12月22日(金)
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Fear and Greed Index - Investor Sentiment | CNN
【個別】
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が反発しています。
野村証券が、同社の投資判断を「Buy継続」とし、目標株価を1,550円→1,600円に引き上げています。
また、、朝日新聞デジタルで、同社社長のインタビュー記事が報じられており、それも買い材料になっているようです。
同社社長の亀沢宏規氏は、日銀の緩和策の柱であるマイナス金利政策解除について「来年1月にも十分ある」との見方を示しています。(メガバンクトップがフォワードガイダンス⁇)
同社は金利上昇を前提に資産運用ビジネスを強化する方針で、現在グループで約100兆円の預かり資産運用残高を2029年度までに200兆円に増やすことを目指すとのことです。
本日は、あらためて早期のマイナス金利解除期待が意識され、同社のほか、三井住友フィナンシャル・グループ(8316)や、みずほフィナンシャル・グループ(8411)など銀行株が総じて買われています。
アサカ理研(5724)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は21日引け後に、トヨタ自動車(7203)とパナソニックHD(6752)の合弁会社で車載用電池の開発・製造・販売などを手掛けるプライムプラネットエナジー&ソリューションズとの間で、リチウムイオン二次電池のリサイクル技術を活用し資源を回収することを目的とした共同開発契約を締結したと発表しています。
リチウムイオン二次電池の工場発生端材および廃リチウムイオン二次電池を原料としたリサイクルプロセスを共同で開発し、二酸化炭素排出量の削減に繋げるとのことです。
株価は、下値模索を強いられていましたが、25日線(1,021.96円)を突破し、目先は、75日線(1,132.61円)を目指す動きになりそうです。
QPS研究所(5595)が急伸し、ストップ高まで買われています。
同社は、22日、衛星データを活用したサービス開発に向け、東京海上ホールディングス(8766)傘下の東京海上日動火災保険(東京都千代田区)と協業を開始したと発表しています。
同社が今後打ち上げを予定している小型SAR衛星の商用機から取得したデータを提供することで、東京海上日動の顧客企業のグローバル展開やリスクマネジメントの高度化に貢献するとのことです。
同社株は直近上場のIPOですが、かなり荒っぽい値動きをしており、目先は半値戻しの866円レベルを固めることができるか注目されます。
https://welby.jp/
Welby(4438)が場中値つかずのストップ高比例配分になっています。
同社は、21日取引終了後、子会社Welbyヘルスケアソリューションズとともに、日本生命保険(大阪市中央区)との間で業務提携に関する基本合意書を締結すると発表しています。
産業医でのPHRを活用した医療機関連携モデルの構築や事業推進などでの協業を検討するとのことです。
また、子会社のWelbyヘルスケアソリューションズは日本生命と資本提携し、第三者割当増資で140株(発行済株式数に対する割合は6.54%)を日本生命に割り当てます。
業容拡大の期待感から買いが向かい、株価は25日線(567円)を突破するなど新たなトレンド形成も期待されます。
AIメカテック(6227)が急反発しストップ高まで買われています。
同社は21日引け後に、海外大手半導体関連メーカーからウエハーハンドリングシステムの大口受注を獲得したと発表し、材料視されています。
半導体製造における薄化・積層化に対して重要なプロセスの一つを担う製品と言われており、受注金額は約28億円です。
売上計上予定は25年6月期となるもようですが、受注金額は23年6月期売上高実績155億円の18%程度に当たる水準であり、業績インパクトが期待される展開になっています。
株価は上向きに転じた5日線(5,017円)を固めつつ、25日線(5,646.40円)に向けた動きがでることが期待されます。
【テクニカル分析】
日経平均は小反発!
ローソク足は、酒田五法の「下離れ二本黒」を形成していて、売り圧力が強い状態になっています。
一方で、ナイトセッションの日経平均先物は33,280円 +220円で戻ってきています。
ボリンジャーバンドを見ると、日経平均は、おおむね+2σ(33,859.44円)~-2σ(32,484.73円)のレンジで推移していることがわかります。
年末で市場参加者が少なくなることが想定され、ボラティリティが高くなることもあると思いますので、一喜一憂することなく、じっくりとタイミングを計りたい局面と思います。
【本日のトピック】
藤森工業(7917)
さて、本日は12/23に大和証券主催で藤森工業(7917)の会社説明会にいってきましたので紹介します。
社長の布山英士(ふやまえいし)氏は横浜国立大学教育学部卒の生え抜き組で、会社説明会では、事前原稿を用意せず参加者の反応を見ながら、わかりやすくお話になる姿に大変共感を覚えました。
(岸田首相も見習ってほしいものです。)
同社は、来年創業110年を迎える老舗企業で、『ZACROS』というブランドネームを持ち、海外では藤森工業という名前よりZACROSとして認識されているようです。
同社は包装資材メーカーとして知られていますが、その用途は非常に多岐にわたり、主に、ウェルネス(医薬医療用包装材)、環境ソリューション(生活用品・食品包装材)、情報電子(プロテクトフィルム・情報記録材)、産業インフラ(建築・土木資材)の4つの分野で事業構成をしています。
同社の魅力は、商品開発力にあると思います。
商品開発にはトライ&エラーが必須になりますが、同社には失敗しても、ただでは転ばない企業文化があるようです。
例えば、新しい血栓溶解薬の開発を試みたときも、薬自体の開発は断念したものの、その過程で考案された先行薬との比較評価に使う解析システムT-TASやワクチン等の培養に使う培養装置バイファスなどは、現状でも高いシェアを握っているようです。
こうして、生み出された商品の中には、「偏光板保護フィルム」など世界シェアNo1に育った商品も数多くあり、同社の収益の柱になっています。
業績については、2023年年度通期予想は、前年対比増収増益になっていますが、当初の中期経営計画と比べれば営業利益が、やや物足らない結果になりそうです。
要因としては、利益率の高い、味の素からフィルム化の外注を受けている層間絶縁フィルムが半導体市場の低迷により不調であったことがあげられます。
しかしながら、布山社長は、層間絶縁フィルムは2024年6月頃には本格復調する見通しであり、約130億円の投資をおこない層間絶縁フィルムの生産増強をはかる方針であることを語りました。
そして、同社は株の物色材料になりそうな研究開発も多く手がけています。
例えば、上記は外資のファーストフードから依頼を受けているバイオプラスチック事業の研究ですが、食物を揚げた廃油を発酵培養し、昆虫の食料にし、排泄物から皿やフォークなどのバイオプラスチックを成型するという脱化石燃料事業です。
(ちなみに、イモムシはニワトリの餌になり、ニワトリはフライドチキンになるようです。)
ほかにも、同社はTOPPANホールディングス(7911)や島津製作所(7701)と組み、和牛の筋幹細胞を培養し、あえて難度の高いステーキ培養肉を作成する事業にも取り組んでいます。
同事業は2029年に事業化、2031年に収益化する計画ですが、2025年の関西万博では試食される予定とのことですので話題を呼ぶかもしれません。
配当は、ほぼ毎年増配していて、配当性向30%を掲げています。
株主優待は株数に応じてQUOカードがもらえるようです。
株価は、層間絶縁フィルムの不調からか上値の重い展開が続いていますが、味の素のIR等も見ながら、じっくり押し目を狙いたい銘柄と思います。
マークしておいてもいいのではないでしょうか?