8月24日 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1800/値下がり312
騰落レシオ(25日) 92.63
売買代金 東証一部 2兆3378億円
マザーズ 1263億円
日経VI 18.78 -0.78(-3.99%)
VIX 16.97 -1.59(-8.57%)8/24 16:18現在
業種 海運、空運、鉄鋼など上昇。
ゴム製品、医薬品、銀行など下落。
個別 国際協力機構との包括的業務連携・協力に関する覚書締結を発表したソニーG(6758)が窓を開けて上昇。
SOX指数上昇を受けてレーザーテック(6920)が4日ぶりに2万円を回復し、エムスリー(2413)などグロース株も総じて上昇しています。
外航海運業に遠隔操作ロボット技術の導入を検討すると発表した商船三井(9104)が大幅高になり、日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)など海運株が物色されています。
以前、インバウンド関連で紹介したオープンドア(3926)やエアトリ(6191)、アドベンチャー(6030)などが大幅高になり、婚活サービスを提供するIBJ(6071)やT&Gニーズ(4331)などアフターコロナ関連が値上がり上位に入っています。
また、東邦アセチレン(4093)が連日のストップ高になり、上方修正と増配が好感されたタカショー(7590)が急伸しています。
反面、大株主のヤマハが保有株の一部を売却したと発表したヤマハ発動機(7272)が6%近い下落になっています。
また、公募・売り出しを発表した昭和電工(4004)が10%近い下落になり、約7か月ぶりの安値に沈んでいます。
同じく、公募増資を発表したケイアイスター不動産(3465)も東証一部で下落率トップになる大幅安になっています。
日経平均は続伸!
終値ベースで25日線(27664円)を上回ってきています。
今後は、心理的な節目の28000円を超えて、上昇する200日線(28153円)や 8/12高値の28279円を超えていく動きがでれば、下値切り下げ、上値切り下げのパターンから脱出し、本格上昇の波動に乗ることになるかもしれませんが、需給面で考えるとそうは簡単にいかないと思われます。
ジャクソンホールもありますので、少し荒い動きになる可能性もありますが、来週には先週安値で仕掛けられた先物の大口クロスの回収に伴う下落が月末安アノマリーもあいまって起こる可能性があり週末から月末にかけては、いったん下落のターンが来るのではないかと思います。
さて、米株では、局所的にフロス(ミニバブル)ともいえる現象がおこってきているようです。
上記は2020年12月を起点としたS&P500とナスダックと中小型株(ラッセル2000)の株価推移です。
本来、景気が好調であるなら、中小型株が先導役になっているはずですが、上記を見ると中小型株のパフォーマンスは劣後していることがわかります。
つまり、米国の景気は本当にいいという状況ではなく、行き場のないお金が漠然と株式に流れている状態であると言えないこともない状況です。
上記は同じく2020年12月を起点としたGAFAMの株価推移ですが、GOOGLは60%もの上昇をしているのに対し、AAPLは10%程度、AMZNは、ほとんど0%のパフォーマンスになっています。
これは、GOOGLが抜きんでて優れているというよりは、半導体問題を抱えるAAPLや人件費問題を抱えるAMZNよりは広告のGOOGLのほうが消去法的に買う大義名分がつくということで選ばれているということと思われます。
上記はTSMC(台湾セミコンダクター)とインテル、AMD、クワルコム、エヌビディアの株価推移ですが、TSMCの半導体製造が間に合わないため半導体株は総じて苦戦していますが、エヌビディアだけは70%近いパフォーマンスになっています。
これも、アームの買収の話題があるエヌビディアが消去法的に選ばれているということであると推察されます。
全世界から投信などで流れてくる運用しなくてはいけない資金が、局所的にフロス(ミニバブル)現象をおこしているということです。
本来、他に運用先があれば、このような現象は起きないはずですが、現状は米国をはじめ、世界の金利が低いため、行き場のないお金が、局所的にフロス(ミニバブル)を引き起こしているということです。
そう考えれば、日本株は全くバブルとは無縁の存在ですし、中国の運用が危うい現状ではGDP3位の国として注目されてもいいのではないでしょうか?
コロナ沈静化と政治の安定が確保できれば、日本株に資金が流れてくることもあり得ると思われ、日本の証券会社にも日本株の魅力を積極的にアピールしてもらいたいと思います。