4月3日(月)
【相場概況】
東証プライムの値上がり銘柄1448/値下がり銘柄341
騰落レシオ(25日) 122.91%
空売り比率 43.4%
売買代金
東証プライム 2兆8278億円
東証スタンダード 1080億円
東証グロース 1857億円
【恐怖指数】
Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【業種】
【個別】
INPEX(1605)が5%を超える大幅上昇になっています。
同社株は、「OPECプラス」の加盟国が、原油の日量110万バレル強の追加減産に踏み切ると伝わり、原油価格が一時81㌦を超える急騰となったことから、採算改善期待の買いが集まった様子です。
原油関連として、コスモエネルギー(5021)や石油資源開発(1662)、出光興産(5019)なども大幅高になっています。
Delta-Fly Pharma(4598)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は、難治性又は、再発の急性骨髄性白血病の患者を対象に米国で実施中の「DFP-10917」の臨床第3相比較試験の症例登録について、目標の150症例に対して143症例までの登録が進んだと発表しています。
「DFP-10917」は、投与経路も点滴による持続静注とした新規のデオキシシチジン誘導体です。
株価は3/1高値の1510円が意識される動きになりそうです。
システムサポート(4396)が急伸し、年初来高値を更新しています。
いちよし証券がレーティングを新規に「A」、目標株価を3200円に設定しています。
同証券はクラウドインテグレーション事業の成長性に着目していて、同社のクラウド事業の独自性や総合力について、市場の評価は十分でないと見ているようです。
同事業の今後3年間の売上高成長率は年平均33%と予想し、収益も2割の成長が続くと見ているようです。
フジプレアム(4237)が大幅反発になっています。
政府は「曲がる太陽電池」ペロブスカイト太陽電池を2030年までに普及させる方針であることが報じられています。
同社は、ペロブスカイト太陽電池関連と認知されていて、買いを集めたものと思われます。
また、ペロブスカイト太陽電池の主要材料である「ヨウ素」を手がける伊勢化学工業(4107)やK&Oエナジーグループも買われています。
明日以降も物色が続くか注目されます。
Abalance(3856)が大幅続伸になり、上場来高値を更新しています。
同社は3/31に、同社グループのベトナム法人VSUN社が、千葉銀行の香港支店を通じて、グリーンローンによる資金調達を行ったと発表しています。
調達額は1000万米ドルで、VSUN社は全額太陽光パネル製造第4工場の設備資金に充当する予定のようです。
同社の強い決算見通しはVSUN社の太陽光パネル製造に依存していて、あらためて太陽光パネル事業への期待感が意識されたようです。
同社株は2月の決算発表以来、強い上昇トレンドを継続していて、このまま大台を目指す可能性もあると見る向きもあるようです。
【テクニカル分析】
日経平均は続伸!
5日線(27882円)にサポートされる形で、着実に下値が切り上がる強い動きになっています。
マドを開けての十字足になっていますので、いったん調整にはいっても、おかしくありませんが、目先は25日線(27692円)を維持するようなら、今しばらくの上昇継続になるかもしれません。
3/9高値の28734円が意識される動きになる可能性もあり得ると思います。
【本日のトピック】
さて、ご存じの通り、東京証券取引所はPBRが1倍を下回っている企業に株価水準を引き上げるための具体策の開示を求めることを通達しています。
直近ROE8%未満、PBR1倍割れは、プライム市場の約半数、スタンダード市場で約6割におよぶ状況で、経営者の資本コストや株価に対する意識改革が必要とのことです。
そもそも
PBR=時価総額÷自己資本
ROE=純利益÷自己資本
PER=時価総額÷純利益
PBR=ROE×PER
となります。
東証の働きかけもあり、最近は自社株買いを行う会社も増えていますが、企業に求められるのは、本来ROEを向上させることです。
純利益5億円
自己資本200億円の企業の場合
ROE=5÷200=2.5%になります。
仮に5%の自社株買い10億円を発表したとすれば
ROE=5÷190=2.6%となり、ROEはわずかしか上昇しません。
株価上昇は一時的になるでしょう。
そして
ROE=純利益率×純資産回転率×財務レバレッジ
にもなります。
先ほどのケースで
純利益を5億円→10億円に引き上げれば、ROEは5%
20億円ならばROEは10%になります。
つまり、小手先の自社株買いより、利益を上げることが王道です。
先日、私もあるメーカーでPBRが著しく低い企業の株主総会に出席しましたが、PBRが低い企業の経営者は、得てして株価に無頓着です。
そして、市場からも見放されていて、売買高が少ないケースが多いように感じます。
東証に出す改善策の開示をIRとして公表するように求めてきましたが、これからも、銘柄選別する上で、「いかにして利益を上げていくか説得力のある開示のある銘柄」を選ぶべきと思います。