10月5日(火)相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり288/値下がり1843
騰落レシオ 106.26
空売り比率 46.8
売買代金 東証一部 3兆6152億円
マザーズ 1458億円
VIX指数は上昇気味ながら、まだ大きく警戒されるレベルではありません。
ただ、S&P500は100日線を割り込みつつあり正念場を向かえています。
SKEW指数(ブラックスワン指数)の推移をみると、ここ数年の間で、2018年8月13日、2019年12月19日、2021年6月28日に山を作っていることがわかります。
そして、上記S&P500の推移をみると、SKEW指数が山を作ってから、およそ1か月半から2か月後くらいに、株価が10%~30%の下落を記録していることがわかります。
SKEW指数はダマシもある指数ですので、必ずしもというわけではないかもしれませんが、米国市場は非常に気味が悪い状況です。
そして、これまでの下落局面では、大規模な金融緩和をおこなうことにより、およそ2か月程度の下落で切り抜けてきましたが、今の米国に金融緩和の選択肢はありません。
仮に下落になってしまった場合は、かなり長引くことも想定にいれておいたほうがいいと思います。
業種 鉱業、石油・石炭、非鉄金属など上昇。
精密機器、機械、情報・通信などが大幅下落。
個別 原油高を背景にINPEX(1605)や石油資源(1662)が大幅高になり、出光興産(5019)やENEOS(5020)など石油卸も堅調な動きになりました。
米長期金利上昇を材料に、三井住友(8316)や三菱UFJ(8306)、みずほ(8411)など銀行株もしっかりの動きです。
新政権の思惑から東電HD(9501)や関西電力(9503)など電力株が物色され、連日売り込まれていた日本郵船(9101)と川崎汽船(9107)もプラスで終わっています。
上方修正を発表したバーチャレクス(6193)は15%を超える急騰になりました。
反面、9月の月次が弱かったファーストリテイリング(9983)、金利上昇や中国リスクがくすぶるソフトバンクG(9984)が売り込まれ、2銘柄だけで日経平均を240円引き下げています。
レーザーテック(6920)や東京エレク(8035)など半導体関連が売り込まれ、ダイキン(6367)やファナック(6954)、ベイカレント(6532)など値嵩株の売却も継続しました。
今期減益が嫌気されたナガイレーベン(7447)が大幅安になり、バイク王(3377)は3Q大幅増でも12.7%安、川口化学(4361)も3Q大幅増で増配でも7.2%安、上方修正を発表したネクステージ(3186)も4.4%安など、業績好調が確認された銘柄でも売り込まれる動きが散見されました。
日経平均は大幅続落!
5日連続の陰線となったものの、下ヒゲの長いたくり線を形成しており、目先の反発はあってしかるべしと思います。
ただ、8月のもみ合い水準まで調整が進んだことによるところが大きく、早期に75日線(28592円)、200日線(28684円)を上抜ける動きにならないと、底打ちと判断することはできず、調整が続く可能性もあると思われますので注意が必要と思います。
さて、「コロナの抑え込みと同時に株価の抑え込みにも成功しました。」と揶揄したくなるほどの株価下落ですが、本日の下落は首相が、あらためて金融所得課税の見直しについて言及したことが大きいと思います。
スキームがわからないため、余計に不安を駆り立てる形になっていると思いますが、大口の投資家が増税を嫌い、株式市場から運用撤退を迫られるような形になれば、マーケットの低迷は必至になり、ひいては、株式で運用する年金などにも影響が出てくると思います。
安倍政権で「貯蓄から投資」を唱えて、金融所得課税に異を唱えた麻生副総裁とよく相談のうえ、納得のいく政策を検討してほしいと思います。
私個人としては、大株主の配当同様に、一定額以上の利益が出たときは、源泉課税からはずれて総合課税になりますで十分だと思いますが・・・
先ほど、発表になった、毎日新聞によると、岸田内閣の支持率は49%と50%に届かない状況と報道されています。
上記のように、2000年以降平均支持率が45%以上、かつ経済成長率0.5%以上が保てない内閣は2年以内の短命になるというデータがあり、そのような状況になると外人投資家も積極的な投資を控える傾向にあるようです。
通常最初の支持率は60%以上ないと、平均での45%を維持するのは難しいと言われます。
おそらく、高い支持率を背景に、選挙の短期決戦に臨む予定であった自民党にとっても大きな誤算ではないでしょうか?
かくなるうえは、選挙にむけて景気対策の公表や、わかりやすい成長戦略を発表して支持率を高める必要があると思います。
このままでは、下野することはないにしても、大幅な議席の減少につながります。
これからの岸田内閣のリベンジに期待したいところです。
一