6月16日 相場概況
日経平均 29291.01円 -150.29(-0.51%)
TOPIX 1975.86Pt +0.38(+0.02%)
マザーズ 1203.04Pt -1.59(-0.13%)
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1213/値下がり877
騰落レシオ(25日)108.99
売買代金 2兆4262億円
日経VI 18.10 +0.72(+4.14%)
VIX 17.05 +0.66(+4.03%)6/16 16:21
業種 鉱業、海運、ゴム製品など上昇
その他製品、空運、陸運など下落
個別 日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)など海運大手が大幅高。
主力どころでは、日立(6501)、ダイキン(6367)、サイバーエージェント(4751)、ZHD(4689)などが物色されています。
原油価格上昇を材料にINPEX(1605)が大幅高になり、日経新聞の次世代パワー半導体材料の記事を材料にAGC(5201)が急伸し、タムラ製作所(6768)はストップ高比例配分まで買われています。
また、株主優待導入を発表した白銅(7637)が急騰し、中期経営計画が好感されたウエルスマネジメント(3772)はストップ高まで買われました。
反面、任天堂(7974)やソニーG(6758)などゲーム関連が大幅安。
エムスリー(2413)、メドピア(6095)、メドレー(4480)など医療系グロース株も売り込まれています。
指数寄与度の高いファーストリテイリング(9983)が売られ、レーザーテック(6920)、東京エレク(8035)、TDK(6762)などハイテク株の多くも売り込まれています。
アフターコロナ関連が売られ、JAL(9201)やJR西日本(9021)などが大幅安に沈み、直近騰勢を強めていた東洋刃物(5964)も急落しています。
また、今期見通しが強い失望を呼んだザッパラス(3770)が10%を超える下落に沈みました。
日経平均は反落!
しかしながらTOPIXはプラスで終わり、東証の騰落数も値上がり銘柄のほうが多い状況です。
本日は、うわヒゲの陰線で上値が重い展開でしたが、5日線(29160円)や75日線(29105円)上を維持しており、買い優勢の形は変わっていません。
需給をみても、静観していたGSが29875円コールに買いを入れてくるなど、上値を意識した手口も見られます。
しかしながら、先物では積極的な買いは入れておらず、短期の吊り上げを狙った動きとも思われ、FOMC、日銀政策決定会合、米メジャーSQなどイベントを通過した来週あたりから上下に大きく振れる可能性があると感じています。
さて、上記は本日上場来高値を更新した銘柄群です。
いずれも、歴史のある大型株で、個人投資家というよりは機関投資家が参入してきていると思われます。
短期の値動きを狙うヘッジファンドのようなところか、年金のような長期目線の投資家かはわかりませんが、彼らの念頭にペントアップ需要を狙うという思惑があることは間違いありません。
ペントアップ需要とは、景気後退期に購買行動を一時的に控えていた消費者の需要が、景気回復期に一気に回復することです。
日本はワクチン接種が遅れており、ペントアップ需要がまるまる残っています。ワクチン接種が急速にすすむことにより、欧米では使い果たされつつあるペントアップ需要がこれから一気に爆発する可能性があります。
上記のような大型株が動きはじめているのは、この動きを予見しての行動と思われます。
そして、その筆頭はトヨタ(7203)です。
昨日、トヨタは10000円を超える上場来高値を更新しましたが、本日も続伸しています。
上場来高値ですので、買い方のほぼすべてが含み益状態で、空売り筋は損を抱える好需給になっています。
PERも12.3倍程度で、欧米の自動車株に比べれば割安になっています。
明後日から2500億円の自己株買いもスタートします。
そして、なにより、10000円を超えたことにより、値動きが変わってきます。
トヨタのようなTOPIX100に該当する銘柄は、10000円以下は1円刻みですが、10000円を超えると5円刻みになります。
通常、機関投資家が呼び値を気にして注文することはありませんので、5円刻みになれば、値動きが効率的になることが考えられます。
しかしながら、トヨタは9月末に5分割をすることを発表していますので、分割後は、また呼び値が逆戻りになる可能性が高いと思われます。
ペントアップ需要を見込んで、秋口まで、トヨタがどこまでマーケットを牽引していくか要注目と思われます。