6月17日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄351/値下がり銘柄1447
騰落レシオ(25日) 92.03%
空売り比率 44.4%
売買代金 東証プライム 4兆2721億円
東証スタンダード 1073億円
東証グロース 1071億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
SMBC日興が投資判断を「2」→「1」、目標株価を67000円→78000円に引き上げたファーストリテイリング(9983)が大幅高になり、GSが目標株価を21000円→28000円に引き上げたファナック(6954)、同じくGSが目標株価を730円→950円に引き上げた東レ(3208)が逆行高になっています。
山崎製パン(2212)や日清製粉(2002)、ハウス食品G(2810)など食品株が買われ、関西電力(9503)、九州電力(9508)など電力株も買われています。
政府が7月に全国に対象を広げる「県民割」の補助額を増額することが伝わり、JR九州(9142)や京王電鉄(9008)、小田急電鉄(9007)など鉄道株の一角が物色されています。
マッチングアプリ「恋庭」の5月課金が過去最高になったことが報じられたバンクオブイノベーション(4393)が大幅高になり、膵臓がん治療の臨床試験において、がんの縮小が1例確認されたキャンバス(4575)が一時ストップ高になるまで買われています。
反面、SOX指数の大幅下落を受けて、東京エレクトロン(8035)やレーザーテック(6920)、アドバンテスト(6857)など半導体関連が軒並み大幅下落になり、年初来安値を更新する銘柄も散見されます。
ソフトバンクG(9984)やTDK(6762)、信越化学(4063)など主力グロース株が売り込まれ、リクルート(6098)は年初来安値を更新しています。
6月のグローバル生産計画を引き下げたトヨタ(7203)が3%を超える大幅安になり、日本製鉄(5401)、JFEHD(5411)、神戸鋼(5406)の鉄鋼大手も大幅安になっています。
グロース市場も続落し、ビジョナル(4194)やウエルスナビ(7342)などが大幅下落になり、新規上場から異例の強さを見せていたANYCOLOR(5032)もストップ安まで売り込まれています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅反落!
ギャップダウンからスタートし、3/9安値から5/12安値を結んだトレンドラインが走る26200円どころや、心理的節目となる26000円を割り込んでいます。
日銀政策決定会合をふまえた、黒田総裁の会見は、想定通りの現状維持 金融緩和継続というものでした。
発表直後は円安が進み、日経先物も200円ほど上昇する局面がありました。
今のところ、5/12安値(25688円)を割り込んでいませんし、直近高値から2500円以上も一気に下落してきていますので、いったん反発があっても、おかしくないと思われます。
しかしながら、下降する5日線(26467円)も抜けきれないことになれば、再度下落し、ダブルトップを形成する可能性もありますので注意が必要です。
日経500のチャートを見ると、すでに、3月の安値、5月の安値を割り込んで年初来安値を記録しています。
日経500は先物がありませんので、より実態に即していて、日経平均の先行性があると言われています。
米株と政府の、かじ取りいかんなのでしょうが、一段の下落も想定しておくべきかもしれません。
【本日のトピック】
さて、ここにきて、インフレ要因の原油、天然ガス等、エネルギー価格が下落してきています。
私が見つけていないだけかもしれませんが、今のところ、エネルギー価格の下落につながるようなニュースは、バイデンのサウジ訪問ぐらいしか見当たりません。
むしろ、ロシアの政治的な思惑と思われる「ノルドストリーム1停止」の可能性を報道するニュースが出ていて、天然ガスは上昇していてもおかしくない状況です。
ロイターは世界経済成長が鈍化し、エネルギー需要が減退するとの見方があると報じています。
原油に関しては、2008年同様に、月足上ひげ陰線を形成しつつあり、売りのサインが点灯する可能性があると指摘する人もいます。
6/17に発表になった、5月米鉱工業生産統計は4か月ぶりのマイナスになっています。
来週発表になる、5月中古住宅販売と5月新築住宅販売も、恐らく、減速していると思います。
米10年国債利回りも、やや下落気味です。
来週、インフレ沈静化という流れになった場合、米株がどのように動くのかは要注目です。
これまでは、スタグフレーション懸念で、金利↑=株安↓
リセッション懸念なら、FRBが金利引き上げをゆるめるやろということで、金利↓=株高↑でした。
ところが、今回のFOMCでは、FRBは場当たり的な対応になっていて、信任性を大きく失墜していると思います。
もし、来週、インフレが沈静化傾向がみえても、なお株が下落ということになれば、本格的な景気悪化を織り込み始めているということになるでしょう。
FRBはコントロールが不能になっているという認識が広がれば、市場は過剰に反応するかもしれません。
【おまけ】
インベスト イン キシダ デス!