7月5日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1007/値下がり銘柄749
騰落レシオ(25日) 99.19%
空売り比率 44.4%
売買代金 東証プライム 2兆4120億円
東証スタンダード 762億円
東証グロース 1028億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
月次が好感されたファーストリテイリング(9983)が4%を超える上昇になり、日経平均を102.62円引き上げています。
米金利低下基調を見込んで、レーザーテック(6920)やエムスリー(2413)、メルカリ(4385)など、グロース株が大幅上昇になり、新興グロースにおいても、フリー(4478)やメドレー(4480)、ウェルスナビ(7342)が大幅高になっています。
原油高を材料にINPEX(1605)や石油資源開発(1662)が物色され、大阪チタニウム(5726)や東邦チタニウム(5727)も、航空機向けスポンジチタンの需要増を背景に空売りの買戻しをさそい急騰しています。
日経新聞で事業の再構築を進めていると報じられたホーブ(1382)がストップ高まで買われています。
今朝の日経新聞で、再生エネルギーを貯める定置用電源として「空気電池」の実用が近づくと報じられ、2023年にサンプル出荷を始めるFDK(6955)が大幅高になっています。
1Qの経常が前年同期比18倍の7.2億円に急拡大したハイディ日高(7611)が急騰し、通期上方修正を発表したネクステージ(3186)も乱高下しながら6%を超える上昇で終わっています。
前日大きく売り込まれた直近IPOのANYCOLOR(5032)やEDP(7794)も本日は2ケタの割合の上昇になっています。
反面、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運株は逆行安になり、連日大商いで物色されていた東京電力HD(9501)も小幅安になっています。
投資先の火災により、事業運営に重大な影響が生じる可能性があると報じられた大阪ガス(9532)が売られています。
前期の利益が計画に届かなかったクスリのアオキ(3549)が大幅安になり、マツキヨココカラ(3088)やツルハHD(3391)などドラッグストア関連が売り込まれています。
月次が失望を呼んだアダストリア(2685)やユナイテッドアローズ(7606)が大幅安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続伸!
「陰の陽はらみ」からのマドを開けての陽線となり、5日線(26342円)を6/29以来、1週間ぶりに上回っています。
週末には、先物を入れれば1兆円を超えるETFの換金売り需要がありますので、このまま、上昇していくのは難しいと思いますが、
今週、なんとか26086円以上で終わってくれれば、週足でも「陰の陽はらみ」になり、来週に期待がもてる形になる可能性があります。
まだまだ、楽観はできませんが、注目したいポイントと思います。
【本日のトピック】
さて、ブルームバーグによると、米住宅市場が急失速してきているという記事が掲載されています。
これまで、中古住宅など取引件数は減っても、価格は上昇していたため、インフレ沈静化が進んでおらず、スタグフレーションに陥ることが危惧されてきました。
ところが、上記の記事によると、売却は出来ていないものの、値下げがおこりはじめ、実売価格が急落する可能性があるようです。
実際、米国の期待インフレ率は下落し始めています。
前日、米株市場が休場であったにもかかわらず、日本株が大幅高したのは、上記の記事のように、「FRBが9月にタカ派色を方針転換する」という観測が流れたからということもあるでしょう。
原油価格が、上昇する可能性は残されていて、まだ、手放しで「インフレ沈静化」というには早いような気もしますが、市場の関心は、「デフレ転換で、企業業績にどのような影響がでるのか」に移ってくると思われます。
上記、日経新聞においても、ハイテク生産調整が始まった可能性を指摘していて、日経平均の理論価格を「2万3600円程度」と試算できるとしています。
経験則上、こういう悲観的な観測が増えれば、底打ちが近いことが多いのですが、今後の決算発表と株価の反応には注目していくべきと思います。
米株は7/14のJPモルガン・チェースとモルガンスタンレーから決算発表が本格化してきます。
まだ、時間があるため、金利低下を材料に米株が反発する局面があるかもしれませんが、本当の買い場は決算を消化したあとになるのではないかと感じています。