10月4日(火)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1777/値下がり銘柄52
騰落レシオ(25日)84.60%
空売り比率 42.8%
売買代金
東証プライム 3兆2293億円
東証スタンダード 804億円
東証グロース 1385億円
【恐怖指数】
恐怖と貪欲指数 - 投資家心理 |ティッカー (cnn.com)
【業種】
【個別】
資源高と円安の影響で今期利益の上方修正と増配の発表をした伊藤忠(8001)が8%を超える急騰になり、丸紅(8002)、住友商事(8053)、三井物産(8031)など商社株が全面高になっています。
米国金利低下を好感し、日経平均が半年ぶりの上げ幅を記録し、ソフトバンク(9984)やファーストリテイリング(9983)、東京エレクトロン(8035)など指数寄与度の高い銘柄が大幅高になっています。
メルカリ(4385)が10%近い上昇になり、東証グロースにおいても、ビジョナル(4194)やANYCOLOR(5032)などが急騰しています。
ANYCOLORはすでに信用取引の増担保規制がはいっていますが、これ以降過熱すれば、増担保規制の第二次措置になる可能性があるため注意が必要です。
岸田首相が所信表明演説において、リスキリング(学び直し)支援に5年で1兆円を投じる計画を発表したため、直近上場のプログリット(9560)が連日のストップ高まで買われ、上場来高値を更新しています。
同様にオンライン英会話サービスを手掛けるレアジョブ(6096)も急伸しています。
1Qの営業利益が45億円で37億円程度のコンセンサスを大きく上回る着地になり、同時に三崎ストアーからスーパーマーケット事業を譲り受けることを発表したクスリのアオキHD(3549)がストップ高まで買われています。
8/19のこのブログでも紹介したマイクロ波化学(9227)が、ロックアップ解除になり、大株主のジャフコGや東京大学エッジキャピタルパートナーズの保有割合が減少になったことが報じられ、需給改善から、本日ストップ高まで買われ上場来高値を更新しています。
反面、ほぼ全面高になる中、川崎汽船(9107)が逆行安になり、NSユナイテッド海運(9110)や名村造船(7014)なども軟調な動きになっています。
インフラ整備関連の進捗の遅れや資材高騰の影響で1Qに続き、上半期決算も大幅下方修正となったダイセキ環境ソリューション(1712)が売り込まれ、年初来安値を更新しています。
3Qの決算を発表し、大幅増収増益となったものの、通期業績を据え置いたことが嫌気されたネクステージ(3186)が大幅安になり、同業のIDOM(7599)も大きく売り込まれています。
昨日発表になった国内新車販売台数は底打ちの動きが見られ、今後中古車価格は下落に転じると見る向きもあるようです。
物流サービス事業で既存顧客に係る売上が想定を下回ったことから、上期業績が大幅下方修正となった関通(9326)が10%近い下落になり、上場来安値を更新しています。
【テクニカル分析】
日経平均は大幅続伸!
12営業日ぶりに、短期戦の5日線(26348円)を上回り、同線も上向き転換になっています。
しかしながら、心理的な節目の27000円どころには、200日線(27330円)、75日線(27405円)、25日線(27430円)など主要な移動平均線が収れんしてきており、強力なレジスタンスになっています。
岸田首相の所信表明演説は経済対策が全面に打ち出されていて、いままでのものに比べれば望ましい内容になりましたが、1年間、ほぼ検討で終始してきたため、その実行力は、まだ半信半疑というところでしょう。
海外投資家が買い越しに転じるには、時期早々と思われ、まだまだ米株離れは難しいと思います。
今のタイミングでは戻り売りが正解と思います。
【本日のトピック】
さて、昨日の米株上昇の要因としては、まず英政府の「最高所得税率の引き下げ案の撤回」があげられます。
まさに朝令暮改のドタバタ劇になっていて、国債の臨時買い付けは続行になるため金利が大幅低下になっています。
加えて、9月のISM製造業景況感指数は予想を下回り50に近づく水準まで悪化しています。
しかしながら、この結果はFRBが「インフレ沈静化で金利上昇の手綱を緩める期待」につながり、株価の上昇につながったものと思われます。
懸念としてあるのは、米株市場が、企業業績悪化を織り込めていない可能性があるということです。
マイクロンは悪い決算発表後も株価は上昇という動きを見せていますが、四半期出荷台数が予想を下回ったテスラは急落になっています。
主力のGAFAMも、決算悪が想定されますが、(特にアマゾンは酷いのでは・・)株価が織り込んでいるとは言えないと思います。
これから本格化する米決算において、マイクロンのように織り込み済みという動きが見えれば、景気がリセッション入りしても、株価底入れとなる可能性があると思いますが、まだ時期早々のように思います。
ウルトラCがあるとすれば、ロシアが核を使わず、西側有利の条件で撤退することですが・・・