えのキングの投資日記

日本株投資日誌

11/15(日)

先週 11/9ファイザーが新型コロナワクチンの第3相臨床結果の一部を公表しました。
ファイザーのワクチンはメッセンジャーRNA型といわれ、遺伝情報を活用したもので、中国が推進している弱毒化した毒素を注入して抗体を作る従来型とはワクチンの作成方法が違うようです。

一般的に従来型のワクチンは効果は期待できるものの、その安全性の確認 量産に時間がかかり、市中に出回るのに、早くとも、3年以上はかかるようです。(あの国なら力づくでやってくるかもしれませんが・・・)
それに対して、ファイザーメッセンジャーRNA型は安全性の確認 量産は比較的容易ではあるものの、肝心の効果が見込めるのか疑問視されていました。
ところが、11/9にファイザーが発表した内容は「90%を超える確率で感染を防いだ」という非常にセンセーショナルな内容でマーケットも即座に反応しました。
「ワクチンが出来れば、景気がよくなる!」という考えで長期金利が上昇!
その日の米国市場ではリモートワーク関連や巣ごもり関連が急落 その反面 旅行 レジャー 小売などの銘柄が急騰しました。
日本においても、航空 鉄鋼 金融など景気敏感株といわれるオールドエコノミーが買われ、マザーズを主とした小型成長株が売られる展開になりました。
その後、ファイザーのCEOが自社株を売却している報道や、実際ワクチンが出回るには時間がかかるといった観測もながれ、ナスダックやマザーズも持ち直し、成長株から景気敏感株へのローテーションは一気に本流にはならないであろうというのが先週までの動きと思われます。

それでは、今後はどうなるか?
まずファイザーは11月第3週に米国食品医薬品局(FDA)にデータを提出する予定でFDAがそれを承認するかの判断を下します。
もし、承認されれば、日米ともに、11/9におこなわれたセクターローテーションが起こる可能性があると思います。
このローテーションは長期金利の上昇がトリガーになっている関係で、バリュエーションが高い銘柄ほど売られると思われます。実際GAFAMのうち高値を更新しているのはアルファベットだけで、その他の銘柄は高値切り下げの形を示しています。

もちろん いますぐGAFAMやマザーズを売るべきと言うつもりはありません。
ワクチンも11月中に承認される可能性は低く早くとも12月であろうと思われます。
例年 クリスマス商戦を迎えて米株は強くなる公算が高く、日本も年末高が期待されています。
ただ、ワクチン開発はファイザーだけではなく、市中に出まわるようになるのは時間の問題と思います。GAFAMやマザーズのハイパーグロース株は決算に陰りが予見された段階では売却しておくのが賢明と思います。
その流れを見るためにも長期金利の動きは要チェックと思います。