1/29日の日経平均は27663.39円
-534.03(-1.89%)でした。
大幅に続落!約3週間ぶりに28000円を割りました。
好決算を出した東京エレク(8035)やアドバンテスト(6857)等半導体関連株が下落 キーエンス(6861)や任天堂(7974)等の値嵩株も総じて下落 上昇は一部の不動産や証券・商品先物、海運のセクターで見られた程度でした。
チャートを見ると、25日MA(27892.33)を割り込み、昨年から続いてきた平行チャネルの下限をブレークしています。モメンタムも下落継続で0%ラインを割ってきています。早期に25MAに復帰することができなければ、次の下値メドは50日MA(27191円)あたりということになります。
いったい何がおこっているのか?
米国でおこっているGameStop事件についてTwitterでまとめがありましたので掲載します。
29日Robinhoodが取引制限を緩める発表!
GameStop株は時間外で80%上昇 他関連株も軒並み上昇
NYダウも2%を超える大幅下落になっています。
では、なぜ今回の件が全体の株価下落につながるのか?
今回のようなロングショートのせめぎあいというような事例はマーケットではたびたび起こっています。ところが、今回は巨大ヘッジファンドが白旗をあげさせられることになり、ヘッジをかけるためにボラティリティが急上昇!
上記のようにVIX指数が一時37越えまで急騰しました。
その結果上記のように、VIX先物が逆ザヤになる局面が発生しています。逆ザヤ状態が続けばVIX先物もショートスクイーズがおこり、かってのVIXショックと同じ状況につながります。
上記はVIXの3か月先物と現物の価格差の推移です。大きく逆ザヤになったのは2018年2月のVIXショック 2018年9月の世界同時株安 そして去年のコロナショックの時です。
株価はご存じのとおり、10%以上の株価下落になっています。足元のボラティリティがどんどん上昇していくと、ボラが下がれば株買い ボラが上がれば株を売るというリスクパリティ型のファンドがポジションを落とさざるを得ない状態になります。
今回ロビンフッターが仕掛けたショートスクイーズがロングショートファンドのアンワインド(ポジション解消)を呼びボラティリティが上昇
ボラティリティの上昇が続けばリスクパリティファンドのアンワインドを呼び株価が大幅下落ということにつながる可能性があるということです。
もちろん 現状は金融緩和をやってるし景気対策もでてくるから、そんな極端なことはおこらないという論調も多いと思います。
ところが、VIXショックやコロナショックの時と違い米国株のPERは急上昇しています。これは日本も同じ現象で、ひとたび逆回転がおきれば自分の重みで沈んでしまう現象がおきてもおかしくありません。
結局 この流れを止めるためにはロビンフッターの極端な動きに規制をかけるしかないのですが、今度の民主党は格差是正を標ぼうしているだけに規制に異を唱える論調も多いようです。
私も年末のブログでRobinhoodにSEC調査がはいるリスクについて書きましたが、まさかこういう形でリスクが顕在化してくるとは思いませんでした。
幸い、日本企業は主力企業が好決算を連発していますし、今回の上昇相場に乗れなかった投資家の押し目買い意欲も強いと思いますので、おそらくSQあたりまでは一進一退の動きになるのではないかとおもいますが、2月中旬までこの問題が解決されない状況であれば、大きくマーケットが揺さぶられる要因になるのではないかと感じています。