6月7日(水)
【相場概況】
【騰落レシオ】
【空売り比率】
日経平均が593円も下落した割には空売り比率があまり上昇していません。
【売買代金】
【米株市況】
【恐怖指数】
【Fear and Greed Index】
EXTREME GREEDに突入!
【業種】
【個別】
クミアイ化学工業(4996)が5連騰になり、年初来高値を更新しています。
同社は、前日に業績予想の上方修正を発表しています。
上半期営業利益は従来予想の101億円から127億円、前年同期比61.3%増に、通期では145億円から171億円、前期比34.9%増にそれぞれ引き上げています。
上期において、農薬及び農業関連事業の海外向けの販売が好調に推移していることに加えて、原燃料価格の高騰を踏まえて販売価格の改定を実施したことなどが寄与する見通しとのことです。
市場では、海外農業市場の拡大を受け、農薬への引き合いも強い状態が続くとの見方が多く、上方修正を受けて買い安心感が広がったようです。
岩谷産業(8088)が引き続き、水素関連の中心銘柄として買いを集め、連日で上場来高値を更新しています。
本日は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を8,760円から10,160円に引き上げたことも好感されたようです。
同社は2024年3月期を初年度とする新しい中期経営計画を策定中ですが、同証券は、この新しい中期経営計画が、ROE 起点の財務目標となることを期待しているとしています。
また、自己資本の水準と株主還元方針の定量的な開示に注目するとのことです。
明日以降の株価も注目されるところです。
トクヤマ(4043)も、水素関連の出遅れ銘柄として買いを集め、年初来高値を更新しています。
同社は水を電気で酸素と水素に分解し、燃料となる水素を取り出す水電解装置で、本格的に水素ビジネスに参入することを昨年発表していて、今年度中に事業化することを目指しています。
一部報道によれば、今年の夏頃から水電解装置の量産を始めるとのことで、既に国内外の企業から問い合わせが来ているようです。
これが材料視され、水素関連として、見直し買いに繋がっている様子です。
明日以降も見直し買いが続くのか注目されます。
キューブ(7112)が続伸になり、ストップ高まで買われています。
同社は、直営店における5月度の月次売上高速報を発表していて、既存店売上高は前年同月比6.6%増になっています。
4月下旬に開店した大型路面店である青山店が売り上げの増加に寄与した他、同店の開店に合わせた追加商品投入などが寄与したようです。
ゴルフブームはコロナ禍における過熱感が落ち着きつつあるとしながらも、行動制限の解除とインバウンド需要の高まりなどを背景に、同社の想定通りに推移しているとのことです。
株価は75日線を突破し、新展開入りも期待できそうです。
フューチャーリンクネットワーク(9241)がストップ高まで買われ、年初来高値を更新しています。
同社は、地域情報プラットフォーム「まいぷれ」において、ローカルマーケティング支援を目的とした情報発信アウトソーシングサービスの販売を開始すると発表しています。
サービス利用により、店舗経営で忙しい事業者やITツールに苦手意識のある事業者も効果的なローカルウェブマーケティングを実現することが可能になるとしています。
月額3万円から8万円のサブスクリプションプランで、まいぷれの既存顧客の単価向上などにより、同社の収益力向上に寄与するとのことです。
事業への好影響を期待した買いによる株価一段高が期待できそうです。
【テクニカル分析】
日経平均は5営業日ぶりに大幅反落!
高値圏での「陽の陰つつみ」になっていて、目先の天井形成を示唆しています。
本日の段階では、5日線(31,862円)上をキープしていて、下落トレンド開始とは言えないものの、明日マドを開けて下落するようなら「アイランド・リバーサル」を形成することになりますので、明日の値動きは極めて重要になりそうです。
一部の解説で、植田日銀総裁のETFの処分議論はまだ早いという発言の中で、アルゴリズムが、処分する場合の価格は「時価をベースにすることになると考えている」というところを切り取って反応したというものもありましたが、本質は、SQ前にオプションのロールオーバーが進み、ショートカバーの燃料がなくなってきていたというところにあると思います。
本日、大きく下落したにも関わらず、空売り比率が41.4%とほとんど上昇してないところを見ると、目先のショートカバーは期待しにくい雰囲気です。
日経平均は、本日の高値32,708円が当面の高値として意識されることになると思いますが、循環物色は進んでいて、本日もマザーズ指数は小幅ながらプラスで終えています。
日経平均が持ちこたえられず調整色を強めるようなら、大型株から新興銘柄へのシフトが一気に進む可能性もあるのではないかと思います。
【本日のトピック】
酉島製作所(6363)
さて、本日は、以前も紹介した酉島製作所(6363)を取り上げます。
同社は「水関連」として取り上げられることが多い銘柄ですが、実は隠れた「水素関連」銘柄です。
上記は5/26の日本経済新聞ですが、
・液体水素対応ポンプで世界トップシェアを目指す
・この液体水素対応ポンプはJAXAと共同による研究開発中で、今年度中に実験開始
など期待のもてるコメントが述べられています。
前述の【個別】でも書きましたが、代表的な岩谷産業(8088)だけでなく、トクヤマ(4043)など、マーケットは「水素関連」銘柄の発掘に動いてきています。
PERは9.3倍で配当利回りも3.46%です。
需給も良好で、本日の相場でも株価がくずれていません。
「水素関連」銘柄として物色される可能性もあり得ると思います。