9月7日(水)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄432/値下がり銘柄1369
騰落レシオ(25日) 91.67%
空売り比率 47.7%
売買代金
東証プライム 2兆7552億円
東証スタンダード 887億円
東証グロース 1202億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
144円台まで進行した円安を受けて、三菱自動車(7211)やSUBARU(7270)、マツダ(7261)など自動車株が活況になり、円安恩恵の大きい任天堂(7974)もしっかりの動きです。
米金利上昇と共に、日本の30年債利回りも1.310%と6年9か月ぶりの高水準になったことから、東京海上HD(8766)やSOMPOホールディングス(8630)など保険株が大幅高になっています。
未定としていた今期業績予想提示や増配計画が好感されたウエルネット(2428)や上方修正を発表したツクルバ(2978)が急伸しています。
日本経済新聞で、コロワイド(7616)がフードサービス事業の買収を提案したと報じられたシダックス(4837)が急反発になっています。
子会社が開発した浄化技術の事業計画が、経産大臣および環境大臣による「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」に適合していることが確認され、商業利用が可能になったと発表したエンバイオHD(6092)がストップ高まで買われています。
反面、日経新聞の社長インタビューにおいて、業績懸念が強く意識された日本郵船(9101)が8%近い急落になり、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)も大幅下落になっています。
金利上昇がグロース株に逆風となり、ソニーG(6758)やソフトバンクG(9984)、リクルート(6098)などが大幅安になっています。
今期業績見通しを大幅下方修正し、赤字転落になることを発表したくら寿司(2695)が10%近い急落になり、年初来安値を更新しています。
SMBC日興証券が投資判断を「1」→「2」に引き下げ、目標株価も2700円→2000円に引き下げたPHCホールディングス(6523)が10%近い急落になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は反落!
5日線(27597円)に頭を押さえられる形で、34営業日ぶりに200日線(27467円)を割り込んできています。
空売り比率が47.7%で、陰線ながら下ヒゲを引いていますので、多少買戻しがあってもおかしくありませんが、引き続き5日線もクリアできない状況であるなら下値模索は続くと思います。
米株に比べ日本株の相対的優位性はあるものの、今の状況では、どうしても外部環境に引きずられることは否めません。
現水準より下の水準では、売買高が少なく価格帯が薄い水準になります。
これ以上下落の動きになると、26000円前半まで、一気に下落してもおかしくありません。
メジャーSQを控えて、目先のセリングクライマックスをどのような形で迎えるのか注目されるところと思います。
【本日のトピック】
さて、9/6に発表になった8月 ISM非製造業景況感指数は、予想より改善する結果となり、米国経済の底堅さが確認される形になりました。
その結果、米国金利が上昇し、日米の金利差が拡大することにより、為替の円安が一気に進んできています。
そして、ようやく、年末までの金利水準が、FRB高官が適正と考える水準まで上昇してきています。
米国市場は年末までの利上げを折り込みはじめています。
それに対し、欧州経済は、米国に比べてはるかに厳しい状態で、8日のECB定例理事会で、0.75%の利上げを実行しても大丈夫なのか不安視されてきています。
日経新聞は、欧州が、まるで北朝鮮のように、ロシア石油を「瀬取り」して裏流通させる衝撃的な記事を掲載しています。
欧州は、そこまで追い詰められてきているということでしょう。
さしあたって、警戒されるのは8日のECB定例理事会です。
0.75%の利上げで、欧州株が暴落ということになれば、日本株も26000円前半まで売り込まれる要因ともなり得ると思います。
しかしながら、もし、そのような動きになれば、今度は9/13の8月の米CPI発表が反発のきっかけになると思います。
恐らく、8月CPIはインフレのピークアウトを予見させる結果になることが想定され、金利上昇を織り込んだ米国市場は、いったん反発に入るのではないかと思います。
日本株が、その段階でセリングクライマックスを迎えることを想定し、一段の下落局面では買い向かうのが有効ではないかと思いますがいかがでしょう。