1月12日(水) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1924/値下がり219
騰落レシオ(25日) 106.43%
空売り比率 39.7%
売買代金 東証一部 3兆0151億円
マザーズ 1338億円
業種
個別
自社株取得状況を発表したソフトバンクG(9984)が6%高になっています。
東京エレクトロン(8035)やSUMCO(3436)、ローム(6963)など半導体関連が強い上昇になり、直近の下落が大きかったキーエンス(6861)にも見直し買いが入りました。
上方修正と増配を発表したタマホーム(1419)が急騰し、新たに株主優待の導入を発表したパンパシフィック・インターナショナルHD(7532)も大幅高になっています。
マザーズでは、「会話型認知症支援AIプログラム」臨床試験の目標奨励登録数の達成を発表したFRONTEO(2158)や出前館(2484)の配達員に税務助言を行う業務提携を発表した弁護士ドットコム(6027)が大幅上昇しています。
反面、高値圏を推移していたデンソー(6902)が軟調になり、米長期金利一服を受けて第一生命(8750)やSOMPO HD(8630)など保険株の一角が売られています。
急騰していた川本産業(3604)や中京医薬品(4558)などマスク関連が急落しています。
ジャスダック銘柄でプライム市場選択の期待が高かったフェローテック(6890)やマクドナルド(2702)が失望売りを浴びています。
今期減益見通しを嫌気されたキユーピー(2809)が大幅安になり、増配を発表する一方で株主優待廃止を発表したわらべや日洋(2918)が急落しています。
前期見通しを下方修正したブイキューブ(3681)はストップ安まで売り込まれています。
日経平均は4日ぶりに大幅反発!
25日線(28647円)や26週線(28718円)を突破し、200日線(28798円)につっかける展開です。
引き続き28500円を挟んだレンジ相場が続いているものの、三角持合い上限あたりを抜けていくには材料不足かもしれません。
本日、SQ前の「魔の水曜日」を無事通過しましたので、レンジ相場を抜けていくのはSQ以降と思われますが、今後もボラタイルな展開が予測され、押し目買いに徹したほうがいいと思います。
さて、ご存じの通り、昨日 「プライム」、「スタンダード」、「グロース」の新市場区分に該当する企業が発表されています。
プライム上場基準は上記の通りですが、一番ネックになるのは流通時価総額が100億円以上という項目でした。
ところが、基準に達していなくとも、「上場維持基準適合に向けた計画書」を提出すれば、プライムに残留できるという抜け道が用意されたため、約3割と言われた基準未達企業のうち344社が経過措置を活用し、プライムに残留しています。
結果、東証1部の84%がプライムに残留することになり、上記のように市場改革とは言えないような結果になっています。(米株に比べて小粒!)
しかも、東証は、経過措置を活用した企業が、いつまでに基準を満たさなくてはいけないかの期限をあいまいにしているため、余計にプライム残留を選んだ会社が多くなったと思われます。
ところが、今回流通時価総額100億以上の基準未達でプライム残留した会社は、TOPIX構成銘柄の見直しによって洗礼を浴びそうです。
上記の通り、2022年10月に流通時価総額100億をクリアしていなければ、段階的にTOPIXから除外されてしまうことになります。
TOPIXから除外されれば、TOPIX連動で運用する機関投資家(日銀含む)の売りを浴びることになり、大きなハンデとなるでしょう。
しかも、その基準は決算前の3か月の平均で決められます。
上記は右側は、経過措置を使ってプライムに残留した会社ですが、流通時価総額達成まであと少しのような会社は、決算前に株価を上げる努力(増配や優待新設 M&Aなど)を講じてくる会社もあると思います。
決算に向けて調べておいたほうがいいかもしれません。