9月6日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄883/値下がり銘柄850
騰落レシオ(25日) 89.64%
空売り比率 43.1%
売買代金
東証プライム 2兆1250億円
東証スタンダード 790億円
東証グロース 1382億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理|ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
日経平均に新規採用になったHOYA(7741)が大幅高になり、あらかじめ除外予想のでていたユニチカ(3103)も悪材料出尽くしで7%を超える上昇になっています。
全体の方向感が乏しい中、ダブルスコープ(6619)やフーバーブレイン(3927)、カイオム・バイオサイエンス(4583)など材料株が大幅高になっています。
前日に今期営業利益12億円→21億円 配当も10円→20円の増配予想を発表したトーホー(8142)が、一時20%を超える大幅上昇になっています。
いちよし証券がレーティングを「B」→「A」に引き上げ、目標株価も750円→1250円に引き上げた新田ゼラチン(4977)が急伸し年初来高値を更新しています。
月次が好感されたABCマート(2670)やコックス(9876)、力の源HD(3561)が大幅高になっています。
反面、日経平均採用期待の高かったOLC(4661)が急落になり、採用になったSMC(6273)も買いが続かず2%を超える下落になっています。
OPECプラスの減産で原油が続伸し、JAL(9201)、ANA(9202)の空運株、西武HD(9024)や小田急(9007)などの鉄道株、東京電力HD(9501)や関西電力(9503)など電力株が、コスト高が懸念され、軟調な動きになっています。
アマゾンが処方薬のネット販売参入を検討していることが報じられ、日本調剤(3341)やアインHD(9627)、クオールHD(3034)、HYUGA PRIMARY CARE(7133)などが大幅安になっています。
シダックス(3182)がオイシックス・ラ・大地(3182)のTOBに反対の意見表明を出したことが嫌気され、両銘柄とも大幅安になっています。
贈賄容疑で元専務ら2人が逮捕されたと報じられたKADOKAWA(9468)が大幅安になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は小幅高!
一時27813円まで上昇し、5日線(27729円)や週足の52週線(27799円)を上回るも、押し戻され、上値の重たい「上髭陰線」を形成しています。
明日以降も引き続き、200日線(27478円)や75日線(27407円)を下値支持線として、下落してくる5日線を上回ることができるかが注目になります。
下落トレンドでの短期リバウンドは5日線がメドになると言われていて、明日以降も5日線に頭を押さえられる動きになれば「デッドキャットバウンス」(死んだ猫でも高いところから落とせば地面に当たって跳ね返る)ということになります。
今週は、SQ週でもあり、ボラティリティが高くなることも想定され、相場の分岐点になることもありえますので注意が必要です。
【本日のトピック】
さて、ロシアが欧州向けにガスを供給する「ノルドストリーム」について、当初の計画通り稼働を再開できないと通達したことに欧州市況は揺れています。
9/8(木)に開かれるECB定例理事会では、0.75%の利上げが見込まれていて、欧州経済がリセッションに突入することが危惧されています。
ドイツ政府は、エネルギー企業に課税強化して、家計に650億ユーロ(約9兆円)の救済支援策を打ち出すことに合意しています。
電気代高騰に苦しむ国民の不満を抑えるための、致したかない措置かもしれませんが、インフレが進行するなかで、補助金をばらまくのは、明らかにインフレを増長させることになります。
そして、企業に増税するのですから、リセッション入りは濃厚ということになるでしょう。
ロシアは冬にかけて、有利な条件で休戦に持ち込むために、エネルギー戦争で欧州を締め上げようとするでしょう。
欧州は米国より深刻な経済状況であると思います。
欧州市況が、日本の市況にダイレクトな影響を及ぼすことはありませんが、じわじわと日本経済にも悪影響をもたらします。
米中経済戦争とともに、欧州の経済状況もリスク要因として注視しなくてはならないと思います。
そう考えると、日本経済の優位性はあきらかです。
金融緩和を継続している資本主義の国であり、数多くの次世代技術も保有しています。
岸田首相は9月末にNY証券取引所で講演するようですが、しっかりアピールして外国人投資を促してほしいものです。