4月20日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄数1267/値下がり銘柄数522
騰落レシオ(25日) 105.37%
空売り比率 44.4%
売買代金 東証プライム 2兆6945億円
東証スタンダード 651億円
東証グロース 1350億円
【恐怖指数】
【業種】
【個別】
一時、129円台まで、急速なスピードで円安が進行したため、トヨタ(7203)やホンダ(7267)など自動車関連が大幅上昇になっています。
日銀は先ほど、明日から連日で「指値オペ」を実施すると発表しています。
今朝も「指値オペ」を発動しましたが、明日以降も連続で実施し、10年金利を0.25%以下に押さえつける姿勢です。
さらなる円安につながる可能性も出てきています。
米長期金利上昇をうけて、三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)などの銀行株や第一生命(8750)やT&D HD(8795)などの保険株が物色されています。
指数寄与度の高いファーストリテイリング(9983)やソフトバンクG(9984)が買われ、2銘柄だけで日経平均を72円引き上げています。
村上ファンド系列のシティインデックスイレブンスが大株主に浮上した住友大阪セメント(5232)が急騰しています。
米ウーバーイーツの創設メンバーを社外取締役候補として選任することを発表したセブン&アイHD(3382)が4%を超える大幅高になっています。
伊藤園(2593)や山崎製パン(2212)、日本水産(1332)など食品関連株に強い動きが散見されています。
反面、4/19のブログに掲載したマルマエ(6264)が大幅反落になり、レーザーテック(6920)や東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)など半導体関連が軒並み売り込まれています。
米ネットフリックスの時間外の下落が警戒されてか、キーエンス(6861)や三井ハイテック(6966)、ベイカレント(6532)など、東証グロース市場においてはメルカリ(4385)やJTOWER(4485)、BASE(4477)、ウェルスナビ(7342)などグロース株の下落が目立ちました。
時間外で大きく下落しているネットフリックスですが、直近はロシアでの事業停止でロシア会員70万人が減少しています。(無ければ20万人増)
年初から、すでに40%ほど下落しており、ある程度マーケットは予測していたと思います。
恐らく、マーケット全体に与える影響は軽微で、それより、今晩のTSLAやGAFAMの決算がマーケットに大きな影響を与えると思います。
相続マンションを巡る最高裁の判決で、路線価で評価しないと主張する国が勝訴したことにより、三井不動産(8801)や住友不動産(8830)など不動産大手が軒並み売られたほか、富裕層向けに不動産サービスを手掛けるFPG(7148)や青山財産ネットワーク(8929)なども大幅安になっています。
大和証券は5/13寄り前に発表になるMSCI除外候補を25銘柄挙げています。(新規採用なし)
すでに3月あたりから下落してきている銘柄も多く注意が必要です。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
一時400円以上上昇する局面もあったものの、終値ベースでは、下降する75日線(27194円)は上抜いたものの、上昇トレンド回帰の関門である25日線(27299円)は上抜けていません。
昨日の米市場の上昇は、上記のIBMの決算が好感されたものと思いますが、引き続き今晩のTSLAの決算や来週のGAFAMの決算次第で大きく流れが変わると思います。
米国の決算が好感されるようであれば、日経平均も25日線を上抜けて、緩やかに下降する200日線(28126円)あたりまでのリバウンドはあるかもしれません。(好感される決算でなければ即下落か?)
しかしながら、米2年国債利回りは急激に上昇してきています。
4/14のブログにも書きましたが、先日のCPI(消費者物価指数)をみても、国民の生活に直結する食品、エネルギー、家賃といった物価は沈静化していません。
支持率低下に喘ぐバイデンは、インフレを鎮静化すべく、FRBにプレッシャーをかけるでしょう。
次回のFOMCは5/3~5/4であり、ゴールデンウイークの真っただ中になります。
米国の決算が終われば市場の関心ごとは金利に移ります。
日経平均も、仮に米決算が好感されて、一段高したとしても短命に終わると思います。
【本日のトピック】
さて、小松製作所(6301)と日立建機(6305)のチャートが改善し始めています。
この2社は、米キャタピラーと共に世界三大建機メーカーと言われていて、特にアジアに強みをもっています。
中国関連ともいわれる、同2社が騰勢を強めてきたということは、マーケットがロックダウンに喘ぐ中国が、今が最悪期であると認識し始めているということかもしれません。
小松製作所はご丁寧にも、世界中での建機の稼働率を示す月次データであるコムトラックスをHP上で公開しています。
これをみると、インドネシアでの稼働率が急激に伸びてきており、軟調な中国を超えています。
インドネシアでの稼働率増加はニッケル鉱山での稼働が増えてきていることを示しています。
脱ロシアでのニッケル確保が進んでいるということであり、このことは、インドネシアにニッケルの海外拠点を持つ住友金属鉱山(5713)の株価にも直結していると思います。
中国もいずれ、ロックダウンを抜け出すでしょう。
ウクライナ復興で建機の特需がくるのではという思惑もあるようです。
日立建機は4/27 小松製作所は4/28 住友金属鉱山は5/10が決算発表です。
注目したい銘柄と思います。