7月9日 相場概況
日経平均 27940.42円 -177.61(-0.63%)
TOPIX 1912.38Pt -7.94(-0.41%)
マザーズ 1168.30Pt +9.22(+0.80%)
東証一部の騰落銘柄数は値上がり907/値下がり1175
騰落レシオ(25日) 85.59
売買代金 東証一部 3兆3239億円
マザーズ 1734億円
日経VI 18.75 -0.04(-0.21%)
VIX 16.18 -2.82(-14.84%)7/9
業種 鉱業、陸運、空運など上昇
機械、ゴム製品、海運など下落
個別 レーザーテック(6920)が2%を超える上昇になり、東京エレク(8035)やアドバンテスト(6857)など半導体関連がしっかりの動きになりました。
ソニーG(6758)や日立(6501)など電機の一角にも買いが入り、後場に入ってからHIS(9603)、JR東日本(9020)、OLC(4661)などもプラス転換し、アフターコロナ関連の見直し買いが入りました。
1Qの営業益41%増を発表した竹内製作所(6432)が11%を超える大幅高になり、3Q累積営業益49%増になったUSEN NEXT(9418)も13%を超える急上昇になっています。
その他、三菱UFJMSが新規に「Buy」 目標株価7000円継続。大和が新規「2」 目標株価4130円継続としたウエストHD(1407)が10%超えの上昇をしています。
また、米グーグルが、資金移動会社のPringを買収 日本で本格的に金融参加との報道が流れる中、同社に出資しているメタップス(6172)が値つかずのストップ高比例配分まで買われています。
反面、ソフトバンクG(9984)やファーストリテイリング(9983)がそろって年初来安値更新し、川崎汽船(9107)など海運株も、一時大きく売り込まれる動きになりました。
ファナック(6954)、ダイキン(6367)、日本電産(6594)など値がさハイテク株の一角が売り込まれ、決算が失望を呼んだ、コジマ(7513)や乃村工藝社(9716)が急落しています。
主力株の多くが後場に入ってから持ち直す動きになった一方で、直近IPOは手仕舞い売りに押されたものが多く、BCC(7376)やブルーミーム(4069)、ステムセル研究所(7096)などは大幅安になっています。
日経平均は続落!
7月SQを 27774.95円で通過したあと、ETFの配当金捻出の売りに便乗した短期筋の売りが断続的に出て、一時27419円まで売り込まれました。
後場に入ってから、やや反発したところで持合いをしたあと、14:00くらいから、アジア株の上昇やETFの売りも本日が最終であるということからか、30分ほどで怒涛の500円ほどの上昇を演じています。
場中は日銀のETF買いが入ったのではとの観測もありましたが、前場でTOPIXは1.95%しか下落しておらず、結局日銀のETF買いは入っていませんでした。(前場TOPIX2.0%以上の下落が日銀出動のコンセンサスのようです。)
結局、ABNアムロあたりの短期筋が27500円のノックインを達成したあと、ポジションの巻きなおしをしたというところではないかと思います。
テクニカル的には200日線(27522.80円)で、いったんは下げ止まった状態です。200日線を割って、なおかつ、次の日も下落していくケースは、リーマンショックやコロナショックのような暴落のケースです。今回は、まだ米株の下落を伴っていませんので、暴落といえるほどの下落ではないターンであるということなのでしょう。
引け後、安川電機(6506)が1Qの決算を発表していますが、通期見通しをコンセンサスを9%以上も上回る上方修正を発表しています。(安川電機のPTSは6%以上上昇しています。)
その影響もあってか、日経平均先物のナイトセッションは28510円 +300まで上昇しています。
それでは、今回で底を打って、また30000円を目指すような上昇トレンドを取り戻すのでしょうか?
上記は日経平均の週足ですが、陰線で終わっており、9週線(28688円)、13週線(28851円)、26週線(29013円)の中期線が下向きのまま収れんしてきていることがわかります。
日足でも、下向きの25日線(28805円)、75日線(28939円)が控えており、29000円越えには高いハードルがあるように思います。
オプションの手口をみても、
ABNアムロが28500円のコール売り、28000円のプット買い、27750円のプット売りというポジションから、目先上昇一服からの下目線のように思われます。
GSはコールが少なく27500円のプット買いから目先下目線と思われます。
CSは29000円のコール買いを積み、28500円以下のコールの売りと27000円のプットの買いを積んでいることから、上昇一服からの再下落を画策している可能性があると思われます。
いずれにしても、強い中期トレンドを形成するときに出てくるGSやCSの手口が強気になっておらず、上値は限定的と思われます。
上記の裁定取引推移をみても、7/2の週は、買い残が減り、売り残が増え、やや正常化への動きがでているものの、ネット裁定残はプラス圏で停滞しており、将来的な大口現物売り圧力は解消されていない状況であることがわかります。
引き続き、下落警戒は必要と思われます。
信用残推移をみても、7/2時点の個人のネット信用残(買い残-売り残)は2.7兆円にのぼり、5月の年初来最高額の2.6兆円を上回っています。
今週の急落局面では、追証が相当発生しており、追証ぶん投げを加速させてから踏み上げるという相場のパターンが形成されていたように思います。
今週は解消がある程度進んだと思いますが、まだまだ高水準と思われ、ある程度整理がついてこないと、上値圧力が押さえつける動きが継続すると思われます。
以上の観点から、まだまだ下値警戒は必要と思われ、押し目買いに徹するのが得策と思われます。