9月9日(金)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1205/値下がり銘柄535
騰落レシオ(25日)102.15%
空売り比率 48.4%
売買代金
東証プライム 3兆1436億円
東証スタンダード 996億円
東証グロース 1362億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
高配当株に見直しがはいり、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運株が大幅高になっています。
洋上風力発電の公募ルール見直しの思惑でレノバ(9519)が一時9%高になり年初来高値を更新しています。
騰勢を強めているダブル・スコープ(6619)が売買代金4位になる大商いをこなしながら急騰し、年初来高値を更新しています。
同社株は、本日より「売り禁」になっていて、前回6月同様踏み上げの思惑も強まっています。
東証が公表している空売り残によると、モルガン・スタンレーMUFGが400万株超、ノムラインターナショナルPLCが250万株超、バークレイズキャピタルが55万株超、UBS AGが88万株超など、かなり積み上がってきています。踏み上げがどこまで続くのか注目されます。
東海東京証券が目標株価を5710円→5920円に引き上げたサカイ引越センター(9039)が大幅反発になっています。
2Qの経常利益が前年同期比2.0倍の15.1億円に急拡大していることを発表したミライアル(4238)が8%を超える上昇になっています。
エイジングスキンケアブランドDUOの「ザ・クレンジングバーム」シリーズが累計出荷個数4000万個を突破。3年連続クレンジング売上No1を獲得したと発表したプレミアアンチエイジング(4934)がストップ高まで買われています。
韓国の連結子会社が、LGグループ傘下の通信会社、および韓国最大規模のデジタルIT企業と「メターバースキャンパスプラットフォーム事業」に係る業務提携を結んだと発表したガーラ(4777)がストップ高まで買われています。
反面、トヨタ(7203)やソニーG(6758)、任天堂(7974)などの主力銘柄が弱く、ダイキン(6367)やHOYA(7741)なども軟調な動きになっています。
原油価格が持ち直したことから、JAL(9201)、ANA(9202)の空運株が売られ、JR東日本(9020)やJR東海(9022)など原油高がデメリットになる銘柄が軟調になっています。
今期予想が増収減益になることを発表したアルチザネットワークス(6778)は、決算にサプライズ感がなかったことから、利益確定売りがでて、一時大きく売り込まれています。
今期予想の下方修正を発表したアールプランナー(2983)や1Qの決算が材料出尽くしとみなされたエッジテクノロジー(4268)がいずれも9%を超える急落になっています。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
ギャップアップからスタートし、25日線(28269円)に突っかける動きになり、パラボリックも陽転しています。
SQ値は28253.40円になっています。
日経平均CFDは続伸し、28421円 +206で帰ってきています。
したがって、来週は、明確に25日線を上抜ける形になり、価格帯も薄いゾーンに突入しますので、8/17高値(29222円)を目指す強い動きになることが想定されます。
日経先物が短期CTAの買い転換となる想定値(27699.8円)を超えてきましたので、ショートポジションを取っていた短期筋はロングポジションに転じていると思います。
しかしながら、ドル建て日経平均は20000円近辺まで下落してきていて、いまだ長期の海外投資家の買いを呼び込めていません。
したがって、日本株が米株離れをしてきているとは言い難く、現状は結局米株次第と言わざるを得ないと思います。
そして、円高は日経平均を下落させることになります。
資本主義で金融緩和継続、治安もよく割安である日本株に、長期の海外投資家が触手をのばさないのは、いまだ、バラマキしか政策を出せない政治に期待がもてないからかもしれません。
いずれ、日本も金融緩和から脱出しなくてはいけない時期が来ますので、それまでに、いかに強い経済をつくれるかが重要になると思うのですが・・・
【本日のトピック】
さて、9日にFRBのウォラー理事は9月のFOMCにおいて、「再度大幅な」利上げを支持すると述べ、0.75%の利上げを示唆しています。
ところが、9月のFED Watchを見ると、0.75%の利上げ観測が91.0%になっていて、ほぼ織り込んでいることがわかります。
年末までの金利水準も、ここもとFRB高官たちがコメントしていた3.75%~4.00%を、おおむね織り込んできていることがわかります。
したがって、13日発表の8月CPI(消費者物価指数)も原油価格動向から、低下していると思われますし、20日からのFOMCも米株を下落させる材料にはならないと思います。(CPIが上昇していれば別ですが・・)
CPIがピークアウトして、米株が下落したのは、深刻なリセッションになった1937年と2008年だけです。
したがって、投資家の懸念はインフレから景気後退に移ってくると思います。
米国の景気動向を率直にはかることができるのは10月半ばからスタートする決算発表でしょう。
現状で決算動向を予測するのは困難なのですが、ブルームバーグによると、米家計の純資産が過去最大の減少になっていることを報道していて、消費が冷え込むことは想定しておいたほうがいいと思います。
米国はカード社会ですので、VISAなどの決算をみても、金利上昇は消費を冷え込ませる要因になります。
上記アマゾンの記事をみても、すでに、消費者は生活必需品以外は出費をひかえる傾向がでてきているようです。
恐らく、来週は米株は上昇すると思います。
FOMCあたりまでは続くでしょうし、S&P500は直近高値の4300Ptあたりまでは上昇するかもしれません。
米株強気論者は、FRBはリセッションを回避することを前提に強気を唱えるでしょう。
しかしながら、過去最速最大の利上げが、米景気に与える影響をFRBがコントロールできるのかは未知数と思います。
目先は強気でいいと思いますが、決算までには、いったん降りる、もしくはショート目線というのも一考かとは思いますがいかがでしょう。