4月28日(木)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1503/値下がり銘柄295
騰落レシオ(25日) 83.32%
空売り比率 44.3%
売買代金 東証プライム 3兆4114億円
東証スタンダード 569億円
東証グロース 1207億円
【恐怖指数】
VIX指数が30を越えてきています。
これまでは、30を越えたところで買いを入れれば勝てましたが、今回は慎重に構えたいと思います。
https://www.cnn.com/markets/fear-and-greed
Fear and greed指数は、まだ27%程度なので、買い場は、もう少し先でしょうか?
【業種】
【個別】
デンソー(6902)やトヨタ紡織(3116)、ジェイテクト(6473)などトヨタ系企業が決算を材料に急騰し、トヨタ(7203)も円安を材料に3%を超える上昇になっています。
主力どころでは、キーエンス(6861)やアドバンテスト(6857)、ルネサス(6723)などが決算を材料に大幅高になり、サイバーエージェント(4751)や日本ガス(8174)なども強い動きになっています。
フジクラ(5803)が上方修正や復配が好感されて急伸し、WOWWOW(4839)も上方修正が好感され大幅高になっています。
前日、決算を材料に大幅高した第一三共(4568)に、GSが目標株価3950円→4000円、野村証券が3300円→3400円に引き上げたレポートが発表され、7%を超える上昇になっています。
前日、ストップ安比例配分になったマクアケ(4479)にも見直し買いがはいり、9%を超える上昇になっています。
反面、今期減益計画を発表した商船三井(9104)が売られ、日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)にも警戒売りが出ています。
グロース系の企業は決算に対する反応も厳しめで、エムスリー(2413)は大幅増益着地になっても、2%を超える下落になり、OLC(4661)も中期経営計画が警戒されてか、10%を超える下落になっています。
日立建機(6305)やイビデン(4062)、航空電子(6807)、PCA(9629)などが決算を受けて大幅安になっています。
前期が営業赤字に転落することになったコニカミノルタ(4902)も6%を超える大幅下落に沈んでいます。
本日新規上場したクリアル(2998)やペットゴー(7140)は乱高下しながら、終値は初値を下回っています。
【テクニカル分析】
4/28の日経平均は大幅反発!
前日に、窓を開けた下ヒゲ陽線を形成し、翌日陽線となる「勢力線」を形成し5日線(26726円)を奪還しています。
この背景には、同日発表になった日銀の金融緩和維持、「指値オペ」を毎日実施する方針が発表され、為替が20年ぶりに131円台まで円安が進んだことがあります。
その日の日経平均CFDは、米株高もあり、一時27400円を超えるまで上昇しましたが、翌日の米株安を受けて、ほぼ、週末の現物市場水準まで値を下げて帰ってきています。
上記をみると、年始からの日本株は、米株に比べ、相対的に強くなっていることがわかります。
単に、日本株が上がってなかっただけとも言えますが、S&P500やナスダックが暴落に近い下落をする中、日経先物が前日の日経比ほぼトントンで戻ってきたというのは、記憶にありません。
以前、このブログでも、今年は日本株が米株よりパフォーマンスが上がる可能性を書いたことがありますが、「金融緩和の日本」と「引き締めの米国」の差が出始めているのかもしれません。
まだ、先の話かもしれませんが、大きな調整が来た後には、ぜひとも日本株を積極的に攻めたいところと思います。
【本日のトピック】
さて、29日のナスダックは4.2%もの下落になり、年初来安値を更新しています。
4月のナスダックの月間下落率は13%にもなり、2008年のリーマンショック以来の下落率になります。
今回の下落の引き金になったのは、ご存じの通りアマゾンの決算です。
後に「アマゾンショック」とでも言われるのでしょうか?
アマゾンの株価は、一日で14%の下落になり、時価総額が、191兆円→164兆円 27兆円も減ってしまったことになります。
トヨタの時価総額が約36兆円ですから、その8割近くが、一日で吹き飛んだことになります。
コロナの「巣ごもり」需要の反動は、ある程度予想されたことではありましたが、クラウド事業も陰りが見えてきたのは厳しいですね。
米国の時価総額上位20社を見ると、GAFAMを中心とした大手ハイテク関連が下落しているのに対し、ジョンソン&ジョンソンやウォルマート、P&Gなど、生活に密着しているセクターは月間でプラスになっていることがわかります。
S&P500と累積騰落線の位置関係をみても、昨年までは多くの銘柄が下落する中で、大手ハイテク株が指数を支えていたものの、今年に入り少数の指数寄与度の大きい大手ハイテク株が指数を押し下げています。
特に、4月以降の下落局面では、その傾向が顕著に表れています。
ひとつの大きな時代が変わってきているのかもしれません。
同日、発表になったアップルの決算は、予想を上回るものとなりました。
しかしながら、ルカ・マエストリCFOがコロナの供給制約から、次回4-6月期の売上に40億㌦~80億㌦の損失の可能性を指摘し、株価も下落に転じています。
村田製作所(6981)の決算説明資料を見ても、スマホ向けが減ってきていますので、すでに減産の影響が出ているのかもしれません。
スマホ向け半導体はしばらく軟調な状況が続くと思います。
日本のマーケットは、車載向けの半導体が補えるかどうか、円安効果をどこまで好感するかで、今後の市場動向が決まってくると思います。