2/22の日経平均は30156.03円
+138.11(+0.46%)でした。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1542/値下り577。
売買代金は2兆4636億円でした。
業種別では空運、海運や非鉄金属が大きく上昇した一方で精密機器、医薬品、食料品が値下がりしました。
個別では、SOX指数上昇をきっかけに東京エレク(8035)やアドバンテスト(6857)が大幅上昇。この2銘柄だけで日経平均を113円引き上げています。その他、ワクチン普及期待でJAL(9201)ANA(9202)の空運大手やHIS(9603)ルネサンス(2378)等レジャー関連が物色されました。
反面、トヨタ(7203)やSUBARU(7270)等自動車関連がさえない展開。任天堂(7974)キーエンス(6861)ファナック(6954)等値嵩株も下落するものが目立ちました。
日経平均は、月曜日が大幅反発するケースが続いており、22日も一時400円を超える上昇になったものの、徐々に頭が重くなり、結局 5日線(30234円)を終値ベースで下回って終わっています。モメンタムも引き続き下落傾向で、やや調整を示唆する形になっています。
ボリンジャーバンドをみても、+2σと+1σ間を推移する動きが続いていますが、バンドウォーク後+1σ近辺で下げ止まり、少し上昇したところでレンジにはいるパターンになりつつあります。
今週末には、+1σが30000円くらいまで上昇してきますが、+1σを割り込みセンターラインの25日線にむけた下落になるのか、もしくは、+1σ上を守りながら、さらにレンジを続けてセンターラインが上昇してくるのを待って、次なる上昇トレンドにつなげることができるか注意が必要と思われます。
さて、これまでも述べてきた、米国長期国債利回りが22日には、1.36%まで急上昇してきています。
上記ヒートマップを見ると、GAFAMとTSLAの下落が目立ちます。特にTSLAは-8.55%の大幅下落です。
金利上昇により、コロナ勝ち組銘柄から負け組銘柄に資金シフトがおこっており、NYダウは0.09%ほど上昇しているものの、ナスダックは-2.46%の下落に沈んでいます。
リフレトレード(物価上昇を前提とした金融取引)で長期金利の上昇はおかしくないのですが、上記のように1/28のロビンフッドショックをきっかけに上昇スピードをあげてきているように思われます。
ロビンフッドショックの際に、議会でも、今のマーケットはバブルではないかという議論が活発におこなわれました。しかしながら、この時FRBは現状維持を決め込み、特に声明を発することはありませんでした。
直近の議事録をみても、当分 完全雇用にはならない。政策変更はないという形になっています。
上記1のシナリオのように、FRBのテーパリング(金融緩和縮小)を緩やかに織り込む形での金利上昇になれば、マーケットにとってプラスに作用します。
しかしながら、短期的に急激な金利上昇で1.5%を超える状況になれば、いわゆるVIXショックによる株安につながりかねません。
しかしながら、前回2013年5月の時にはテーパリング実施について言及した際、バーナンキショックと言われる混乱がおこり、マーケットが大幅下落しました。
すなわち、現状を放置すれば、急激な金利上昇にみまわれる可能性があるものの、処置をまちがえると、これまた市場混乱に直結するということです。
23~24日にパウエル議長は上院 下院の議会証言をおこなう予定になっています。ここで、今後の金融政策についての、かなり厳しい質問がでると思いますが、パウエル議長がどのような返答をするのか?
どのような方向性をうちだすのか?
全世界のマーケット関係者が固唾を飲んで見守る形になりそうです。