとのことです。
株価は上髭陽線を形成していますが、明日以降買いが続くか注目です。
メガチップス(6875)が急騰しています。
同社は2023年3月期通期見通しの業績修正と自社株買いを発表しています。
売上と営業利益は下方修正になるも、経常利益以下は持分法による投資利益、為替差益の発生で上方修正になっています。
持分法による投資利益は、同社の持分法適用関連会社であるSiTime株を30万株売却しています。
自社株買いは最大30億円で、取得株はすべて消却するようです。
同社は2021年11月にもSiTime株を100万株売却し、その売却資金の一部で自社株買いを実施しています。
同社はSiTime株を、未だ470万株保有していて、時価総額は800億円を超えています。
同社の時価総額は735億円で、時価総額を上回る株式を保有していることになります。
あらためて、見直し買いが入ったものと思われ、明日以降買いが続くか注目されます。
マイクロアド(9553)が高騰し大幅続伸になっています。
同社は、ビデオリサーチ社のデータ総合ソリューション「VR LINK」が持つメディア視聴傾向などのデータを活用し、スマートフォンアプリに対する広告配信を開始すると発表しています。
広告主は同社のマーケティングプロダクト「Circus」を活用した高精度なターゲティング広告配信が可能になるとのことです。
株価は高値引けで終わっていて、新値更新を伺う動きです。
遊技機向けのファブレス半導体メーカーのアクセス(6730)が急騰し、昨年来高値を更新しています。
同社は2023年3月期の通期業績見通しの上方修正を発表しています。
経常利益で従来予想の13.6億円→17.5億円へ28.7%上方修正しています。
また、同社は配当性向を50%を原則としていて、期末一括配当を記念配も合わせ63円→76円に増配しています。
パチンコ向けグラフィックスLSIが上振れになり、メモリーモジュール製品も計画を上回る見通しです。
明日以降、勢いがどこまで継続するか注目です。
AI開発のエクサウィザーズ(4259)が大幅続伸になっています。
同社は、取得総数400万株(発行株式総数の4.8%)、取得総額12億円を上限とする自社株買いを発表しています。
3/23~9/29まで市場買い付けを通じて取得する予定です。
同社は2/14に、黒字予想から一転赤字拡大の決算発表を行ない、株価は大きく下落していました。
600万株を超える信用買い残があるため、戻り売りをこなしながらの窓埋めの動きになるか注目です。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅反落!
ギャップダウンからスタートしたものの、75日線(27244円)浜辺で切り返す動きになり、200日線(27363円)を上回る陽線で終わっています。
米株安の環境下で、かなり底堅い展開になっていますが、27500円水準は、かなりの商いをやっていて戻り売りをこなす必要があると思います。
5日線(27235円)をサポートにして25日線(27612円)を捉える動きになれるか注目です。
【本日のトピック】
北川精機(6327)
さて、本日は北川精機(6327)を紹介します。
同社は、プリント基板真空プレス、合板プレス機、FA機械が主力の企業で、ソーラー設備、炭素繊維プレスも展開しています。
特に、電子機器に必要不可欠なプリント基板、その材料となる銅張積層板(CCL)を製造する積層プレス装置で、同社は世界トップクラスのシェアを誇ります。
同社の2023年6月期2Q累計の連結経常利益は前年同期比4.6%増の1億8200万円に伸びましたが、通期計画5億5000万円に対する進捗率は33.1%増に留まっています。
しかしながら、売上営業利益率は前年同期の10.7%→14.7%に大幅上昇していて、次期売上につながる仕掛品も大きく伸びていることがわかります。
そして、同社は、今話題のChatGPT関連でもあります。
ChatGPTはマイクロソフトのクラウドコンピューティングサービス「Azure」で動いています。
物理的には、マイクロソフトの持つデータセンターにエヌビディアのグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)が、ChatGPTの訓練と実行に使われています。
GPUをつなげているのは、高機能な銅張積層板・多層基板のプリント基板です。
そして、北川精機は、この銅張積層板(CCL)プレス装置で圧倒的な世界シェアを誇るのは前述の通りです。
実際、理化学研究所と富士通が開発したスーパーコンピューター「富岳」においても、同社の製造装置で作成された数多くのプリント基板が使用されているようです。
既に、台湾、中国、韓国のメーカーはプリント基板製造に大規模投資を続けており、日本でもプリント基板製造の大規模投資が始まる予定です。
また、航空・宇宙・自動車産業の新素材として注目されているCFRP(炭素繊維強化プラスチック)積層板を作成するCFRP自動積層装置も注目されます。
すでに、乗用車部品の試作品は数多く作成されていて、本格採用になれば、爆発的需要拡大につながる可能性があります。
PERは、まだ8.6倍程度であり、今後物色が進む可能性も高いと考えます。