10月19日(火) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1115/値下がり962
騰落レシオ(25日)86.70%
空売り比率 41.3%
売買代金 東証一部 2兆4409億円
マザーズ 1562億円
業種 海運、精密機器、その他製品など上昇。
鉱業、空運、石油・石炭など下落。
個別 決算上方修正期待か日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運3社が大幅高になりました。
レーザーテック(6920)や任天堂(7974)、ソフトバンクG(9984)など代表的なグロース株が物色され、前日ストップ安したベイカレント(6532)も、急激に切り返す動きになりました。
中期経営計画を発表したAbalance(3856)が急騰し、イーレックス(9517)やレノバ(9519)、ウエストHD(1407)など再生エネルギー関連が大幅高になっています。
上期業績上振れ観測を材料にディスコ(6146)が大幅高になり、通期の見通しを引き上げたクオールHD(3034)が急騰しています。
上方修正が発表されたシノブフーズ(2903)が一時ストップ高まで買われ、1:2の株式分割を発表したリヒトラブ(7975)がストップ高になっています。
反面、GSが目標株価を6700円→7100円に引き上げたものの、MSMUFGが「Equal」→「Under」、目標株価を6400円→4900円に引き下げた太陽誘電(6976)が売りこまれました。
同じく、MSMUFGが「Over」→「Equal」、目標株価を11500円→9500円、野村が12600円→11300円に引き下げた村田製作所(6981)も小幅安になっています。
グロース株が買われる中、景気敏感株の三菱商事(8058)や三菱UFJ(8306)などが軟調になり、特にINPEX(1605)が大きく売り込まれています。
米国で起きた脱線事故で、川崎重工(7012)製の鉄道車両が調査されると報じられ大幅安になっています。
日経新聞の、秋冬ものアパレルが調達困難になり、販売が遅延する見通しとの記事内で取り上げられたTSIHD(3608)が反落し、同じく日経新聞で減産観測が報じられたSUBARU(7270)も2%を超える下落になっています。
その他、下方修正を発表したJBR(2453)が大幅安になり、前日急伸した三井松島(1518)やココナラ(4176)が一転急落しています。
日経平均は反発!
ザラバで25日線(29225円)を上抜くとこもありましたが、引け値では押し戻されています。
しかしながら、直近高値を更新していて、反発基調に変化はありません。
次の目安は25日線水準や9月高値から10月安値までの下げ幅の61.8%戻し(29470円)あたりになると思います。
仮に25日線でいったん跳ね返されたとしても、上記の海外ファンドのオプション手口をみると、29000円プットに3084枚もの売りがあり下落に蓋をしています。
29000円~29500円あたりにもコールの買いが断続的にはいっています。
目先は、仮に調整しても反発基調は変わらないと思います。
ただ、28000円にもプットの買いが3438枚も残っていることを考えると、月末あたりまで吊り上げて、SQにかけて下落させるパターンもありうると思います。
この反発局面が終了すれば、大きめの下落が来る可能性もあり注意が必要と思います。
さて、本日は衆院選の公示日です。
9/10のこのブログでも書きましたが、与党が60%以上の議席を獲得した場合 その後100日後 日経平均は5%以上上昇するというデータがあります。
50%未満の場合は、良くて横ばいで下落しているケースがほとんどのようです。
これを、当時の日銀短観で景況感がどうであったかを考察します。
上記は60%以上の議席を獲得した勝ちパターンですが、業況判断DIが選挙までにプラスで推移し、景況感が好転する環境で選挙に突入していることがわかります。
次に50%未満の苦戦したパターンを見てみると、景況感は回復傾向にはあるものの、マイナスから脱し切れていないことがわかります。
負けパターンの時には、景況感もマイナスで、さらに悪化していることがわかります。
今回の日銀短観の状況をみると、岸田政権は50%未満の苦戦するパターンになります。
ところが、今回の景況感は2極化していて、大企業はプラスに好転していて勝ちパターン 中堅企業は苦戦パターン
中小企業は負けパターンに近い形になっています。
中堅企業、中小企業のほうが圧倒的に数が多いので、
岸田政権が圧勝するためには、景況感の回復していない中堅企業、中小企業の票をいかに取り込むかが勝負になります。
そのために、与野党ともに「分配」「格差是正」「給付金」「消費税」という景況感の回復が感じられない層を獲得するための象徴的な言葉が飛び交っていると推察されます。
与党の議席数は外国人の投資方針にも直結するため、岸田内閣には、なんとか頑張ってほしいところですが、それを占う上で重要なのは、前哨戦と言われる10/24の山口と静岡の参院補選の結果と思います。
保守王国の山口が負けることは考えにくいと思いますが、万一、静岡で与党敗北などという結果がでた場合は、マーケットの動きに警戒すべきと思います。