3月4日(金) 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり210/値下がり1929
騰落レシオ(25日)99.41%
空売り比率 48.5%
売買代金 東証一部 3兆6277億円
マザーズ 1313億円
業種
個別
上下に振れながらも、日本郵船(9101)、商船三井(9104)など海運株の一角はしっかりの動きになりました。
三井物産(8031)、東邦チタニウム(5727)、富士石油(5017)など市況株の一角が買われ、小麦ETF(1695)やメタルETF(1686)、アルミETF(1692)など商品系ETFが急騰しています。
中期経営計画発表により、26年3月期のデジタルサービスの売上を6割強に引き上げる方針を発表したリコー(7752)が4%近い上昇になっています。
前日に三菱UFJMSが「Overweight」継続 目標株価を4740円→5120円、SMBC日興が「2」→「1」 目標株価を3900円→5600円に引き上げた三菱重工(7011)が大幅高になっています。
ロシアの原発施設攻撃を材料に、防塵・防毒マスク関連の重松製作所(7980)が高騰し、放射線遮断ボードを手掛ける技研ホールディングス(1443)、タングステン性放射線遮断生地を扱う東邦金属(5781)、ヨウ素を手掛ける伊勢化学工業(4107)などが急騰しています。
反面、東京エレクトロン(8036)やレーザーテック(6920)、アドバンテスト(6857)など半導体関連が売り込まれ、ソフトバンクG(9984)やファーストリテイリング(9983)など指数寄与度の高い銘柄も下落しています。
ロシアの軍事攻撃激化に伴い、欧州リスクが嫌気され、日産自動車(7201)やマツダ(7261)など欧州に強みを持つ自動車株が売り込まれ、デンソー(6902)やトヨタ紡織(3116)など部品株も大幅安になっています。
排出ガスの数値について不正なデータを国に提出していたと報じられた日野自動車(7205)が15%近い急落にみまわれています。
大和証券が目標株価を5400円→5000円に引き下げたAGCが10%近い下落になり、同じく大和証券が目標株価を600円→480円、日興SMBCが560円→480円に引き下げた日本板硝子(5202)が7%近い大幅下落になっています。
前日に上方修正が好感され強く買われた泉州電業(9824)が、本日は一転12%を超える下落に沈んでいます。
日経平均は大幅反落!
午前中に、ロシアがウクライナの欧州最大規模のザポロジエ原発を攻撃というニュースが流れ、日経平均も、一時800円を超える下落になりました。
どの後、「ロシアがザポロジエ原発を制圧。原発施設に損傷なし」というニュースが報道され、持ち直すも、26000円は回復することなく終了しています。
ナイトセッションの日経平均先物は、さらに下落し、25870円 -230で終わっています。
月曜の日経平均もギャップダウンスタートかもしれませんが、先物ベースでは、2/24安値の25590円を下回っていません。
今週はメジャーSQ週であり、25000円のプットのポジションが多いことを考えれば、下押しする動きもあるかもしれません。
しかしながら、25590円を下回らなければ、下値切り上げの二点底を形成し、いったんショートカバーが入ってもおかしくないと思います。
ただ、中期下落トレンドは変わりませんので、リバウンドがあっても、25日線(26915円)を上回るような動きがなければ、いずれ安値更新 23800円~24500円くらいがある可能性もあると思います。
さて、米国の長短金利差が0.24%まで下がってきていることが話題になっています。
この長短金利差がマイナス(長短金利逆転)になり、その後プラスに戻ると数か月後にリセッション(景気後退)入りすることが知られています。
金融市場が一気にスタグフレーション(不景気の中での物価上昇)を織り込み始めたと見る向きもあります。
一方、クレディスイスのジョナサン・コーン氏は、米長短金利が逆転したとしても、今回はリセッションを完全に予測することはできないかもしれないと述べています。
市中にジャブジャブにあふれた資金が債券市場に流れることにより、一時的に長短金利逆転が起こりうることを指摘しています。
NY連銀が1960年から長短金利差を活用して1年先のリセッション率を出している景気後退確率をみると、現状は6.04%とかなり低水準であることがわかります。
節目となる30%超えは80%の確率でリセッションになっています。
リーマンショック前も20%を超えていましたので、現状はまだリセッション入りする可能性は極めて低いということが言えそうです。
日経CNBCの岡崎さんはリセッション入りがあっても、2024年と予想しています。
仮に、リセッション入りが、まだ先ということならば、日本株も買い場は近いと思います。
目先、大きく下落する可能性もありますが、上記のとおり、3月は反転上昇への変化月にもなり得ます。
日経平均のPERは12.53 PBRは1.16まで下落しています。
相場の格言である「節分天井彼岸底」があてはまることになるかもしれません。
おまけ
日興の相場操縦は言語道断とおもいますが、空売りを仕掛けたヘッジファンドにインサイダー取引の疑惑はないのでしょうか?