3月13日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄171/値下がり銘柄1639
騰落レシオ(25日)122.20%
空売り比率 44.7%
売買代金
東証プライム 3兆1285億円
東証スタンダード 1048億円
東証グロース 1503億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
【テクニカル分析】
本日は割愛します。 m(_ _"m)
【本日のトピック】
ワイエイシイホールディングス(6298)
(↑↑ よろしければ、ご高覧ください。)
さて、大発会のブログで取り上げたワイエイシイホールディングス(6298)が高騰してきています。
本日は同社のIRにヒアリングをかけましたので、再度掲載します。
大発会のブログで紹介した時は1602円でしたので、その時から1000円以上上昇してきていますが、結論から言うと、まだまだ買いと思います。
①なぜ、買われてる?
株価上昇の材料には、事欠かない同社ですが、今市場で材料視されているのは、上記の「KATANA」(毛髪縦断スライス装置)です。
1億本もの髪の毛を縦に高速切断する装置で、髪の毛のドーピングを調べることが可能です。
従来、血液採取など、体に負担がある方法でしか検査できなかったことが、ドーピングを調べることにより、多方面の病気の検査に応用が可能になるようです。
同社は米国の医療ベンチャーであるライナスバイオ社と業務提携しています。
ライナスバイオ社は2021年3月に設立されたバイオベンチャーですが、ジョンソン&ジョンソンとかボッシュやファイザーなど錚々たる国際企業が同社に出資しています。
ライナスバイオ社は「自閉症改善プログラム」でFDA(アメリカ食品医薬品局)からブレイクスルーデバイス(画期的な技術に対して審査を早める)指定を受けていて、FDAから助成金も得ています。
自閉症は早期発見治療が必要と言われていますが、乳幼児の自閉症診断には、検査がむずかしく、通常診断結果がでるのに4~5年かかるようです。
ライナスバイオ社は、ワイエイシイの「KATANA」を使いドーピング検査から自閉症診断の検査に応用しようとしています。
このドーピング検査は、将来、患者負担の少ない検査方法として、多方面の医療検査に応用されることが期待されているようです。
(ライナスバイオ社が上場という噂も・・・)
しかしながら、非常に夢のある材料ですが、IRにヒアリングしたところ、ワイエイシイの売上として実現するのは、再来期以降になりそうとのことです。
②足元の業績は?
上記は、ワイエイシイの3Q決算の説明資料です。
受注残が過去最高に積み上がっています。
ちなみに、受注残に上期下期の偏重はなく、為替もあまり影響はありません。
受注残の主要因は電子機器関連事業に分類されるワイエイシイエレックスが手掛ける人工透析装置です。
ニプロが主要な取引先になっていますが、ニプロは、現在「Wao」という新型人工透析装置にモデルチェンジをはかっています。
将来的には、現行の「ダイヤマックス」から「Wao」に入れ替わる可能性が高いようですが、採用する各国の承認が必要なようです。
ニプロの人工透析装置は二つの会社に分類発注されていて北米、東南アジアは石川の渋谷工業、南米、インドはワイエイシイが担当しているようです。
各国に承認を取る間、受注残として積み上がっているようです。
人工透析装置の需要は非常に多く、今期は月額300台くらいだったのが、来期は400台くらいが見込めるかもしれないとのことです。
人工透析装置はニプロのOEMであり、必ずしも、利益率は高くないようですが、同社の来期の売上に貢献すると思います。
その他、NEDO(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)と開発を進めているアルツハイマー型認知症早期発見装置は開発が進んでいて、近いうちに進捗状況報告のIRが出そうです。
また、自動紙包装機は、SDGsの観点から、過剰包装に問題意識を持つ企業が増えており、引き合いが強いようです。
足元の業績も期待できますし、新製品も株価上昇材料につながると思います。
③M&A
また、ワイエイシイは、AI技術を活用したFPC・半導体向けのハイエンド検査装置を手掛けるJEインターナショナルと、その子会社のGDテックをM&Aし、子会社化することを発表しています。
両社で17億円強の売上があがっていますが、ワイエイシイとの相乗効果で、それ以上の売上が期待できるようです。
④需給
同社の需給をみると、10万株~20万株を貸株を使って空売りをかけているヘッジファンドが7社~8社あることがわかります。
ワイエイシイの浮動株比率は33.8%で、浮動株は330万株程度です。
ここもと、200万株強の出来高ができたあと、出来高減少の中株価が上昇してきています。
恐らく、浮動株の半分以上は現沈(当面売る気のない大口資金に買われる状態)していて、担がれている空売り筋は真っ青になっていると思われます。
すでに、一部のヘッジファンドが買い戻す動きを見せていますが、空売り筋にとっては、自分の1万株、2万株の買戻しで株価が上昇してしまう悪夢状態と思われます。
目先の業績にも期待が持て、株価材料も豊富、需給も良好である同社株は、まだまだ期待が持てるのではないでしょうか?