9月3日 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1768/値下がり343
騰落レシオ(25日)106.80
売買代金 東証一部 3兆2808億円
マザーズ 1654億円
業種 全業種プラス 鉄鋼、電気機器、証券・商品先物など大幅上昇。
個別 レーザーテック(6920)が連日の上昇となり、8%近い急伸になっています。
JFEHD(5411)や日本製鉄(5401)など鉄鋼株が大幅高になり、日立(6501)やソニー(6758)、ファナック(6954)などの主力株も大幅上昇しています。
菅首相辞任報道を受けて、KDDI(9433)やNTT(9432)が力強い上昇となり、政府が成長戦略会議でリカレント教育(社会人の学び直し)の推進を検討していることが伝わり、TAC(4319)が急騰。ビジネスブレークスルー(2464)はストップ高しています。
通期見通しを引き上げたセレス(3696)がストップ高まで買われ、プライム流通時価総額100億をクリア出来ていなかった明和産業(8103)が上方修正とともに、株価対策として、年間配当予想を22円→115円(配当利回り10.98%)に引き上げる発表をしストップ高比例配分になっています。
反面、前日急落したJR西日本(9021)やJR東日本(9020)が続落し、右肩上がりで上昇していたベイカレント(6532)も全市場で売買代金6位になる大商いで10%近い下落になっています。
大手通信株に買いが入る一方で、格安通信を展開する楽天G(4755)が大幅安になり、アインHD(9627)も1Qは大幅増益になったものの、すでに株価が高値圏にあったことから材料出尽くしで売り込まれています。
また、直近IPOには大きく売られるものが散見され、Jフロンティア(2934)が急落し、サーキュレーション(7379)はストップ安まで売り込まれています。
日経平均は急伸!
菅首相の電撃辞任の発表を受けて、一気に29000円回復です。
テクニカル的には、前日の「迷いの十字足」から上放れていて、200日線(28321円)、75日線(28311円)を明確に突破したことになります。
先物はナイトセッションで29580円まで急騰しており、すでに、2月高値からの、上値切り下げの赤いトレンドライン(29400円水準)を抜けてきており、早期の30000円トライが視野にはいっています。
25日線乖離が+4.8%になり、やや過熱感はあるものの、完全にトレンド転換したと考えても差し支えないと思います。
需給面でみても、28750円コールを売っていたはずのアムロが、ど転30000円コールの大量買い 先物も3369枚の怒涛の買いを入れてきています。
ここもと、動きのなかったGSも先物を買い越してきており、早ければ、来週のSQまでに30000円突破の流れがあってもおかしくないと思われます。
TOPIXは先日で30年4か月ぶりの高値を抜いており、少し気は早いかもしれませんが、日経平均も長期の月足でみると、90年6月高値の33192円を目指すトレンドに入ってきている可能性も念頭にいれておいたほうがいいと思います。
さて、本日は、昨日の阪和興業(8078)にも通じるアプローチで白銅(7637)を紹介します。
金属商社で約5300アイテム、7000トン以上の在庫を保有するも、有利子負債ゼロになっています。
素材価格上昇は同社の利益を押し上げる効果があります。
上記のように、取り扱い種別の売上比率はアルミニウム約65%、ステンレス約16%、伸銅約13%となっており、いずれも価格高騰が著しい素材です。
主な製品用途としては、半導体製造装置やFPD製造装置、工作機械、自動車など輸送機器などですが、全体の約40%を半導体関連が占めます。
地域セグメントは日本、中国、その他(タイ王国)の3つに分かれていますが、日本が95%で、まだ海外への成長余地を残しています。ゆくゆくは欧米への進出も視野にいれているとのことです。
単に素材を卸す商社であれば利益は出にくいのですが、この会社は、顧客が希望すれば、切断、加工、研磨まで高い技術でおこない納入しますので付加価値をつけて利益が上がりやすい構造になっています。
そして、上記白銅ネットサービスでは365日24時間見積り、発注が可能で、17:30までに発注すれば翌日には届くというサービスをやっていて、約80%はWebを通じた注文になっています。
上記ネットサービスを通じた見積は、1日あたり20000件にのぼり、「非鉄金属素材業界のAmazon」と呼ばれています。
また、より安全確保のため品質基準が厳しい航空機材料が扱えるJIS Q 9100を取得しており、ほぼ海外から輸入するしかなかった航空機の構造材なども扱っています。
水の力で切断する「ウォータージェット」も装備しており、航空機材料も加工して納入することが可能です。
アフターコロナになれば、航空機の受注も増える可能性がありビッグプロジェクトに発展する可能性もありそうです。
PER12.81倍 配当も82円→94円に増配を発表しており、配当利回り3.47%になります。
株主優待も300株以上から、食品や酒類に交換できるポイントが付き、中長期保有をしても面白いと思います。